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2021年4月23日、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」を対象疾患とするベクルリー点滴静注液(レムデシビル)とオルミエント(バリシチニブ)の併用療法が承認されました!
オルミエントは経口のJAK阻害薬に分類されていて、併用する場合、中等症から重症の新型コロナ肺炎に使用が見込まれます。
基本情報
製品名 | ベクルリー点滴静注液100mg/点滴静注用100mg |
一般名 | レムデシビル |
製品名の由来 | 特になし |
製造販売 | ギリアド・サイエンシズ(株) |
効能・効果 | SARS-CoV-2による感染症※ |
用法・用量 | 記事内参照 |
収載時の薬価 | 63,342円 |
ベクルリーは2020年5月7日に重症の「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」を対象として承認されましたが、その後、重症度による制限は解除されています(2022年3月18日より、重症化リスク因子を有する軽症にも使用可能:ニュースリリース)。
現在は以下に該当すれば使用可能ですね。
<※効能又は効果に関連する注意(抜粋)>
臨床試験等における主な投与経験を踏まえ、以下の患者を対象に投与すること。また、本剤の投与対象については最新のガイドラインも参考にすること。
- 酸素投与を要しない患者であって、SARS-CoV-2による感染症の重症化リスク因子を有する等、本剤の投与が必要と考えられる患者。
- SARS-CoV-2による肺炎を有する患者。
また、オルミエントと併用する場合には以下に該当する場合のみとされています。
オルミエント添付文書より
<効能又は効果に関連する注意(抜粋)>
- SARS-CoV-2による肺炎:酸素吸入、人工呼吸管理又は体外式膜型人工肺(ECMO)導入を要する患者を対象に入院下で投与を行うこと。
ベクルリーは2019年末頃から中国を中心に世界的なパンデミックを引き起こした新型コロナウイルス(SARS-CoV-2:Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2)に対する初の治療薬ですね!
今回は新型コロナウイルスの基本的な解説と共に、ベクルリーの作用機序・エビデンス、そして特例承認制度について解説していきます!
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とは
2019年末頃、中国の中国湖北省武漢市を中心に原因不明の肺炎ウイルスが発生しました。
その後、数カ月で日本を含む全世界にパンデミックを引き起こした原因ウイルスが「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」です。このウイルスによって引き起こされる疾患名として、世界保健機関(WHO) は正式名称を「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)」と発表しました。
「COVID-19」の読み方:コヴィッド・ナインティーン
SARS(Severe acute respiratory syndrome coronavirus:重症急性呼吸器症候群)と言えば、2003年頃に中国を中心に流行したウイルス感染症で、この原因もコロナウイルス(SARS-CoV)でしたね。今回の新型コロナウイルスもSARS-CoVと似ていることからSARS-CoV-2と名付けられています。
症状としては無症状から風邪様症状(発熱、倦怠感、咳、味覚異常)が多く、重症化することはあまりありません。
しかし、一部、肺炎・呼吸困難・血栓症等、重症化することもあり、特に高齢者や基礎疾患(例:糖尿病、心不全、COPD等の呼吸器疾患)を持っている方では重症化のリスクが高いと言われています。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の増殖メカニズム
コロナウイルスの外観は「コロナ(太陽の光冠)」に似ていることからその名前が付けられています。
分類としては「一本鎖プラス鎖RNAウイルス」で、RNAをゲノムとしているウイルスですね!主にヒトの粘膜上皮細胞に感染します。
- 二本鎖DNAウイルス:アデノウイルス、パピローマウイルス、ヘルペスウイルス
- 一本鎖DNAウイルス:アデノ随伴ウイルス
- 二本鎖RNAウイルス:ロタウイルス
- 一本鎖プラス鎖RNAウイルス:コロナウイルス、エンテロウイルス、C型肝炎ウイルス、ノロウイルス
- 一本鎖マイナス鎖RNAウイルス:麻疹ウイルス、RSウイルス、エボラウイルス、インフルエンザウイルス
- 一本鎖RNA逆転写ウイルス:ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
- 二本鎖DNA逆転写ウイルス:B型肝炎ウイルス
ちなみに、アデノ随伴ウイルスの仕組みを用いた治療法なんかもありますね。
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プラス鎖というのはゲノムそのものがmRNAとして働くことが可能なもの、マイナス鎖というのはゲノムを鋳型として一旦mRNAを作るものを言います。
SARS-CoV-2はプラス鎖の一本鎖RNAウイルスですので、ゲノム自体がmRNAとして働き、ヒト細胞内に侵入するとすぐにウイルスタンパク質の合成が始まりますね。
SARS-CoV-2がヒトの粘膜上皮細胞に感染する場合、以下の図のようなプロセスで感染・増殖します。
- 吸着・膜融合・脱殻:ヒト細胞内に入る
- ゲノム(RNA)の複製とタンパク質合成:ヒト細胞内で増える
- 細胞からの遊離:ヒト細胞外へ出て、他の細胞に感染する
上記②のRNAの複製過程では、「RNA依存性RNAポリメラーゼ(別名:レプリカーゼ)」と呼ばれるウイルスタンパク質が中心を担っています。
ちなみに、mRNAワクチンも2021年に承認されましたので、期待したいと思います!
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重症度別の治療方法
現在、重症度別の治療方法については厚労省の「新型コロナウイルス感染症(COVID 19 )診療の手引き」や日本感染症学会の「COVID-19に対する薬物治療の考え方」2)に掲載されています。
新型コロナウイルス感染症(COVID 19 )診療の手引き 第10.1版
軽症例では経口薬の
- ゾコーバ錠(エンシトレルビル)
- パキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル) ※重症化リスクが高い場合
- ラゲブリオ(モルヌピラビル) ※重症化リスクが高い場合
等が使用されます。
中等症Ⅱ~重症例では国内初の治療薬として登場したベクルリー(レムデシビル)が使用され、重症例では適宜ステロイドやオルミエント(バリシチニブ)が併用されます。
その他、中和抗体も承認されているものの、オミクロン株に対して有効性が減弱していることから、上記の抗ウイルス薬が優先されています。
各薬剤の特徴については「COVID-19に対する薬物治療の考え方」2)が分かりやすいと思います♪(下図。一部抜粋)
ベクルリー(レムデシビル)の作用機序:RNAポリメラーゼ阻害
ベクルリーはRNA依存性RNAポリメラーゼを選択的に阻害するといった作用機序を有しています!2-3)
ウイルスのゲノム(RNA)の複製がストップすることでヒト細胞内で増殖することができなくなり、結果としてウイルスの増殖抑制効果を発揮すると考えられていますね。
単剤のエビデンス紹介:ACTT試験、SIMPLE試験
ベクルリー単剤の根拠となった臨床試験の一つがACTT試験です。
アメリカ国立衛生研究所(NIH)より予備的解析の結果が公表されていますので、その概要についてご紹介します。5-6)
本試験はSARS-CoV-2による肺炎で入院している重症患者さん(酸素飽和度(SpO2)≦94%、酸素吸入や体外式膜型人工肺(ECMO)が必要、浸潤影やラ音の確認、などの基準あり)を対象に、プラセボとベクルリーの10日間投与を比較する国際共同第Ⅲ相臨床試験です。日本も含まれています。
主要評価項目は「回復までの期間」とされ、結果は下表の通りでした。
プラセボ群 | ベクルリー群 | |
回復までの期間(中央値) | 15日 | 10日 |
HR=1.29 (95%CI:1.12-1.49) p<0.001 |
||
29日までの死亡率 | 15.2% | 11.4% |
HR=0.73(95%CI:0.52-1.03) |
また、SIMPLE試験という試験も行われていて、本試験の重症患者さんに限った結果も発表されています。7)
本報告は肺炎症状があり、酸素レベルが低下しているが、人工呼吸器などを必要としていない患者さんを対象にベクルリー5日投与群と10日投与群を比較した第Ⅲ相試験です(日本は含まれていない)。
主表評価項目は「14日時点での臨床的改善割合」で、結果は下表の通りでした。
ベクルリー 5日投与群 |
ベクルリー 10日投与群 |
|
14日時点での臨床的改善割合 | 64.5% | 53.8% |
p=0.16 | ||
退院した割合 | 60.0% | 52.3% |
p=0.44 | ||
死亡率 | 8% | 11% |
p=0.70 |
効果的には5日投与でも10日投与でも同程度であることが示されていますね。
また、中等度の患者さんを対象としたGS-US-540-5774試験においても有効性が確認されています。8)
オルミエント併用のエビデンス紹介:ACTT-2試験
ベクルリーとオルミエント併用の根拠となった臨床試験をご紹介します(ACTT-2試験)。9)
本試験はベクルリー単独群とベクルリー+オルミエント併用群を比較する第Ⅲ相臨床試験で、主要評価項目は「治療期間における回復までの期間」とされました。
ベクルリー単独群 | ベクルリー+ オルミエント群 |
|
回復までの期間中央値(全例) | 8日 | 7日 |
回復率1.16(95% CI:1.01-1.32) P=0.03 |
||
回復までの期間中央値(重症例) | 18日 | 10日 |
回復率1.51(95% CI:1.10〜2.08) | ||
28日間の死亡率 | 7.8% | 5.1% |
HR=0.65(95%CI:0.39-1.09) |
軽症例も含めた全例では回復までの期間を1日早めていますが、重症例に限ると8日間短縮していますね!まずは重症例に対してベクルリーとオルミエント併用が使用されていくと予想されます。
なお、オルミエントの作用機序はJAK阻害薬のため、新型コロナウイルス感染症に伴う各種炎症反応を抑制させることで、重篤化を防ぐと考えられますね。
-
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副作用
肝機能障害、下痢、皮疹、腎機能障害などの頻度が高く、重篤な副作用として多臓器不全、敗血症性ショック、急性腎障害、低血圧、Infusion Reactionなどが報告されています。3-4)
従って、重度の腎機能障害(成人や乳児、幼児、小児はeGFRが30mL/min未満、生期産新生児(7~28日)では血清クレアチニン1mg/dL以上)では治療上の有用性が上回ると判断される場合にのみ投与することとされ、肝機能としてALT値が基準範囲上限の5倍以上の場合は投与しないことが望ましいとされています。
肝機能や腎機能には特に注意が必要そうですね。
用法・用量
下表の通り、レムデシビルとしていずれも1日1回点滴静注します。
対象 | 投与初日 | 投与2日目以降 |
成人及び体重40kg以上の小児 | 200mg | 100mg |
体重3.5kg以上40kg満の小児 | 5mg/kg | 2.5mg/kg |
なお、総投与期間は10日までとされています。
また、用法及び用量に関連する注意として以下の記載があります。
SARS-CoV-2による感染症の症状が発現してから速やかに投与を開始し、3日目まで投与する。ただし、SARS-CoV-2による肺炎を有する患者では、目安として、5日目まで投与し、症状の改善が認められない場合には10日目まで投与する。
SIMPLE試験7)やGS-US-540-5774試験では5日投与でも10日投与と同程度の治療効果が得られたことが根拠となっています。
オルミエントと併用する場合、オルミエントの用法・用量は以下の通りです。
- 通常、成人にはレムデシビルとの併用においてバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、継続投与期間は14日間までとする。
特例承認制度とは
今回、ベクルリーは「特例承認制度」を利用して迅速な申請・承認プロセスが行われていますが、これはどういった制度なのでしょうか?
通常、新薬の申請から承認までは約1年間の期間が必要で、その期間内にPMDAや厚労省による審査・審議が行われます。でも、COVID-19の場合、1年も待てませんよね・・・。
そこで、特例的に通常よりも簡略化した審査・審議で承認することが可能となるのが特例承認制度です!!
当制度は薬機法第14条の3第1項に定められている制度で、以下の2点をクリアしている場合、適応となります。(一部抜粋)
- 国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある疾病のまん延その他の健康被害の拡大を防止するため緊急に使用されることが必要な医薬品であり、かつ、当該医薬品の使用以外に適当な方法がないこと。
- その用途に関し、外国において、販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列することが認められている医薬品であること。
確かに米国FDAがベクルリーの使用を認めましたが、正式な承認ではなく、あくまで「緊急使用の許可」だけです。少し無理やりな気もしますが、厚労省は②にも該当すると認めたということでしょうね。
Lunaさんのサイト(特例承認ってなに?なぜアビガンではなくレムデシビルなの?その妥当性は?)でもアビガン(ファビピラビル)との違い等、色々考察されていましたので参考になるかと思います!是非ご参考ください。
特例承認制度の概要とレムデシビルが適応されることの是非について考えます。#レムデシビル #特例承認 #アビガン
特例承認ってなに?なぜアビガンではなくレムデシビルなの?その妥当性は? - るなの株と医療ニュースメモhttps://t.co/e1pZzHTHRG— るな@株と医療ニュースメモ (@Luna11053) May 4, 2020
本制度を利用し、ベクルリーは2020年5月4日に承認申請し、2020年5月7日に医薬品第二部会で審議され、承認了承後、同日中に承認されました!
ただし、全例調査や文書での同意、臨床成績の提出など、いくつかの承認条件も定められていますね。
<承認条件>
- 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
- 本剤は、医薬品医療機器等法第 14 条の 3 第 1 項の規定に基づき承認された特例承認品目であり、現時点での使用経験が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、可能な限り本剤が投与された全症例について副作用情報等の本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。また、得られた情報を定期的に報告すること。
- 本剤の安全性に関する追加的に実施された評価に基づき、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
- 本剤の有効性及び安全性に係る最新の情報を、医療従事者が容易に入手可能となるよう必要な措置を講じること。
- 本剤の投与が適切と判断される症例のみを対象に、あらかじめ患者又は代諾者に有効性及び安全性に関する情報が文書をもって説明され、文書による同意を得てから初めて投与されるよう、医師に対して要請すること。
- 医薬品医療機器等法施行規則(昭和 36 年厚生省令第 1 号)第 41 条に基づく資料の提出の猶予期間は、承認取得から起算して 9 カ月とする。なお、現在実施中の臨床試験の成績が得られた際には速やかに当該成績を提出することとし、その他の資料についても遅くとも承認取得後 9カ月までには独立行政法人医薬品医療機器総合機構に提出すること。また、提出された資料等により、承認事項を変更する必要が認められた場合には、薬機法第 74 条の 2 第 3 項に基づき承認事項の変更を命ずることがあること。
収載時の薬価:一般流通開始は2021年10月18日
承認当初は無償提供のため、薬価未収載状態でしたが、その後薬価収載されることになりました!
収載時(2021年8月12日)の薬価は以下の通りです。
- ベクルリー点滴静注用100mg:63,342円
ただし、薬価収載後も一般流通品の流通が開始されるまでの間は、引き続き、国が購入して配分するとのことです。
厚労省|新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の薬価収載に伴う医療機関への配分等について
その後、一般流通品の流通が開始される日は2021年10月18日と事務連絡がありました。
厚労省|新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の薬価収載に伴う医療機関への配分等について(その2)(依頼)
一般流通品を投与した際は、通常の手続き通りに保険請求を行うとのことでした。
算定根拠等については以下をご確認ください。
-
【新薬:薬価収載】15製品+再生医療等製品(2021年8月12日)
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まとめ・あとがき
ベクルリーはこんな薬
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する初の治療薬
- RNA依存性RNAポリメラーゼを選択的に阻害することでウイルスの増殖を抑制する
- 特例承認制度を利用して承認された(申請から3日で承認)
- 腎機能と肝機能には特に注意が必要
COVID-19はワクチンや有効な治療薬も存在していませんでしたが、そんな中でのベクルリーの登場は非常に朗報かと思います!
その後、初の抗体カクテル療法のロナプリーブ点滴静注(カシリビマブ/イムデビマブ)も登場しました!
-
ロナプリーブ注射液セット(カシリビマブ/イムデビマブ)の作用機序【COVID-19】
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2021年末には軽症から使用可能な初の経口薬のラゲブリオ(モルヌピラビル)も登場し、2022年にはパキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル)も登場です。
-
パキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル)の作用機序・特徴【COVID-19】
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ワクチンも2021年に承認されましたので、期待したいところ。
-
コミナティ、ダイチロナ、コスタイベなどの作用機序【新型コロナウイルス】
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以上、今回は国内初の新型コロナウイルス治療薬であるベクルリー(レムデシビル)の作用機序について解説しました。
参考資料・文献等
- International Committee on Taxonomy of Viruses (国際ウイルス分類委員会)による分類
- Science. 2020 Jun 26;368(6498):1499-1504.
- 日本感染症学会|COVID-19に対する薬物治療の考え方 第15.1版
- N Engl J Med 2020; 382:2327-2336.
- ACTT試験の予備的解析|NIH clinical trial shows Remdesivir accelerates recovery from advanced COVID-19
- ACTT試験:N Engl J Med 2020; 383:1813-1826
- SIMPLE試験のニュースリリース|Gilead Announces Results From Phase 3 Trial of Investigational Antiviral Remdesivir in Patients With Severe COVID-19
- GS-US-540-5774試験(中等度):JAMA. 2020 Sep 15;324(11):1048-1057.
- ACTT-2試験:N Engl J Med 2021; 384:795-807
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