新薬承認・薬価収載

【新薬:薬価収載】15製品+再生医療等製品(2021年8月12日)

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2021年8月12日、新薬15製品が薬価収載されました!また、再生医療等製品のデリタクト注(テセルパツレブ)も薬価収載されています。

 

前々回から見送りのソグルーヤ皮下注(ソマプシタン)とオスタバロ皮下注カートリッジ(アバロパラチド酢酸塩)は今回も見送りですね。。

【骨粗鬆症】PTH製剤一覧:オスタバロ・テリボン・フォルテオ

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初めての新型コロナウイルス感染症治療薬として特例承認されたベクルリー(レムデシビル)はこれまで無償提供で薬価未収載でしたが、今回正式に薬価収載されました。

ベクルリー(レムデシビル)の作用機序・副作用【COVID-19】

続きを見る

 

ただし、薬価収載後も一般流通品の流通が開始されるまでの間は、引き続き、国が購入して配分するとのことです。一般流通品の流通が開始される日については改めて連絡があるとのこと。

厚労省|新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の薬価収載に伴う医療機関への配分等について

 

その後、2021年10月18日より一般流通品の流通が開始されています。

厚労省|新型コロナウイルス感染症におけるレムデシビル製剤の薬価収載に伴う医療機関への配分等について(その2)(依頼)

 

今回は薬価収載された新薬一覧とその算定根拠についてご紹介します。また、費用対効果評価による薬価引き下げや市場拡大再算定による薬価引き下げの対象品目もあるため、併せてご確認ください!

 

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2021年8月12日:薬価収載の15製品

2021年8月12日に薬価収載された新薬一覧は以下の通りです。

製品名
(一般名)
規格 薬価 効能・効果
(簡略)
エブリスディドライシロップ
(リスジプラム)
60mg1瓶 974,463.70円 SMA
ベリキューボ錠
(ベルイシグアト)
2.5mg1錠
5mg1錠
10mg1錠
131.50円
230.40円
403.80円
慢性心不全
ツイミーグ錠
(イメグリミン)
500㎎1錠 34.40円 2型糖尿病
タズベリク錠
(タゼメトスタット)
200mg1錠 3,004.60円 濾胞性リンパ腫
ハイヤスタ錠
(ツシジノスタット)
10mg1錠 20,030.50円 ATL
アジョビ皮下注
(フレマネズマブ)
225mg1.5mL1筒 41,356円 片頭痛
アイモビーグ皮下注
(エレヌマブ)
70㎎1mL1キット 41,356円 片頭痛
レベスティブ皮下注用
(テデュグルチド)
3.8㎎1瓶 79,302円 短腸症候群
ライザケア輸液
(L-リシン塩酸塩、
L-アルギニン塩酸塩)
1L1袋 1,180 ルタテラによる
腎被曝の低減
ギブラーリ皮下注
(ギボシラン)
189mg1mL1瓶 5,006,201円 急性肝性ポルフィリン症
ウパシタ静注透析用
(ウパシカルセト)
25μg1mL1筒
50μg1mL1筒
100μg1mL1筒
150μg1mL1筒
200μg1mL1筒
250μg1mL1筒
300μg1mL1筒
976円
1,392円
2,007円
2,494円
2,914円
3,291円
3,635円
副甲状腺機能亢進症
ルタテラ静注
177Lu)
7.4GBq25mL1瓶 2,648,153円 神経内分泌腫瘍
ユニツキシン点滴静注
(ジヌツキシマブ)
17.5mg5mL1瓶 1,365,888円 神経芽腫
レカルブリオ配合点滴静注用
(レレバクタム/イミペネム/シラスタチン)
(1.25g)1瓶 22,447円 各種感染症
ベクルリー点滴静注用
(レムデシビル)
100mg1瓶 63,342円 SARS-CoV-2による感染症

 

薬価の算定方法

各薬剤の薬価算定方法は2021年8月4日の中医協総会の資料に記載されているため、抜粋してご紹介します。

 

エブリスディ:類似薬効比較方式(Ⅰ)【加算あり】

エブリスディは同様の効能・効果を有するスピンラザ(ヌシネルセン)の1日薬価に合わせて算定されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ)です。

 

元々の薬価は1瓶928,060.70円でしたが、有用性加算(A=5%)の対象のため、1.05倍の以下の薬価に決定しました。

  • エブリスディドライシロップ60mg1瓶:974,463.70円

 

木元 貴祥
なお、加算の根拠は以下の通りです。当該疾患で初の経口投与可能な新薬のためですね!

 

加算の根拠

  • 有用性加算(Ⅱ):既存薬と異なり、本剤は経口投与製剤であるため入院を伴うことなく投与が可能であり、患者にとって利便性が高いと言える。以上から、有用性加算(Ⅱ)(A=5%)を適用することが適当と判断した。

 

ピーク時の予測販売金額は102億円です。

 

また、エブリスディは例外的に「処方日数の制限は設けないこと」とされました。

 

作用機序については以下の記事で解説しています☆

エブリスディ(リスジプラム)の作用機序【脊髄性筋委縮症】

続きを見る

 

ベリキューボ:類似薬効比較方式(Ⅰ) (エンレスト)

ベリキューボは同様の効能・効果と作用機序を有するエンレスト(サクビトリルバルサルタン)の1日薬価に合わせて算定されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ)です。

 

特に加算はなく、以下の薬価に決定しています。

  • エンレスト錠200mg:201.90円(1日薬価:403.80円)
  • ベリキューボ錠2.5mg:131.50円
  • ベリキューボ錠5mg:230.40円
  • ベリキューボ錠10mg:403.80円(1日薬価:403.80円)

 

ちなみに、同中医協総会では費用対効果評価としてエンレストが挙がっていて、ベリキューボはそれの類似品目として該当していました。ただ、エンレストが評価の結果「価格調整なし」と判断されたため、道連れの薬価ダウンは避けられています!

 

ピーク時の予測販売金額は95億円です。

 

作用機序については以下の記事で解説しています。

ベリキューボ(ベルイシグアト)の作用機序【心不全】

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ツイミーグ:類似薬効比較方式(Ⅰ)(トラゼンタ)

ツイミーグは新規作用機序を有していますが、同じく2型糖尿病に使用するDPP-4阻害薬のトラゼンタ(リナグリプチン)の1日薬価に合わせて算定されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ)です。

 

特に加算はなく、以下の薬価に決定しています。

  • トラゼンタ錠5mg:137.50円(1日薬価:137.50円)
  • ツイミーグ錠500mg:34.40円(1日薬価:137.60円)

 

ピーク時の予測販売金額は143億円です。

 

作用機序や特徴については以下の記事で解説しています。

ツイミーグ(イメグリミン)の作用機序・特徴【糖尿病】

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タズベリク:類似薬効比較方式(Ⅰ)(ゾリンザ)【加算あり】

タズベリクはEZH2阻害薬で新規作用機序を有していますが、リンパ腫に使用するHDAC阻害薬のゾリンザ(ボリノスタット)の1日薬価に合わせて算定されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ)です。

 

木元 貴祥
エピジェネティクスな作用は確かにHDAC阻害薬と同じですかね。

 

また、有用性加算(A=5%)の対象で、以下の薬価に決定しています。

  • ゾリンザカプセル100mg:5,723.00円(1日薬価:22,892.00円)
  • タズベリク錠200mg:3,004.60円(1日薬価:24,036.80円)

 

なお、加算の根拠は以下の通りです。新規作用機序と有効性が評価されていますね。

 

加算の根拠

  • 有用性加算(Ⅱ):新規作用機序としてEZH2に対する選択的な阻害作用を有し、2つ以上の前治療歴を有する患者を対象に一定の奏効率を示していることから本剤の臨床上の有用性があると考えられる。以上から、有用性加算(Ⅱ)A=5%が妥当と判断した。

 

ピーク時の予測販売金額は24億円です。

 

疾患解説と作用機序について以下の記事をご覧ください♪

タズベリク(タゼメトスタット)の作用機序【悪性リンパ腫】

続きを見る

 

ハイヤスタ:類似薬効比較方式(Ⅰ) (ゾリンザ)

ハイヤスタは同じくHDAC阻害薬のゾリンザ(ボリノスタット)の1日薬価に合わせて算出されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ) です。

 

特に加算はなく、以下の薬価に決定しています。

  • ゾリンザカプセル100mg:5,723.00円(1日薬価:22,892.00円)
  • ハイヤスタ錠10mg:20,030.50円(1日薬価:22,892.00円)

 

ピーク時の予測販売金額は2.9億円です。

 

作用機序については以下の記事で解説しています♪

ハイヤスタ(ツシジノスタット)の作用機序【末梢性T細胞リンパ腫】

続きを見る

 

アジョビ:類似薬効比較方式(Ⅰ)(エムガルティ)

アジョビは同じく片頭痛に使用するCGRP関連薬エムガルティ(ガルカネズマブ)の1日薬価に合わせて算出されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ) です。

 

特に加算はなく、以下の薬価に決定しました。

  • エムガルティ皮下注120mgシリンジ:44,940円(1日薬価:1,477円)
  • アジョビ皮下注225mgシリンジ:41,356円(1日薬価:1,477円)

 

ピーク時の予測販売金額は137億円です。

 

作用機序については以下の記事で解説しています♪

アジョビ(フレマネズマブ)の作用機序【片頭痛の予防】

続きを見る

 

アイモビーグ:類似薬効比較方式(Ⅰ)(エムガルティ)

アイモビーグも同じく片頭痛に使用するCGRP関連薬エムガルティ(ガルカネズマブ)の1日薬価に合わせて算出されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ) です。

 

特に加算はなく、以下の薬価に決定しました。

  • エムガルティ皮下注120mgシリンジ:44,940円(1日薬価:1,477円)
  • アイモビーグ皮下注70㎎ペン:41,356円(1日薬価:1,477円)

 

ピーク時の予測販売金額は153億円です。

 

作用機序については以下の記事で解説しています♪

アイモビーグ(エレヌマブ)の作用機序【片頭痛の予防】

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これで片頭痛に対するCGRP関連薬は3製品になりました。3製品の特長や比較については以下で解説しています。

エムガルティ(ガルカネズマブ)の作用機序:アジョビ・アイモビーグとの違い【片頭痛】

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レベスティブ:原価計算方式【加算あり】

レベスティブは短腸症候群に使用する新薬ですが、類薬がないため原価計算方式 で算定されました。

 

加算としては、

  • 有用性加算(Ⅱ)(A=5%)
  • 市場性加算(Ⅰ)(A=10%)

の対象ですが、製造総原価の開示度が50%未満と低かったためか、加算係数0.2を乗じて15%×0.2=3%の加算とされています。

  • レベスティブ皮下注用3.8mg:79,302円

 

ちなみに、当初の算定薬価から不服意見が提出されていました。具体的には「患者数の推計が過大であった」ことや「研究開発費の一部を追加で原価に計上したい」とのことで、最終的には当該要望は通っています。すごい!

 

木元 貴祥
なお、加算の根拠は以下の通りです。有効性と希少性からの加算ですね!

 

加算の根拠

  • 有用性加算(Ⅱ):これまで短腸症候群に対する治療薬がなかった状況で、経静脈栄養サポート量の減少による本剤の有効性は示されたことから、有用性加算(Ⅱ)(A=5%)を適用することが適当と判断した。
  • 市場性加算(Ⅰ):本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。

 

ピーク時の予測販売金額は60億円です。

 

同総会ではレベスティブの在宅自己注射も可能とされました!

 

ライザケア輸液:類似薬効比較方式(Ⅰ)(モリアミンS注)

ライザケア輸液は有効成分L-リシン塩酸塩とL-アルギニン塩酸塩を含む高カロリー輸液モリアミンS注の1日薬価に合わせてに算出されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ) です。

 

特に加算はなく、以下の薬価に決定しています。

  • モリアミンS注((10%)200mL 1袋):472円(1日薬価:1,180円)
  • ライザケア輸液1L1袋:1,180円(1日薬価:1,180円)

 

ピーク時の予測販売金額は97万円です。

 

ギブラーリ:原価計算方式【加算あり】

ギブラーリは急性肝性ポルフィリン症に使用するsiRNA治療薬ですが、類薬がないことから原価計算方式 で算定されました。

 

加算としては

  • 有用性加算(Ⅰ)(A=40%)
  • 市場性加算(Ⅰ)(A=10%)

の対象ですが、製造総原価の開示度が50%未満と低かったためか、加算係数0.2を乗じて50%×0.2=10%の加算とされています。

  • ギブラーリ皮下注189mg1瓶:5,006,201円

 

木元 貴祥
なお、加算の根拠は以下の通りです。有効性・利便性と希少性からの加算ですね!

 

加算の根拠

  • 有用性加算(Ⅰ):本剤はsiRNAによりALAS1を減少させる作用を有する新規作用機序医薬品である。また、発作時に4日間点滴静注が必要な既存の治療法に比べ、使用に際しての利便性が著しく高いものと考えられる。以上より、有用性加算(Ⅰ)(A=40%)を適用することが適当と判断した。
  • 市場性加算(Ⅰ):本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。

 

ピーク時の予測販売金額は37億円です。

 

siRNA治療薬については他疾患ですが作用機序を解説している記事がありますのでご参考ください。

オンパットロ(パチシラン)の作用機序・siRNAの特徴【TTR-FAP】

続きを見る

 

ウパシタ:類似薬効比較方式(Ⅰ)(パーサビブ)

ウパシタは同じく「血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」に使用するパーサビブ(エテルカルセチド)の1日薬価に合わせて算定されました。

算定方式は類似薬効比較方式(Ⅰ) です。

 

特に加算はなく、以下の薬価に決定しています。

  • パーサビブ静注透析用5mg:1,177円(1日薬価:1,513円)
  • ウパシタ静注透析用25μgシリンジ:976円
  • ウパシタ静注透析用50μgシリンジ:1,392円
  • ウパシタ静注透析用100μgシリンジ:2,007円
  • ウパシタ静注透析用150μgシリンジ:2,494円
  • ウパシタ静注透析用200μgシリンジ:2,914円
  • ウパシタ静注透析用250μgシリンジ:3,291円
  • ウパシタ静注透析用300μgシリンジ:3,635円(1日薬価:1,513円)

 

ピーク時の予測販売金額は104億円です。

 

作用機序については以下の記事で解説しています。

ウパシタ(ウパシカルセト)の作用機序【副甲状腺機能亢進症】

続きを見る

 

ルタテラ:原価計算方式【加算あり】

ルタテラは神経内分泌腫瘍に使用する新規作用機序を有していて、類薬はないと判断されたことから原価計算方式で算定されました。

 

有用性加算(A=10%)の対象ですが、製造総原価の開示度が50%未満と低かったためか、加算係数0.2を乗じて10%×0.2=2%の加算とされています。

  • ルタテラ静注7.4GBq25mL1瓶:2,648,153円

 

木元 貴祥
なお、加算の根拠は以下の通りです。臨床的効果が認められたからですね!

 

加算の根拠

  • 有用性加算(Ⅱ):NETTER-1試験において、高用量オクトレオチドを対照とした無作為比較試験が行われたが、対照群に対する本剤群のPFSの優越性が検証され、審査報告書で「臨床的意義のある効果の大きさが認められた」と評価されていることから、有用性加算(Ⅱ)A=10%が妥当と判断した。

 

ピーク時の予測販売金額は22億円です。

 

ユニツキシン:原価計算方式【加算あり】

ユニツキシンは初の抗GD2モノクローナル抗体薬で、同様の薬理作用を有する薬剤がないことから原価計算方式で算定されました。

 

加算としては、

  • 有用性加算(Ⅱ)(A=5%)
  • 市場性加算(Ⅰ)(A=10%)

の対象ですが、製造総原価の開示度が50%未満と低かったためか、加算係数0.2を乗じて15%×0.2=3%の加算とされています。

  • ユニツキシン点滴静注17.5mg/5mL:1,365,888円

 

木元 貴祥
なお、加算の根拠は以下の通りです。標準治療として位置づけられているためですね!

 

加算の根拠

  • 有用性加算(Ⅱ):本剤は日本小児血液・がん学会作成の「小児がん診療ガイドライン」(2016年版)において、大量化学療法後の神経芽腫に対する標準治療として推奨されていることを踏まえ、標準的治療に位置づけられると考えられる。以上より、有用性加算(Ⅱ)(A=5%)を適用することが適当と判断した。
  • 市場性加算(Ⅰ):本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。ただし、症例数が限られて市場規模が小さいことは原価計算方式の計算の中で価格に反映されていることを踏まえて、限定的な評価とした。

 

ピーク時の予測販売金額は23億円です。

 

レカルブリオ:原価計算方式【加算あり】

レカルブリオはイミペネムとシラスタチンの配合剤であるチエナム点滴静注用に、新規のβ-ラクタマーゼ阻害薬であるレレバクタムを配合した新薬です。

ただ、レカルブリオの効能・効果について、米国のAMRガイドラインではカルバペネム耐性腸内細菌科細菌及び難治性耐性緑膿菌に対して推奨されているのは本剤のみである等踏まえ、新薬算定最類似薬はないと判断されました。

よって、原価計算方式で算定されてます。

 

加算としては、

  • 有用性加算(Ⅱ)(A=5%)
  • 市場性加算(Ⅰ)(A=10%)

の対象ですが、製造総原価の開示度が50%未満と低かったためか、加算係数0.2を乗じて15%×0.2=3%の加算とされています。

  • レカルブリオ配合点滴静注用:22,447円

 

木元 貴祥
なお、加算の根拠は以下の通りです。海外では標準治療として位置づけられているためですね!

 

加算の根拠

  • 有用性加算(Ⅱ):米国のガイドラインでの位置づけを踏まえれば、一部の耐性菌感染症例において本剤が唯一の標準的治療に位置づけられると考えられる。以上より、有用性加算(Ⅱ)(A=5%)が妥当と判断した。
  • 市場性加算(Ⅰ):本剤は希少疾病用医薬品に指定されていることから、加算の要件を満たす。

 

ピーク時の予測販売金額は11億円です。

 

作用機序については以下をご覧ください♪

レカルブリオ(レレバクタム/イミペネム/シラスタチン)の作用機序【MDRP】

続きを見る

 

ベクルリー:原価計算方式

ベクルリー世界初の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症治療薬として登場しました。もちろん、同様の効能・効果、作用機序を有する薬剤がないため原価計算方式で算定されてます。

 

特に加算や加算係数はなく、以下の薬価に決定しています。

  • ベクルリー点滴静注用100mg:63,342円

 

今現在、ベクルリーは無償提供されているため、薬価未収載であっても使用可能です。

 

木元 貴祥
今後、一般流通品の流通が開始されれば無償提供が終了ですかね。

 

ピーク時の予測販売金額は181億円です。

 

作用機序やエビデンスについては以下の記事をご覧ください。

ベクルリー(レムデシビル)の作用機序・副作用【COVID-19】

続きを見る

 

再生医療等製品のデリタクト:原価計算方式【加算あり】

悪性神経膠腫を対象疾患とする世界初のがん治療用ウイルスのデリタクト(テセルパツレブ)は類薬がないため、原価計算方式で算定されてます。

 

加算としては、

  • 市場性加算(Ⅰ)(A=10%)
  • 先駆け審査指定制度加算(A=10%)

の対象で、製造総原価の開示度が高かったため加算係数1.0で、最終的に20%の加算とされました。

  • デリタクト注(1mL1瓶):1,431,918円

 

木元 貴祥
なお、加算の根拠は以下の通りです。先駆け審査指定制度の対象品目ですが、有効性が限定的とのことでした。

 

加算の根拠

  • 市場性加算(Ⅰ):本剤は希少疾病用再生医療等製品に指定されていることから、加算の要件を満たす。ただし、症例数が限られて市場規模が小さいことは原価計算方式の計算の中で価格に反映されていることを踏まえて、限定的な評価とした。
  • 先駆け審査指定制度加算:本品は、世界に先駆けて日本で承認されたものである一方で、本品の臨床試験は1年生存率を評価した医師主導試験のみであり、その結果を踏まえ審査報告書においても「一定の有効性が期待できる」との判断にとどまっていることから、限定的な評価とした。

 

ピーク時の予測販売金額は12億円です。

 

作用機序などはこちら♪

デリタクト(テセルパツレブ):腫瘍溶解性ウイルスの作用機序【悪性神経膠腫】

続きを見る

 

費用対効果評価による薬価引き下げ(トリンテリックス):2021年11月1日より

2016年度より試行的に医薬品などの費用対効果評価が行われており、トリンテリックスはその対象とされていました。

 

その結果、2021年11月1日より、現在販売されているトリンテリックスの薬価は以下に減額されます。約4.3%の減ですね。

  • トリンテリックス錠10mg:168.90 円 ⇒ 161.70 円
  • トリンテリックス錠20mg:253.40 円 ⇒ 242.50 円
トリンテリックス(ボルチオキセチン)の作用機序【うつ病】

続きを見る

 

ちなみに、同費用対効果の評価がエンレスト(サクビトリルバルサルタン)コララン(イバブラジン)でも行われましたが、この2製品については引き下げの対象外とされました!良かったね!

コララン(イバブラジン)の作用機序・特徴【心不全】

続きを見る

 

市場拡大再算定による薬価引き下げ(オフェブカプセル):2021年11月1日より

市場拡大再算定とは、

2年度目以降の予想販売額が一定額(原価計算方式で算定された品目では100億円以上、それ以外では15億円以上)を超える医薬品について、一定規模以上の市場拡大のあった場合、新薬収載の機会(年4回)を活用して、薬価を見直す制度

とされています。

 

今回、オフェブカプセルが「年間販売額が350億円超かつ、基準年間販売額の2倍超という要件に該当」と判断され、市場拡大再算定の対象となったようです。約10.8%の減ですね。

  • オフェブカプセル 100mg:4,440.80 円 ⇒ 3,968.90 円
  • オフェブカプセル 150mg:6,676.40 円 ⇒ 5,953.50 円
オフェブ(ニンテダニブ)の作用機序【肺線維症/全身性強皮症】

続きを見る

 

木元 貴祥
何度か適応拡大していましたからね。

 

あとがき

今回は加算品目が約半数と多かった印象です。

新規作用機序を有しているエブリスディタズベリク、レベスティブ、ギブラーリ、そして再生医療等製品のデリタクトなどは期待大ですね♪

 

また、同総会では在宅自己注射の対象品目を追加することも了承され、以下の3製品が対象となりました。2021年8月12日より在宅自己注射が保険適用です!

 

以上、今回は2021年8月12日に薬価収載された新薬15製品と再生医療等製品についてご紹介しました!

 

 

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木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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