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2025年3月27日、厚労省は新薬(新有効成分含有医薬品)として7製品を承認しました。
その他、既存薬の適応拡大・剤形追加等が15製品が承認されていますね。

新薬:7製品
●テビムブラ点滴静注100mg(一般名:チスレリズマブ(遺伝子組換え))
:「根治切除不能な進行・再発の食道がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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テビムブラ(チスレリズマブ)の作用機序【食道がん】
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一次治療(FP療法との併用)および二次治療(単剤)のいずれにも使用可能です。
●ラズクルーズ錠80mg、同錠240mg(一般名:ラゼルチニブメシル酸塩水和物)
:「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ラズクルーズ(ラゼルチニブ)の作用機序【肺がん】
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タグリッソ(オシメルチニブ)に次ぐ第3世代のEGFR阻害薬ですね。
EGFRのCommon mutationの一次治療においてライブリバント(アミバンタマブ)との併用で使用します。
●テブダック点滴静注用40mg(一般名:チソツマブベドチン(遺伝子組換え))
:「がん化学療法後に増悪した進行又は再発の子宮頸がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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テブダック(チソツマブ ベドチン)の作用機序【子宮頸がん】
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国内初の抗TF(組織因子)抗体にモノメチルアウリスタチンE(MMAE)を結合させた新規のADC(Antibody Drug Conjugate:抗体薬物複合体)ですね!

●ティブソボ錠250mg(一般名:イボシデニブ)
:「IDH1遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ティブソボ(イボシデニブ)の作用機序【AML】
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強力な化学療法の適応とならない未治療の急性骨髄性白血病に対して使用が見込まれます。
●ビヨントラ錠400mg(一般名:アコラミジス塩酸塩):「トランスサイレチン型心アミロイドーシス(野生型及び変異型)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ビヨントラ(アコラミジス)の作用機序:ビンマックなどとの違い【ATTR-CM】
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類薬のビンダケル(タファミジスメグルミン)やビンマックカプセル(タファミジス)は1日1回の投与ですが、ビヨントラは1日2回です。
●カムザイオスカプセル5mg、同カプセル2.5mg、同カプセル1mg(一般名:マバカムテン)
:「閉塞性肥大型心筋症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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カムザイオス(マバカムテン)の作用機序【肥大型心筋症】
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国内初となるミオシン阻害薬です!

●リブマーリ内用液10mg/mL(一般名:マラリキシバット塩化物)
:「アラジール症候群及び進行性家族性肝内胆汁うっ滞症における胆汁うっ滞に伴うそう痒」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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リブマーリ(マラリキシバット)の作用機序【アラジール症候群】
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IBAT阻害薬は、慢性便秘症に使用するグーフィス(エロビキシバット)に次いで2製品目です。
適応拡大等:15製品
●ベネクレクスタ錠10mg、同錠50mg、同錠100mg(一般名:ベネトクラクス)
:「再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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ベネクレクスタ(ベネトクラクス)の作用機序と副作用【CLL/AML】
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再発・難治性のマントル細胞リンパ腫に対して、イムブルビカ(イブルチニブ)との併用で使用しますね。
●イミフィンジ点滴静注120mg、同点滴静注500mg(一般名:デュルバルマブ(遺伝子組換え))
:「限局型小細胞肺がんにおける根治的化学放射線療法後の維持療法」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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イミフィンジ(デュルバルマブ)の作用機序と副作用【肺/胆/肝/子宮体がん】
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限局型小細胞肺がん(LD-SCLC)に対する初の免疫チェックポイント阻害薬ですね。
●デュピクセント皮下注300mgシリンジ、同皮下注300mgペン(一般名:デュピルマブ(遺伝子組換え))
:「慢性閉塞性肺疾患(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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デュピクセント(デュピルマブ)の作用機序【アトピー性皮膚炎/気管支喘息/副鼻腔炎】
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COPD(慢性閉塞性肺疾患)では、主に吸入ステロイド剤・長時間作用性吸入抗コリン剤・長時間作用性吸入β2刺激剤などが使用されますが、10年以上、新規作用機序の薬剤は登場していませんでした。
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テリルジー吸入用の作用機序:ビレーズトリ・エナジアとの違い【COPD/気管支喘息】
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●オテズラ錠10mg、同錠20mg、同錠30mg(一般名:アプレミラスト)
:「局所療法で効果不十分な掌蹠膿疱症」を効能・効果とする新効能医薬品。
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オテズラ(アプレミラスト)の作用機序【乾癬/ベーチェット病】
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経口のPDE4阻害薬ですね。

●イラリス皮下注射液(一般名:カナキヌマブ(遺伝子組換え))
:「既存治療で効果不十分な成人発症スチル病」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
●①プレバイミス錠240mg、②同点滴静注240mg、③同顆粒分包20mg、④同顆粒分包120mg(一般名:レテルモビル)
:「同種造血幹細胞移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制及び臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」を効能・効果とし、小児用量(生後6か月以降)を追加する、①②は新用量医薬品、③④は新用量・剤形追加に係る医薬品。
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プレバイミス(レテルモビル)の作用機序と副作用【サイトメガロウイルス感染】
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●ダイチロナ筋注(一般名:コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン)
:「SARS-CoV-2による感染症の予防」を効能・効果とし、小児用量(5歳以降)を追加する新用量医薬品。
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コミナティ、ダイチロナ、コスタイベなどの作用機序【新型コロナウイルス】
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●ウステキヌマブBS皮下注45mgシリンジ「CT」(一般名:ウステキヌマブ(遺伝子組換え)[ウステキヌマブ後続3])
:「既存治療で効果不十分な下記疾患:尋常性乾癬、乾癬性関節炎」を効能・効果とするバイオ後続品。
ステラーラ(ウステキヌマブ)のバイオシミラー(BS)ですね。
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ステラーラ(ウステキヌマブ)の作用機序【クローン病/潰瘍性大腸炎】
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●ライブリバント点滴静注350mg(アミバンタマブ(遺伝子組換え))
:「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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ライブリバント(アミバンタマブ)の作用機序【肺がん】
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前述のラズクルーズ(ラゼルチニブ)との併用に関する適応拡大ですね。
●①トレムフィア点滴静注200mg、②同皮下注200mgシリンジ、③同皮下注200mgペン、④同皮下注100mgシリンジ(一般名:グセルクマブ(遺伝子組換え))
:「①中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)、②③④中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする①新投与経路医薬品、②③新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品、④新効能・新用量医薬品。
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トレムフィア(グセルクマブ)の作用機序と副作用【乾癬/掌蹠膿疱症】
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これまで、トレムフィアは乾癬や掌蹠膿疱症に使用されていましたが、潰瘍性大腸炎にも使用可能となります!
トレムフィアと同様の作用機序(IL-23p19サブユニット阻害)を有するスキリージ(リサンキズマブ)やオンボー(ミリキズマブ)は既に潰瘍性大腸炎で使用されていますね。
以下の記事で潰瘍性大腸炎に使用する生物学的製剤の一覧表をまとめています。
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オンボー(ミリキズマブ)の作用機序【潰瘍性大腸炎/クローン病】
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●カーボスター透析剤2号・L、同透析剤2号・P
:「慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液として、以下の要因を持つものに用いる。▶無糖の透析液では、血糖値管理の困難な場合。▶カルシウム濃度の高い透析液では、高カルシウム血症を起こすおそれのある場合」を効能・効果とする類似処方医療用配合剤。
●ベピオウォッシュゲル5%(一般名:過酸化ベンゾイル)
:「尋常性ざ瘡」を効能・効果とする新用量・剤形追加に係る医薬品。
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ベピオゲル(過酸化ベンゾイル)の作用機序と副作用【尋常性ざ瘡(ニキビ)】
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現在は、ベピオゲル2.5%とベピオローション2.5%が承認されていますが、今は5%が追加です!
“ウォッシュ”と付いている通り、洗顔後に塗布し、5~10分後に洗い流すようですね。
●リツキサン点滴静注100mg、同点滴静注500mg(一般名:リツキシマブ(遺伝子組換え))
:「ネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイド依存性)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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リツキサン(リツキシマブ)の作用機序と副作用【悪性リンパ腫】
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●リバルエンLAパッチ25.92mg、同LAパッチ51.84mg(一般名:リバスチグミン)
:「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」を効能・効果とする新剤形医薬品。
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リバルエンLAパッチ(リバスチグミン)の作用機序【アルツハイマー型認知症】
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持続放出性リバスチグミン経皮吸収型製剤です!
これまで、リバスチグミンの経皮吸収型製剤はイクセロンパッチやリバスタッチパッチがありましたが、1日1回の貼付が必要でした。

●①オンボー点滴静注300mg、②同皮下注100mgオートインジェクター、③同皮下注100mgシリンジ、④同皮下注200mgオートインジェクター、⑤同皮下注200mgシリンジ(一般名:ミリキズマブ(遺伝子組換え))
:「中等症から重症の活動期クローン病の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする①新効能・新用量医薬品、②③新効能・新用量・その他の医薬品、④⑤新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。
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オンボー(ミリキズマブ)の作用機序【潰瘍性大腸炎/クローン病】
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これまで、オンボーは潰瘍性大腸炎に使用されていましたが、今後はクローン病にも使用可能となりましたね。
同様の作用機序(IL-23p19サブユニット阻害)を有するスキリージ(リサンキズマブ)は既にクローン病で使用可能です。トレムフィア(グセルクマブ)はクローン病の適応拡大を申請中です。
あとがき

その他、COPD領域では初の生物学的製剤となるデュピクセント(デュピルマブ)の適応拡大や、アルツハイマー型認知症の新規外用薬のリバルエンLAパッチ(リバスチグミン)なども注目です。
2025年より、新薬の承認・薬価収載のタイミングが年7回に増えましたので、より早期に患者さんに届けられるようになると思います。
以上、今回は2025年2月20日に承認された新薬について概要をご紹介しました!
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