新薬承認・薬価収載

【第一部会:期待の新薬】8製品+3製品(2024年5月31日)

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2024年5月31日、厚生労働省の薬事審議会・医薬品第一部会にて、新薬として8製品の承認可否が審議され、すべて承認了承されました!

その他、報告のみで了承された3製品もあります。

 

注目は、初の週1回投与のインスリン製剤、アウィクリ注(一般名:インスリン イコデク)でしょうか。

 

木元 貴祥
今回は承認了承された新薬等の概要について紹介しています。

 

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審議品目:3製品

●ネキシウムカプセル10mg、同カプセル20mg、同懸濁用顆粒分包10mg、同懸濁用顆粒分包20mg(一般名:エソメプラゾールマグネシウム水和物)
:「逆流性食道炎、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制」を効能・効果とし、小児用量を追加する新用量医薬品。

ネキシウム(エソメプラゾール)の作用機序と副作用【胃潰瘍・十二指腸潰瘍】

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●ファビハルタカプセル200mg(一般名:イプタコパン塩酸塩水和物)
:「発作性夜間ヘモグロビン尿症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ファビハルタ(イプタコパン)の作用機序・特徴【PNH】

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木元 貴祥
国内初の補体B因子阻害薬ですね。

 

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の治療では、

といった抗補体C5抗体薬が基本です。

 

補体D因子を阻害する類薬のボイデヤ錠(ダニコパン)は、上記補体C5阻害薬と併用で使用しますが、ファビハルタは単剤で効果が期待されていますよ。

 

●ブイタマークリーム1%(一般名:タピナロフ)
:「アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ブイタマー(タピナロフ)の作用機序【アトピー性皮膚炎/乾癬】

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国内初のアリル炭化水素受容体(AhR:Arylhydrocarbon Receptor)のモジュレーターです。

 

アトピー性皮膚炎は12歳以上の小児・成人、尋常性乾癬は成人に対して使用できる見込みです。

 

●アウィクリ注フレックスタッチ総量300単位、同注フレックスタッチ総量700単位(一般名:インスリン イコデク(遺伝子組換え)
:「インスリン療法が適応となる糖尿病」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

アウィクリ注(インスリン イコデク)の作用機序・特徴【糖尿病】

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既存の基礎インスリン製剤は、1日1回(または2回)の投与が必要でしたが、アウィクリは週に1回の投与で治療可能な国内初の基礎インスリン製剤です!

 

木元 貴祥
負担軽減につながると思います!

 

●①ブリィビアクト錠25mg②同錠50mg③同静注25mg(一般名:ブリーバラセタム)
:「①②てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)③一時的に経口投与ができない患者における、下記の治療に対するブリーバラセタム経口製剤の代替療法:てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ブリィビアクト(ブリーバラセタム)の作用機序・イーケプラとの違い【てんかん】

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イーケプラ(一般名:レベチラセタム)と同じく、シナプス小胞タンパク2A(SV2A)に結合することでグルタミン酸の放出を抑制するといった作用機序を有しています。

 

報告品目:3製品

●①トルリシティ皮下注0.75mgアテオス②同皮下注1.5mgアテオス(一般名:デュラグルチド(遺伝子組換え))
:「2型糖尿病」を効能・効果とする①新用量医薬品②新用量・剤形追加に係る医薬品。

トルリシティ(デュラグルチド)の作用機序【糖尿病】

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現在は、0.75mgの週1回投与ですが、今回、「患者の状態に応じて1.5mgを週に1回投与に増量できる」という用法・用量が追加されます。

 

木元 貴祥
効果不十分な場合の増量が可能というわけですねー!

 

GLP-1受容体作動薬については、以下の記事で一覧表をまとめています。

マンジャロ(チルゼパチド)の作用機序、GLP-1受容体作動薬との比較・違い【糖尿病】

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●ボトックス注用50単位、同注用100単位(A型ボツリヌス毒素)
:「上肢及び下肢痙縮」を効能・効果とし、小児用量を追加する新効能・新用量医薬品。

ボトックス(A型ボツリヌス毒素)の作用機序と副作用【痙攣性発声障害】

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●①スキリージ点滴静注600mg②同皮下注360mgオートドーザー③同皮下注180mgオートドーザー(リサンキズマブ(遺伝子組換え))
:「①中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)②③中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする①②新効能・新用量医薬品③新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。

スキリージ皮下注(リサンキズマブ)の作用機序と特徴【乾癬/クローン病】

続きを見る

 

スキリージは、乾癬・掌蹠膿疱症・クローン病に対して適応を有していましたが、今後は潰瘍性大腸炎にも使用可能となります。

乾癬で使用する生物学的製剤は以下でまとめています。

【乾癬】生物学的製剤の一覧と作用機序/特徴のまとめ

続きを見る

 

潰瘍性大腸炎では、スキリージと同様の作用機序(IL-23のp19サブユニット阻害)を有するオンボー(ミリキズマブ)が承認されていますので、以下の記事もご参照ください。

オンボー(ミリキズマブ)の作用機序【潰瘍性大腸炎】

続きを見る

 

木元 貴祥
潰瘍性大腸炎の生物学的製剤も増えましたね~。使い分けが気になるところ。

 

あとがき

今回はの注目は、初の週1回投与のインスリン製剤、アウィクリ注(一般名:インスリン イコデク)です!

 

その他、乾癬では久しぶりの外用薬であるブイタマークリーム(一般名:タピナロフ)も期待できるのではないでしょうか。アトピー性皮膚炎では12歳以上の小児から使用可能です。

ブイタマー(タピナロフ)の作用機序【アトピー性皮膚炎/乾癬】

続きを見る

 

木元 貴祥
順調にいけば、6月頃の正式承認が見込まれますね。

 

以上、今回は2024年5月31日の薬事審議会・医薬品第一部会で承認了承された新薬等についてご紹介しました!

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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