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2024年3月4日、厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会にて、新薬として9製品の承認可否が審議され、全て承認了承されました!
その他、報告のみで了承された5製品もあります。
本記事では概要についてご紹介します。
審議品目:9製品
●ベイフォータス筋注50mgシリンジ、同筋注100mgシリンジ(一般名:ニルセビマブ(遺伝子組換え))
:「①生後初回又は2回目のRSウイルス感染流行期の重篤なRS ウイルス感染症のリスクを有する新生児、乳児及び幼児における、RSウイルス感染による下気道疾患の発症抑制、②生後初回のRSウイルス感染流行期の①以外のすべての新生児及び乳児におけるRSウイルス感染による下気道疾患の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ベイフォータス(ニルセビマブ)の作用機序・特徴【RSウイルス感染】
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類薬の抗体薬として、シナジス筋注液(一般名:パリビズマブ)が承認されていますが、投与対象が限定的(先天性心疾患や免疫不全症等)でした。
●ゾコーバ錠125mg(一般名:エンシトレルビルフマル酸)
:「SARS-CoV-2による感染症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ゾコーバ錠(エンシトレルビル)の作用機序【COVID-19】
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ゾコーバは、2022年11月22日に国内初の緊急承認制度によって緊急承認された新型コロナウイルス感染症治療薬です。
今回、追加の試験データが提出され、正式承認となりました。
●タイコバック水性懸濁筋注0.5mL、同小児用水性懸濁筋注0.25mL(一般名:組織培養不活化ダニ媒介性脳炎ワクチン)
:「ダニ媒介性脳炎の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
国内初のダニ媒介性脳炎の発症予防ワクチンですね。
●プレベナー20水性懸濁注(一般名:肺炎球菌莢膜ポリサッカライド-CRM197結合体)
:「小児における肺炎球菌(血清型1、3、4、5、6A、6B、7F、8、9V、10A、11A、12F、14、15B、18C、19A、19F、22F、23F及び33F)による侵襲性感染症の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
現在、定期接種ワクチンである13価肺炎球菌結合型ワクチンの「プレベナー13水性懸濁注」に新たに7血清型(8、10A、11A、12F、15B/C、22F、33F)を加えたワクチンです。
●ミチーガ皮下注用30mgバイアル(一般名:ネモリズマブ(遺伝子組換え))
:「既存治療で効果不十分な下記疾患、アトピー性皮膚炎に伴うそう痒、結節性痒疹」を効能・効果とし、小児用量を追加する新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。
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ミチーガ皮下注(ネモリズマブ)の作用機序【アトピー性皮膚炎】
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これまでは「アトピー性皮膚炎に伴うそう痒」に対して、13歳以上の小児および成人に使用可能でしたが、今回の適応拡大に伴い、6歳以上の小児から使用可能となります。
また、新効能として「結節性痒疹」が追加されますね。こちらは13歳以上の小児および成人が対象です。
●サルグマリン吸入用250µg(一般名:サルグラモスチム(遺伝子組換え)):
「自己免疫性肺胞蛋白症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
●トルカプ錠160mg、同錠200mg(一般名:カピバセルチブ)
:「内分泌療法後に増悪したPIK3CA、AKT1又はPTEN遺伝子変異を有するホルモン受容体陽性かつHER2 陰性の手術不能又は再発乳がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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トルカプ(カピバセルチブ)の作用機序【乳がん】
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HER2陰性ホルモン陽性乳がんの二次治療以降として、フルベストラントとの併用で使用されます。
●ビロイ点滴静注用100mg(一般名:ゾルベツキシマブ(遺伝子組換え)):
「CLDN18.2陽性の治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ビロイ点滴静注用(ゾルベツキシマブ)の作用機序【胃がん】
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国内初の抗Claudin18.2抗体薬ですね!
治癒切除不能な胃がんの一次治療として、FOLFOX療法またはCAPOX療法と併用で使用します。
●エルレフィオ皮下注44mg、同皮下注76mg(一般名:エルラナタマブ(遺伝子組換え))
:「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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エルレフィオ(エルラナタマブ)の作用機序【多発性骨髄腫】
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国内初の抗BCMA/CD3二重特異性抗体薬です。
報告品目:5製品
●アブリスボ筋注用(一般名:RSV-A融合前Fタンパク質・RSV-B融合前Fタンパク質)
:「60歳以上の者におけるRSウイルスによる感染症の予防」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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アブリスボ筋注用の作用機序:アレックスビーとの違い【RSVワクチン】
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アブリスボは、2024年1月18日に「RSウイルスによる下気道疾患の予防(母子免疫)」を効能・効果とする初のワクチンとして承認されました。
類薬には、2023年9月に承認されたアレックスビー筋注用があります。
●キイトルーダ点滴静注100mg(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))
:「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の作用機序【消化器がん/MSI-High固形がん】
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一次治療において、化学療法(5-FU系+プラチナ系)と併用で使用します。類薬のオプジーボ(ニボルマブ)も同様のため、使い分けが気になるところです。
●フェソロデックス筋注250mg(一般名:フルベストラント)
:「乳がん」を効能・効果とする新用量医薬品。
審議品目のトルカプ錠との併用のための適応拡大ですね。
●5FU注250mg、同注1000mg(一般名:フルオロウラシル)
:「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
こちらは、胃がんにおけるキイトルーダとの併用に伴う適応拡大です。
●シナジス筋注液50mg、同筋注液100 mg(一般名:パリビズマブ(遺伝子組換え))
:「RSウイルス感染流行初期において、24カ月齢以下の肺低形成、気道狭窄、先天性食道閉鎖症、先天代謝異常症又は神経筋疾患を伴う新生児、乳児および幼児におけるRSウイルス感染による重篤な下気道疾患の発症抑制」を効能・効果とする新効能医薬品。
あとがき
その他、がん領域では新規作用機序の新薬が多数登場しました。いずれも国内初の作用機序のため、新たな治療選択肢として期待できるのではないでしょうか。
以上、今回は2024年3月4日の厚労省の薬食審・医薬品第二部会で承認了承された薬剤の概要についてご紹介しました。
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