新薬承認・薬価収載

【新薬承認+効能効果追加】6製品+14製品(2022年6月20日)

2022年6月20日、厚労省は新薬として6製品を承認しました!その他、既存薬の適応拡大等が14製品承認されていますね。

 

今回は簡単にご紹介していきます。

 

新薬:6製品

●ダルビアス点滴静注用135mg(一般名:ダリナパルシン)
:「再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫」をを効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ダルビアス(ダリナパルシン)の作用機序【末梢性T細胞リンパ腫】

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新規の有機ヒ素化合物です!

ミトコンドリアに作用することで抗腫瘍効果を発揮すると考えられていますね。

 

●ジェセリ錠40mg(一般名:ピミテスピブ)
:「がん化学療法後に増悪した消化管間質腫瘍」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

ジェセリ(ピミテスピブ)の作用機序【GIST】

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HSP(Heat Shock Protein)90を阻害する初の医薬品ですね。GISTの4次治療として使用が期待されています。

 

●ジェコビデン筋注(一般名:コロナウイルス(SARSCoV-2)ワクチン(遺伝子組換えアデノウイルスベクター))
:「SARS-CoV-2 による感染症の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

コミナティ、スパイクバックス、ヌバキソビッド、ジェコビデンの作用機序【新型コロナウイルス】

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国内5製品目のコロナウイルスのワクチンです。

他のワクチンは初回免疫時に2回の投与が必要ですが、ジェコビデンは1回の投与で初回免疫が完了します。

 

木元 貴祥
ただし、他のワクチンと異なり、全額公費負担の対象にもしない方針とのことです。

 

●エジャイモ点滴静注1.1g(一般名:スチムリマブ(遺伝子組換え))
:「寒冷凝集素症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

寒冷凝集素症(CAD)の初の治療薬ですね。

 

古典的補体経路の補体第1成分sサブコンポーネント(C1s)を特異的に阻害することで、古典的補体経路の活性化を抑制します。

 

●ボックスゾゴ皮下注用(一般名:ボソリチド(遺伝子組換え))
:「骨端線閉鎖を伴わない軟骨無形成症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。

 

木元 貴祥
C型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)類縁体ですね。

 

●エパデールEMカプセル2g(一般名:イコサペント酸エチル)
:「高脂血症」を効能・効果とする新剤形医薬品。

エパデールEM(イコサペント酸エチル)の作用機序|エパデールとの違い【高脂血症】

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エパデールに乳化剤を含めて消化管での吸収率を向上させた製剤です!

 

木元 貴祥
1日1回の食直後の経口投与で使用します。

 

適応拡大等:14製品

●キュビシン静注用350mg(一般名:ダプトマイシン)
:「敗血症、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染」を効能・効果とし、小児用量を追加する新用量医薬品

 

1歳以上に対して使用可能となりました!

 

●オルミエント錠2mg、同4mg(一般名:バリシチニブ)
:「円形脱毛症(ただし、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

オルミエント(バリシチニブ)の作用機序【リウマチ/アトピー/COVID-19/円形脱毛症】

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経口JAK阻害薬では初の円形脱毛症の適応です。期待!

 

JAK阻害薬のまとめ記事もご参考ください。

JAK阻害薬の一覧表(経口6製品・外用1製品)と作用機序のまとめ

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●ヘムライブラ皮下注30mg、同60mg、同90mg、同105mg、同150mg(一般名:エミシズマブ(遺伝子組換え))
:「後天性血友病A 患者における出血傾向の抑制」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

ヘムライブラ(エミシズマブ)の作用機序と二重特異性抗体【血友病A】

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バイスペシフィック抗体といった新たな作用機序を有していますね。これまでは先天性のみでしたが、今後は後天性にも使用可能です。

 

●マヴィレット配合錠、同配合顆粒小児用(一般名:グレカプレビル水和物/ピブレンタスビル)
:「C型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」を効能・効果とし、小児用量を追加する新用量・剤形追加に係る医薬品。

マヴィレット(ピブレンタスビル/グレカプレビル)の作用機序【C型肝炎】

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木元 貴祥
これまでは12歳以上が対象でしたが、3歳以上から使用できるようになりました。

 

●ジクトルテープ75mg(一般名:ジクロフェナクナトリウム)
:「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群及び腱鞘炎における鎮痛・消炎」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

 

●ジクアスLX点眼液3%(一般名:ジクアホソルナトリウム)
:「ドライアイ」を効能・効果とする新剤形医薬品。

 

既承認のジクアス点眼液3%はドライアイに使用できますが、1日6回点眼する必要がありました。

ジクアスLXは製剤改良によって、1日3回の点眼でジクアス点眼液と同程度の効果が期待されています。

 

●アバスチン点滴静注用100mg/4mL、同400mg/16mL(一般名:ベバシズマブ(遺伝子組換え))
:「卵巣がん」を効能・効果とする新用量医薬品。

アバスチン(ベバシズマブ)の作用機序とバイオシミラー【大腸がん】

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これまで卵巣がんに対しては、カルボプラチン+パクリタキセルとの併用において3週間毎の投与でしたが、新たにドキシル(ドキソルビシン)との併用において2週間毎の投与も可能となります。

 

木元 貴祥
同日、ドキシルの添付文書も「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項が更新されていました。

 

●ノイトロジン注50μg、同100μg、同250μg(一般名:レノグラスチム(遺伝子組換え))
●グラン注射液75、同シリンジ75、同注射液150、同シリンジ150、同注射液M300、同シリンジM300(一般名:フィルグラスチム(遺伝子組換え))
:「再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対する抗悪性腫瘍剤との併用療法」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
●フルダラ静注用50mg(一般名:フルダラビンリン酸エステル)
:「再発又は難治性の急性骨髄性白血病」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

 

いずれも再発又は難治性の急性骨髄性白血病に対して、ノイトロジンとフルダラ、グランとフルダラをそれぞれ併用して使えることが追加されました。

 

●カナグル錠100mg(一般名:カナグリフロジン水和物)
:「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病。ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く」を効能・効果とする新効能医薬品。

カナグル(カナグリフロジン)の作用機序【糖尿病/CKD】

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類薬のフォシーガ(ダパグリフロジン)は「慢性腎臓病(CKD)」の適応を有していますが、カナグルは2型糖尿病を合併するCKDに限定されています。

 

●イグザレルト錠2.5mg(一般名:リバーロキサバン)
:「下肢血行再建術施行後の末梢動脈疾患患者における血栓・塞栓形成の抑制」を効能・効果とする新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。

イグザレルト(リバーロキサバン)の作用機序と副作用【静脈血栓塞栓症】

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今回の適応に合わせて、新たに2.5mg錠が追加されました。既存の10mg/15mg製剤、ドライシロップには上記適応がありませんので、注意が必要です。

 

DOACのまとめ記事も併せてご確認くださいませ♪

DOAC(直接経口抗凝固薬)の一覧表と作用機序のまとめ【心原性脳塞栓症】

続きを見る

 

●リツキサン点滴静注100mg、同500mg(一般名:リツキシマブ(遺伝子組換え))
:「視神経脊髄炎スペクトラム障害(視神経脊髄炎を含む)の再発予防」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

血液
リツキサン(リツキシマブ)の作用機序と副作用【悪性リンパ腫】

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●ベオビュ硝子体内注射用キット120mg/mL(一般名:ブロルシズマブ(遺伝子組換え))
:「糖尿病黄斑浮腫」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

ベオビュ(ブロルシズマブ)の作用機序・特徴【加齢黄斑変性】

続きを見る

 

あとがき

今回、個人的に注目しているのは、オルミエントの円形脱毛症適応でしょうか。

オルミエント(バリシチニブ)の作用機序【リウマチ/アトピー/COVID-19/円形脱毛症】

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木元 貴祥
既にFDAでも承認されていて、ブレークスルーセラピーに指定されていました!!

 

その他、マヴィレットの3歳以上の適応拡大も期待大です。

マヴィレット(ピブレンタスビル/グレカプレビル)の作用機序【C型肝炎】

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あとは現場薬剤師からするとかなーーーり助かるのは、エパデールEM。1日1回の投与のため、飲み忘れ等も防げると思います。

エパデールEM(イコサペント酸エチル)の作用機序|エパデールとの違い【高脂血症】

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ただし、適応症が高脂血症だけのため、注意が必要かもしれませんね。

 

以上、今回は2022年6月20日に承認された新薬や適応拡大等について概要をご紹介しました!

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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