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2024年8月26日、厚生労働省の薬事審議会・医薬品第一部会にて、新薬として11製品の承認可否が審議され、すべて承認了承されました!
その他、報告のみで了承された4製品もあります。
今回の注目は、国内初となる「アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション」の適応拡大が了承されたレキサルティ(ブレクスピプラゾール)や、国内3製品目となるオレキシン受容体拮抗薬のクービビック(ダリドレキサント)などでしょうか。
その他、経口中絶薬のメフィーゴパック(ミフェプリストン/ミソプロストール)について、条件緩和の了承が行われています。
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メフィーゴ(ミフェプリストン/ミソプロストール)の作用機序【経口妊娠中絶薬】
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審議品目:11製品
●ビルタサ懸濁用散分包8.4g(一般名:パチロマーソルビテクスカルシウム)
:「高カリウム血症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ビルタサ(パチロマーソルビテクスカルシウム)の作用機序・特徴【高K血症】
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ナトリウムを含まない陽イオン結合非吸着性ポリマーですね。
1日1回の服用で、必要水分量が少ないことが特徴なようですね。
●ルプキネスカプセル7.9mg(一般名:ボクロスポリン)
:「ループス腎炎」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
新規のカルシニューリン阻害による免疫抑制薬です。
●献血ヴェノグロブリンIH10%静注0.5g/5mL、同2.5g/25mL、同5g/50mL、同10g/100mL、同20g/200mL(一般名:ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)
:「下記の臓器移植における抗体関連型拒絶反応の治療:腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
今回、新たに「通常、人免疫グロブリンGとして、1日あたり1回1000mg(10mL)/kg体重を2回点滴静注する。ただし、患者の年齢及び状態に応じて適宜減量する。なお、必要に応じて追加投与する」の用法・用量が追加されます。
●テッペーザ点滴静注用500mg(一般名:テプロツムマブ(遺伝子組換え))
:「活動性甲状腺眼症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
●アリッサ配合錠(一般名:エステトロール水和物/ドロスピレノン)
:「月経困難症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品及び新医療用配合剤。
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アリッサ配合錠(エステトロール/ドロスピレノン)の作用機序【月経困難症】
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天然型エストロゲンのエステトロール(E4)を含有する国内初の新薬です!!
既存のエチニルエストラジオール(EE2)含有の月経困難症治療薬と比較して、血管内皮細胞や肝臓への影響が少ないため、血栓症のリスクが低いことが期待されています。
●ユバンシ配合錠(一般名:マシテンタン/タダラフィル)
:「肺動脈性肺高血圧症」を効能・効果とする新医療用配合剤。
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ユバンシ配合錠(マシテンタン/タダラフィル)の作用機序【肺動脈性高血圧症】
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エンドセリン受容体拮抗薬のマシテンタンと、ホスホジエステラーゼ5阻害薬のタダラフィルを配合した固定用量配合剤です。
●トレプロスト吸入液1.74mg(一般名:トレプロスチニル)
:「間質性肺疾患に伴う肺高血圧症」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
トレプロスト吸入液は既に「肺動脈性肺高血圧症」の適応を有していますが、今後は上記の適応も拡大されます!
●レキサルティ錠1mg、同2mg、同OD錠0.5mg、同OD錠1mg、同OD錠2mg(一般名:ブレクスピプラゾール)
:「アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感、易刺激性、興奮に起因する、過活動又は攻撃的言動」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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レキサルティ(ブレクスピプラゾール)の作用機序【統合失調症/うつ病/ADに伴うアジテーション】
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上記は、アルツハイマー型認知症に伴う「アジテーション」のことですね。
●クービビック錠25mg、同錠50mg(一般名:ダリドレキサント塩酸塩)
:「不眠症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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クービビック(ダリドレキサント)の作用機序:ベルソムラ・デエビゴとの違い【不眠症】
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国内3製品目のオレキシン受容体拮抗薬ですね!
上記の記事では、既存の2製品(ベルソムラ、デエビゴ)との違いや比較について考察しています。
●ファダプス錠10mg(一般名:アミファンプリジンリン酸塩)
:「ランバート・イートン筋無力症候群の筋力低下の改善」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
経口のカリウムイオンチャネル阻害薬です。
●ロゼバラミン筋注用25mg(一般名:メコバラミン)
:「筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制」を効能・効果とする新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。
メコバラミンの高用量製剤で、機序は不明確なものの、神経保護作用、神経軸索再生作用により有効性を示す可能性が示唆されているとのこと。
報告品目:4製品
●ノソリッド配合経腸用半固形剤:
「一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用すること」を効能・効果とする類似処方医療用配合剤。
●リツキサン点滴静注100mg、同500mg(一般名:リツキシマブ(遺伝子組換え))
:「難治性のネフローゼ症候群(ステロイド抵抗性を示す場合)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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リツキサン(リツキシマブ)の作用機序と副作用【悪性リンパ腫】
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現在、上記の適応に対してはステロイド依存性を示す場合にのみ、承認されていましたが、今後はステロイド抵抗性に対しても使用可能となります。
●エブリスディドライシロップ60mg(一般名:リスジプラム)
:「脊髄性筋萎縮症」を効能・効果とし、生後2か月未満の小児用量を追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。
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エブリスディ(リスジプラム)の作用機序【脊髄性筋委縮症】
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●①ジャカビ錠5mg、②同錠10mg、③同内用液小児用0.5%(一般名:ルキソリチニブリン酸)
:「造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)」を効能・効果とし、小児用量を追加する、①②は新効能・新用量医薬品、③は新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。
現在、上記適応は「12歳以上」とされていましたが、今回、12歳未満に対して適応が拡大されます。
あとがき
今回の注目は、国内初となる「アルツハイマー型認知症に伴うアジテーション」の適応拡大が了承されたレキサルティ(ブレクスピプラゾール)や、国内3製品目となるオレキシン受容体拮抗薬のクービビック(ダリドレキサント)などでしょうか。
新規有効成含有医薬品である高カリウム血症治療薬のビルタサ懸濁用散分包なども、既存薬との使い分けが気になるところ。
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ビルタサ(パチロマーソルビテクスカルシウム)の作用機序・特徴【高K血症】
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以上、今回は2024年8月26日の薬事審議会・医薬品第一部会で承認了承された新薬等についてご紹介しました!
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