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2023年11月27日、厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会にて、新薬として7製品の承認可否が審議され、全て承認了承されました!
その他、報告のみで適応拡大される1製品もあります。
注目は、新型コロナウイルスワクチンでは初となるレプリコンワクチンのコスタイベ筋注用や、RSV(RSウイルス)の母子免疫用のワクチンであるアブリスボ筋注用ですかね。
本記事では概要についてご紹介します。
審議品目:7製品
●フェトロージャ点滴静注用1g(一般名:セフィデロコルトシル酸塩硫酸塩水和物)
:「セフィデロコルに感性の大腸菌、シトロバクター属、肺炎桿菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア・マルセスセンス、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、緑膿菌、バークホルデリア属、ステノトロホモナス・マルトフィリア、アシネトバクター属(ただし、カルバペネム系抗菌薬に耐性を示す菌株に限る)による各種感染症」を効能・効果する新有効成分含有医薬品。
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フェトロージャ(セフィデロコル)の作用機序【CRE】
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セファロスポリン系抗菌薬を改良した「シデロフォアセファロスポリン系抗菌薬」とのことで、この分類は国内初です。
カルバペネム系抗菌薬耐性菌に対して新たな選択肢として期待されています。
●ビンゼレックス皮下注160mgシリンジ、同皮下注160mgオートインジェクター(一般名:ビメキズマブ(遺伝子組換え))
:「既存治療で効果不十分な乾癬性関節炎、強直性脊椎炎及びX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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ビンゼレックス皮下注(ビメキズマブ)の作用機序【乾癬】
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これまでは「尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」に使用していましたが、上記の適応症が追加されます。
●イブグリース皮下注250mgシリンジ、同皮下注250mgオートインジェクター(一般名:レブリキズマブ(遺伝子組換え))
:「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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イブグリース(レブリキズマブ)の作用機序と類薬比較【アトピー性皮膚炎】
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IL-13に対する抗体薬(生物学的製剤)です。
作用機序的にはアドトラーザ皮下注(トラロキヌマブ)と同じですが、結合部位が異なるためか、遮断する経路が若干異なります。
上記記事では、アトピー性皮膚炎に使用する生物学的製剤4製品を比較していますので、ご参考にしてみてください。
●アブリスボ筋注用(一般名:組換えRSウイルスワクチン)
:「妊婦への能動免疫による新生児及び乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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アブリスボ筋注用の作用機序:アレックスビーとの違い【RSVワクチン】
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新生児及び乳児におけるRSVによる下気道疾患の予防を目的とした初のワクチンです!
高齢者のRSVのワクチンとしては、アレックスビー筋注用が承認されていますが、母子免疫を目的としてワクチンはアブリスボが初となりました。
●コスタイベ筋注用(一般名:サポメラン):「SARS-CoV-2 による感染症の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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コミナティ、ダイチロナ、コスタイベなどの作用機序【新型コロナウイルス】
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新型コロナウイルスに対する新規のmRNAワクチン(起源株)です。
これまでのmRNAワクチンと異なり、接種後に細胞内でmRNAが複製されることによって、持続的に抗原タンパク質が合成されるといった特徴があります。
そのため、少ない接種量で持続的な効果が期待されていますね。副反応の低下も期待されています。
ただ、現在のワクチン接種は「追加接種時にはXBB.1系統を含有する1価のワクチンを用いる」との方針が示されていますが、今回のコスタイベは起源株を使用しているため、暫くは上市しないとのこと。
●①ターゼナカプセル0.1mg、②同カプセル0.25mg、③同カプセル1mg(一般名:タラゾパリブトシル酸塩)
:①②「BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がん」、
②③「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ターゼナ(タラゾパリブ)の作用機序:リムパーザ、ゼジューラとの違い【乳/前立腺がん】
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国内では3製品目となる新規のPARP阻害薬です。
去勢抵抗性前立腺癌に対してはイクスタンジ(エンザルタミド)と併用で使用します。
●レブロジル皮下注用25mg、同皮下注用75mg(一般名:ルスパテルセプト(遺伝子組換え))
:「骨髄異形成症候群に伴う貧血」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
国内初となるトランスフォーミング増殖因子-β(TGF‒β)阻害薬です。
骨髄異形成症候群(MDS)では、高頻度で貧血を呈すため、対症療法として赤血球輸血やエリスロポエチン製剤のネスプ(ダルベポエチン)などが使用されていました。
レブロジルは、造血幹細胞から赤血球への分化を促進させることで、赤血球数を増加させると考えられていますね。
報告品目:1製品
●ダイチロナ筋注(一般名:MAFB-7256a)
:「SARS-CoV-2 による感染症の予防」を効能・効果とする新効能・新用量・その他の医薬品。
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コミナティ、ダイチロナ、コスタイベなどの作用機序【新型コロナウイルス】
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ダイチロナは、2023年8月2日に起源株を用いたワクチンとして承認されていましたが、今回、オミクロン株XBB.1.5対応の1価ワクチンとしても承認されました!
対象は12歳以上の追加免疫で、前回のワクチン接種から少なくとも3か月経過した後に接種可能です。
あとがき
今回の注目は、
などだと思います。
また、近年ではアトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤の開発の活発で、4製品目となるイブグリース皮下注も注目したいとことです。
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イブグリース(レブリキズマブ)の作用機序と類薬比較【アトピー性皮膚炎】
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以上、今回は2023年11月27日の厚労省の薬食審・医薬品第二部会で承認了承された薬剤の概要についてご紹介しました。
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