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2026年4月27日、厚生労働省の薬事審議会・医薬品第二部会にて、「特発性肺線維症、進行性肺線維症」を効能・効果とするジャスケイド錠(ネランドミラスト)の承認が了承されました!
ベーリンガーインゲルハイム|申請のニュースリリース
現時点では未承認のためご注意ください。
基本情報
| 製品名 | ジャスケイド錠9mg/18mg |
| 一般名 | ネランドミラスト |
| 製品名の由来 | |
| 製造販売 | 日本ベーリンガーインゲルハイム(株) |
| 効能・効果 | ●特発性肺線維症 ●進行性肺線維症 |
| 用法・用量 | 通常、成人には1回18mgを1日2回経口投与する。 なお、患者の忍容性に応じて、1回9mg1日2回に減量することができる。 |
ジャスケイドは、特発性肺線維症(IPF)および進行性肺線維症(PPF)を効能・効果とする新有効成分含有医薬品で、ホスホジエステラーゼ4B(PDE4B)阻害薬に分類されています。
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オフェブ(ニンテダニブ)の作用機序【肺線維症/全身性強皮症】
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今回は特発性肺線維症とジャスケイド(ネランドミラスト)の作用機序についてご紹介します。
特発性肺線維症(IPF)とは
特発性肺線維症(IPF:Idiopathic Pulmonary Fibrosis)は、原因不明の間質性肺炎(特発性間質性肺炎)の一つに分類されている疾患で、国の難病に指定されています。1)
参考:IPFの読み方は「アイピーエフ」です。
参考:特発性間質性肺炎の分類
- 特発性肺線維症(IPF)
- 特発性非特異性間質性肺炎(特発性NSIP)
- 呼吸細気管支炎を伴う間質性肺炎(RB-ILD)
- 剥離性間質性肺炎(DIP)
- 特発性器質化肺炎(COP)
- 急性間質性肺炎(AIP)
- 特発性リンパ球間質性肺炎(特発性LIP)
- 特発性上葉肺線維症(特発性PPFE)
特発性肺線維症は、肺の不可逆的な高度な線維化を主体とし、拘束性換気障害をきたす慢性かつ進行性の疾患です。
明確な原因は不明ですが、肺全体が線維化によって固くなってしまい、うまく酸素交換ができなくなってしまいます。
このため、呼吸機能が徐々に低下し、息切れや咳などの症状を呈し、日常の身体活動にも支障が生じます。
自覚症状(息切れや空咳など)が認められてからの生存期間は、個人差がありますが平均3~5年と深刻です。
また、高確率で肺がんを合併することが知られています。
治療
治療薬としては抗線維化剤のピレスパ(ピルフェニドン)やオフェブ(ニンテダニブ)、ステロイド、免疫抑制剤等があります。その他には咳の対処療法として、鎮咳薬が処方されることもあります。
しかし、これらの薬剤を使用しても進行を遅らせる効果は期待できますが、根治させることはまだ難しいとされる疾患です。
ジャスケイドは、ピレスパやオフェブの治療歴に関わらず効果が期待されていますね。
進行性肺線維症(PPF)とは
進行性肺線維症(PPF:progressive pulmonary fibrosis)は、自己免疫性間質性肺疾患を含む間質性肺疾患(ILD)の臨床診断に関連している疾患です。
特に関節リウマチ、全身性硬化症、過敏性肺炎などの疾患によって引き起こされることが知られています。
PPFも生存期間は平均3年前後と言われていて、新たな治療選択肢が望まれているところです。
治療については、抗線維化剤のオフェブ(ニンテダニブ)、ステロイド、免疫抑制剤等が行われます。2)
ジャスケイド(ネランドミラスト)の作用機序:PDE4B阻害
IPFやPPFの肺線維症では、マクロファージなどの免疫細胞の活性化によって、異常な線維芽細胞が増殖し、その結果、肺の繊維化が亢進していると考えられています。
免疫細胞の活性化には、細胞内のcAMP濃度が関与していますが、cAMP濃度が下がると活性化します。
今回ご紹介するジャスケイドは、免疫細胞のホスホジエステラーゼ4B(PDE4B)を選択的に阻害する薬剤です。3)
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免疫細胞のPDE4Bを阻害することで、cAMP濃度が上昇し、その活性化が抑制されます。
その結果、異常な線維芽細胞の増殖抑制につながると考えられています。
特発性肺線維症(IPF)のエビデンス紹介:FIBRONEER-IPF試験
IPFの根拠となった臨床試験(FIBRONEER-IPF試験)をご紹介します。4)
本試験は、IPF患者さんを対象に、プラセボとジャスケイド(9mgまたは18mg、1日2回)を比較する国際共同第Ⅲ相臨床試験です。患者さんの多く(77.7%)は背景治療として既存の抗線維化薬(ニンテダニブまたはピルフェニドン)を服用していました。
本試験の主要評価項目は「投与52週後のFVC*のベースラインからの変化量」とされました。
| 試験群 | プラセボ | ジャスケイド9mg | ジャスケイド18mg |
| 投与52週後のFVCの ベースラインからの変化量 |
-183.5mL | -138.6mL | -114.7mL |
| - | プラセボとの差:44.9mL p=0.02 |
プラセボとの差:68.8mL p<0.001 |
*FVC(努力肺活量):最大吸気位から、努力呼出して最後まで吐ききったときに、吐き出すことのできた息の量のこと
進行性肺線維症(PPF)のエビデンス紹介:FIBRONEER-ILD試験
PPFの根拠となった臨床試験(FIBRONEER-ILD試験)をご紹介します。5)
本試験は、PPF患者さんを対象に、プラセボとジャスケイド(9mgまたは18mg、1日2回)を比較する国際共同第Ⅲ相臨床試験です。
主要評価項目は「投与52週後のFVCのベースラインからの変化量」で、結果は下表の通りでした。
| 試験群 | プラセボ | ジャスケイド9mg | ジャスケイド18mg |
| 投与52週後のFVCの ベースラインからの変化量 |
-165.8mL | -84.6mL | -98.6mL |
| - | プラセボとの差:81.1mL p<0.001 |
プラセボとの差:67.2mL p<0.001 |
こちらも有意にジャスケイド群でFVC低下の有意な抑制効果が示されていますね。
用法・用量
正式承認後に更新予定です。
基本は1日2回経口投与とされています。
副作用
後日更新予定です。
前述の臨床試験では、主な副作用として下痢が報告されていました。
収載時の薬価
現時点では未承認かつ薬価未収載です。
あとがき
ジャスケイドはこんな薬
- IPFとPPFに使用する新薬
- PDE4Bを選択的に阻害することで、肺の繊維化を抑制
- 1日2回経口投与
特発性肺線維症(IPF)や進行性肺線維症(PPF)は、生存期間の中央値が3年台と予後不良でありながら、これまでは治療選択肢が限られていました。
以上、本日は特発性肺線維症と進行性肺線維症の概要と、ジャスケイド(ネランドミラスト)の作用機序を紹介しました。
引用文献・資料等
- 難病情報センター | 特発性間質性肺炎(指定難病85)
- 日本呼吸器学会|特発性肺線維症の治療ガイドライン2023(改訂第2版)
- The Innovation Medicine 3(3), https://doi.org/10.59717/j.xinn-med.2025.100151
- FIBRONEER-IPF試験:N Engl J Med 2025;392:2193-2202
- FIBRONEER-ILD試験:N Engl J Med 2025;392:2203-2214
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