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フリースタイルリブレ(freestyle)体験記~針を刺さない血糖測定?~

こんにちは!

今回の記事では、話題の自己血糖測定器「フリースタイルリブレ」についてご紹介して参ります。

 

もしかしたら、

  • 名前は聞いたことあるけど実際どうなの?
  • 使用感は?痛くない?
  • 誤差は気にならないの?

と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

私個人が使用して感じた点、使用方法、良かった点等をまとめてみましたので是非ご参考にしていただければ嬉しいです!

 

針を刺さない?フリースタイルリブレとは?

Abbottから、2017年に発売された「自己血糖測定器」です。

 

この機械の最大の特徴は、従来の自己血糖測定器とは異なり、

「血糖測定の度に針で指を刺さなくても済む

というところです。

 

10年前なら、考えられなかった血糖値の測定方法ですね!

 

血糖値の測定方法

測定には機械の本体とは別に、センサー(別売)も使用します。

 

血糖値の測定方法は、

  1. まず、センサーを二の腕に突き刺します。(センサーの針は細く、ほぼ無痛
  2. 機械本体のスイッチを押し、突き刺したセンサーに近づけます。
  3. 数秒で「ピピッ」と音がなり、血糖値が測定できます。

このように、フリースタイルリブレの機械本体をセンサーに近づけるだけで血糖値が分かるので、測定の度に指に針を刺す必要がありません

 

※「手順1.」で二の腕に刺したセンサーは、両面テープでひっついていますので2週間は付けたままでOKです。そのままお風呂に入っても、まったく問題はありません。(ただし、一度剥がしたセンサーは、絶対に再利用しないこと!)

 

センサーを刺している2週間は、何度でも、制限なく血糖測定が可能です。

 

フリースタイルリブレの感想

こんなにも素晴らしい、血糖測定器が登場していたにも関わらず、一年以上、リサーチせずに放置していたことを後悔しました!!

 

フリースタイルリブレ…凄い。

フリースタイルリブレ、大好き。

思わず、ハ◯キルーペの決め台詞が出てきてしまうくらい、最高でした。

 

この血糖測定器は、糖尿病治療にとっての革命だと思います。

 

良かった点①どんなタイミングでも、気兼ねなく血糖測定ができる!

血糖測定に痛みがなく、また、機械を近づけるだけで測定が可能なので、

起床時、食前、食後、食後2時間、運動前、運動後、ジュースを飲んだ後、寝る前などなど…

1日のうちに、何度血糖値を測定しても苦になりません!!

 

更に、測れば測るほど機械が記録し、グラフを作ってくれるので自分の血糖値の日内変動が分かりやすくなります。

 

良かった点②食後血糖と、食事の関係が分かる!

1日のうち、色々なタイミングで血糖値は測定できますが、

特に測定できて良かったな、と感じているのは、食後血糖です。

 

  • どんな食事、飲み物で自分の血糖値は上がるのか?
    (ジュースの一気飲み、朝のシリアルでの上昇が顕著だったのが印象的でした)

 

  • 食後血糖値はどこまで上がるのか?
    (私、HbA1c値は5.3%ですが、食後2時間地点での血糖値は150を超えることもありました。…今から気をつけていかねば 汗)

 

昔、インスリン担当のMRだった血が騒いで、ついネットで購入してしまいましたが…

購入して、全く後悔はありません!

 

自分の身体について知ることができて良かったと思っています^ ^

 

フリースタイルリブレの弱点(測定時の誤差)

色々と、良いことばかりに見えてしまう、フリースタイルリブレですが、

実際に測定しているのは血液ではないため、

測定される血糖値の誤差はSMBGよりも大きい印象です。(糖尿病施設で働く薬剤師 談)

 

また、センサーのロットによっても誤差の範囲が異なるため、2週間ごとに値がバラけることもあるようです。

 

フリースタイルリブレは万能ではなく、

・おおよその血糖値、血糖変動

を知るためのツールと考えた方が良いでしょう。

 

それでも、充分使用するには値する商品です!今後の製品改良に期待です★

 

気になる価格は?保険適用は?

私は、フリースタイルリブレの機械本体(税抜:7,500円)、センサー(税抜:7,500円)の計15,000円で購入しました。(Amazonで販売がございます)

フリースタイルリブレリーダー(読取装置)FreeStyleLibre(amazon リンク)

 

使用を継続する場合、本体は引き続き使えるので、センサーのみを繰り返し購入する必要がございます。

フリースタイルリブレセンサーFreeStyleLibre(amazon リンク) 

 

また、私は糖尿病とは診断されておらず、また厳密な血糖コントロールを必要とする身ではないため健康保険上の適用はありませんでしたが、

  • インスリン治療に取り組まれている糖尿病患者さん

でしたら、保険適用でフリースタイルリブレを使用可能です。(従来の血糖測定用の針、チップと共に使用する場合)

ただし、保険によりフリースタイルリブレを使用すると、医療機関側が赤字になる可能性が高い、困ったシステムになっています。

 

保険としてフリースタイルリブレのご使用をご検討の方は、お近くの専門医を受診の上、ご相談ください。

 

こんな人にはフリースタイルリブレがオススメ

  • 従来の血糖測定器の針で痛みを感じていた方
    →特に、針を刺すことに恐怖を感じ、血糖測定の頻度が減ってしまっていた方にはオススメです。

 

  • 糖尿病治療中の妊婦さん
    →妊婦さんへの血糖コントロールは厳しめになっており、頻繁に従来の血糖測定をする事で指先がボロボロになってくると耳にします。フリースタイルリブレであれば、何度測定しても、指に傷はつきません。

 

  • 高血糖を指摘されているものの、糖尿病ではない方
    →フリースタイルリブレでは、1回1回の血糖測定のハードルが低く、お試し感覚で使用頂けるものだと思います!

※上記のいずれも、フリースタイルリブレでは前述の「測定誤差」は考慮しないといけません。
詳細な血糖値が知りたいとき(低血糖の判断、注射するインスリンの単位数を決める際など)には、従来通りSMBGをお使いください。

 

糖尿病でなく、またインスリン使用もなければ、自己血糖測定にあまり馴染みはないかもしれません。

 

…ですが、たった2週間で構いませんので、完全自費購入でもフリースタイルリブレで血糖値・血糖変動を測定してみてはいかがでしょうか?

きっと現実に驚き、その後の食生活や人生に影響を与えること間違いなしです!

 

ご自身の健康管理ツールとしても、決して損にはならないと感じます。

 

使用の注意点(測定結果に敏感になり過ぎない!)

1日に何度でも測定できるのが、フリースタイルリブレの良いところなのですが、測定結果の血糖値に一喜一憂してしまうと、測定自体がストレスになってしまう恐れがあります💦

 

ストレスを感じることで分泌されるのは…

ストレス下ホルモン。

つまり、アドレナリンやコルチゾールです。

 

これらのストレス下ホルモンには、血糖上昇作用があり、そのイライラが、更なる血糖値の上昇につながることになります。

そうなると、本末転倒です!!

 

あくまでも、淡々と測定し、日々の生活習慣や治療改善に活かしていきましょう。

 

センサーの廃棄について

廃棄は、各地域の規則に従って廃棄となります。

地域に合わせた廃棄方法は、購入後、お問い合わせ窓口より聞くことができます。

 

フリースタイルリブレのまとめ

フリースタイルリブレはこんな機器

  • 測定の度、針を刺さなくて良いので痛くない
  • 1日に何度でも測定ができる
  • 測定誤差はSMBGよりも大きい
  • 条件によっては保険適用下で使用できる

 

今回は、薬ではありませんでしたが、画期的な自己血糖測定器としてフリースタイルリブレを紹介致しました☆

 

まだ、専門機関でなれけば、ご存知でない方もいらっしゃると思うので、少しでも新たな選択肢としての啓蒙となりましたら幸いです。

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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