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2025年11月27日、厚労省の薬事審議会・医薬品第二部会にて「再発又は難治性の濾胞性リンパ腫」を対象疾患とするミンジュビ点滴静注用(タファシタマブ)の承認が了承されました!
現時点では未承認のためご注意ください。
基本情報
| 製品名 | ミンジュビ点滴静注用200mg |
| 一般名 | タファシタマブ(遺伝子組換え) |
| 製品名の由来 | |
| 製造販売 | インサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン |
| 効能・効果 | 再発又は難治性の濾胞性リンパ腫 |
| 用法・用量 | |
| 薬価 | |
| 発売日 |
ミンジュビは、新規の抗CD19抗体薬です。
濾胞性リンパ腫とミンジュビ(タファシタマブ)の作用機序について解説していきます!
濾胞性リンパ腫とは
濾胞性リンパ腫は、悪性リンパ腫の種類の1つに分類されている血液腫瘍で、リンパ球の中でも「B細胞」が腫瘍化して発生します。
進行は比較的遅く、「低悪性度」に分類されています。
疫学的には、悪性リンパ腫の約15~20%を占めていて、近年増加傾向です。
また、腫瘍化したB細胞の細胞膜表面にはしばしば「CD20」や「CD19」が発現していることが知られています。

濾胞性リンパ腫の治療
早期の場合には、腫瘍細胞が凝集しているリンパ節部位への放射線照射が行われることが多いです。
放射線が難しい患者さんでは、経過観察で様子を見ることも行われます。
一方、進行している場合、抗CD20抗体(リツキシマブまたはガザイバ(オビヌツズマブ))併用化学療法が推奨されています。1)
主には以下のような併用療法です。
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ガザイバ(オビヌツズマブ)の作用機序と副作用【悪性リンパ腫】
続きを見る
上記の治療で抵抗性が認められた場合、初回治療で使用しなかった治療や、CAR-T細胞(キメラ抗原受容体T細胞)療法のキムリア(チサゲンレクルユーセル)などが使用されます。EZH2遺伝子変異陽性の場合、タズベリク(タゼメトスタット)も使用可能です。
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タズベリク(タゼメトスタット)の作用機序【悪性リンパ腫】
続きを見る
今回ご紹介するミンジュビは、抗CD20抗体薬を含む1ライン以上の前治療歴がある場合に、リツキシマブ+レナリドミド(R2療法)と併用することで効果が期待されていますよ。
ミンジュビ(タファシタマブ)の作用機序
ミンジュビは、腫瘍細胞細胞の表面にある「CD19」に特異的に結合する抗体製剤です。
ミンジュビが目印となって免疫細胞が攻撃しやすくなったりすること(ADCC作用)によって、抗腫瘍効果を発揮すると考えられています。
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その他にも以下の作用によって腫瘍細胞を排除すると考えられています。
- CDC(補体依存性細胞傷害)作用:補体系が活性化し、腫瘍細胞が障害される
- ADCP(抗体依存性細胞貪食)作用:貪食細胞が腫瘍細胞を貪食する
また、抗CD20抗体のリツキシマブと併用しますが、併用すると腫瘍細胞への細胞傷害が増強されることがin vitroで確認されているようです。2)
エビデンス紹介:inMIND試験
根拠となった臨床試験をご紹介します(inMIND試験)。
論文は未発表のため、学会発表時のデータを掲載しています。3)
本試験は、抗CD-20抗体療法を含む1ライン以上の前治療歴を有する再発・難治性の胞性リンパ腫患者さんを対象に、レナリドミド+リツキシマブ(R2療法)群またはR2+ミンジュビ療法群を比較した第Ⅲ相臨床試験です。
主要評価項目は「無増悪生存期間(PFS)」とされ、結果は以下の通りでした。
| 試験群 | R2療法群 | R2+ミンジュビ療法群 |
| PFS中央値 | 13.9か月 | 22.4か月 |
| HR=0.43(95%CI:0.32-0.58) p<0.0001 |
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抗CD20抗体薬既治療例を対象にしているにも関わらず、ミンジュビ群でPFSの有意な延長が認められていますね!
副作用
正式承認後に更新予定です。
用法・用量
正式承認後に更新予定です。
収載時の薬価
現時点では未承認かつ薬価未収載です。
まとめ・あとがき
ミンジュビはこんな薬
- 再発・難治性の濾胞性リンパ腫に使用する抗CD19抗体薬
- 抗CD20抗体薬の治療歴を有する場合に、レナリドミド+リツキシマブと併用する
近年では、二重特異性抗体薬など様々な新薬が登場していますので、今後も要注意ですね。
以上、今回は少し難しかったかもしれませんが、濾胞性リンパ腫とミンジュビ(タファシタマブ)の作用機序について解説しました!
引用文献・資料等
- 造血器腫瘍診療ガイドライン 2024年版
- Blood (2020) 136 (Supplement 1): 44–45.
- inMIND試験:Blood (2024) 144 (Supplement 2): LBA-1.
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