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2024年5月9日、厚生労働省の薬事審議会・医薬品第二部会にて、新薬として4製品の承認可否が審議され、うち3製品が承認了承されました!
その他、報告のみで了承された4製品もあります。
継続審議となったのは、アビガン(ファビピラビル)の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス感染症に対する適応拡大です。
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アビガン(ファビピラビル)の作用機序【SFTSウイルス感染症】
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ミクスオンラインの記事によれば、現在提出されているデータからは「明確な有効性の結果が示されていない」との判断に至ったとのことです。
ただ、追加の試験の提出が求められたわけではなく、市販後の対応(例:市販後の臨床試験など)を検討するとのことですね。
今回は承認了承された新薬等の概要について紹介しています。
審議品目:3製品
●ジャイパーカ錠50mg、同錠100mg(一般名:ピルトブルチニブ)
:「他のBTK阻害剤に抵抗性又は不耐容の再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ジャイパーカ(ピルトブルチニブ)の作用機序【MCL】
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新規のブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤ですね。
同適応症に使用するBTK阻害薬としては、既にイムブルビカ(イブルチニブ)が一次治療として使用可能ですが、その後の選択肢は限られていました。
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イムブルビカ(イブルチニブ)の作用機序と副作用【CLL】
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●プレバイミス錠240mg、同点滴静注240mg(一般名:レテルモビル):「臓器移植におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」を効能・効果とする新効能医薬品。
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プレバイミス(レテルモビル)の作用機序と副作用【サイトメガロウイルス感染】
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これまでは「同種造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」に対して使用されていましたが、今回は臓器移植患者に対しても適応が拡大されます。
●①小児用レルベア50エリプタ14吸入用、同50エリプタ30吸入用、②レルベア100エリプタ14吸入用、同100エリプタ30吸入用(一般名:フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ビランテロールトリフェニル酢酸塩)
:「気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)」を効能・効果とし、小児用量を追加する①新医療用配合剤、②新用量医薬品。
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レルベアエリプタ(ビランテロール/フルチカゾン)の作用機序【COPD】
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これまで、気管支喘息については「成人」のみでしたが、今回小児用量が追加されます。
現在、気管支喘息に使用するLABA/ICSの配合剤は以下が承認されています。
- レルベア エリプタ(ビランテロール/フルチカゾン):成人のみ
- シムビコート タービュヘイラー(ホルモテロール/ブデソニド):成人のみ
- アドエア ディスカス(サルメテロール/フルチカゾン):小児適応あり
- フルティフォーム エアゾール(ホルモテロール/フルチカゾン):小児適応有
アドエアとフルティフォームは既に小児適応がありましたが、今後はレルベアも追加されますね。
報告品目:4製品
●ビラフトビカプセル50mg、同75mg(一般名:エンコラフェニブ)
●メクトビ錠15mg(一般名:ビニメチニブ)
:「がん化学療法後に増悪したBRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺がん及びBRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺未分化がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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ビラフトビ/メクトビ併用療法の作用機序【悪性黒色腫/大腸/甲状腺がん】
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ビラフトビはBRAF阻害剤、メクトビはMEK阻害剤で、基本的には2剤を併用して用います。
●キイトルーダ点滴静注100mg(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)):
「治癒切除不能な胆道がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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キイトルーダ(ペムブロリズマブ)の作用機序【消化器がん/MSI-High固形がん】
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胆道がんの一次治療として、ゲムシタビン+シスプラチン(GC療法)との併用で用います。
既に、類薬の免疫チェックポイントであるイミフィンジ(デュルバルマブ)が一次治療としてGC療法と併用可能ですので、使い分けが気になるところです。
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イミフィンジ(デュルバルマブ)の作用機序と副作用【肺/胆/肝/子宮体がん】
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●ジーラスタ皮下注3.6mg(一般名:ペグフィルグラスチム(遺伝子組換え))
:「造血幹細胞の末梢血中への動員」を効能・効果とする新効能医薬品。
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ジーラスタ(ペグフィルグラスチム)の作用機序と副作用【G-CSF製剤】
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2022年2月に「同種末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員」の適応拡大が承認されていましたが、今回は「自家末梢血幹細胞移植」に対しての適応拡大です。
それに伴い、効能・効果は「造血幹細胞の末梢血中への動員」としてまとめられますね。
あとがき
今回、新有効成分含有医薬品はジャイパーカ錠(ピルトブルチニブ)のみでした。
アビガン(ファビピラビル)の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)ウイルス感染症に対する適応拡大については、これまで治療薬がない疾患であったため期待していましたが、継続審議となりました。
以上、今回は2024年5月9日の薬事審議会・医薬品第二部会で承認了承された新薬等についてご紹介しました!
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