新薬承認・薬価収載

【第一部会:期待の新薬】1製品+1製品(2020年10月29日)

2020年10月29日、厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は新薬として1製品(フォシーガ)の適応拡大を審議し、承認了承しました。

また、報告のみで承認了承された1製品もあります。

 

木元 貴祥
何といっても注目はSGLT2阻害薬で初の慢性心不全への適応拡大!期待大ですね。

 

簡単にご紹介していきます。

 

審議品目:1製品

●フォシーガ錠5mg、同錠10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)
:「慢性心不全。ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

フォシーガ(ダパグリフロジン)の作用機序【糖尿病/心不全/CKD】

続きを見る

 

作用機序的にはSGLT2阻害薬に分類されていて、これまでは1型/2型糖尿病の適応を有していました。

SGLT2阻害薬は現在6製品ありますが、フォシーガは初の慢性心不全への適応拡大です!

【糖尿病】SGLT2阻害薬の作用機序・副作用と一覧まとめ(単剤と配合剤)

続きを見る

 

近年では相次いで慢性心不全治療薬が承認されていますので、今後も期待できる市場かと思います。

 

報告品目:1製品

●エベレンゾ錠20mg、同錠50mg、同錠100mg(一般名:ロキサデュスタット)
:「腎性貧血」を効能・効果とする新効能医薬品。

エベレンゾ(ロキサデュスタット)の作用機序:類薬との比較・違い【腎性貧血】

続きを見る

 

エベレンゾは国内初のHIF-PH阻害薬として承認されましたが、当時は「透析期」のみでした。

 

木元 貴祥
今回は「保存期」に対して適応拡大される予定ですね。

 

ちなみに同様の作用機序を有している以下の類薬は既に保存期・透析期、共に適応を有しています。

 

あとがき

今回の注目はやはりフォシーガの慢性心不全への適応拡大ですね!

 

適応上は左室駆出率(LVEF)に関わらず使用できますが、「左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。」と注意書きがあります。

 

木元 貴祥
慢性心不全領域は色々な薬剤開発も進行中ですので、注目です!

 

以上、今回は2020年10月29日の厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会で承認了承された2製品について紹介しました。

 

 

\ 新薬情報オンラインの運営者が執筆! /

本サイトが書籍化(オフライン化)して新発売

>>Amazonで立ち読み

新薬情報オンラインの更新情報をLINEで受け取ろう!

PASSMED公式LINE、はじめました。

友だち追加

失敗しない薬剤師の転職とは?

数多く存在する薬剤師専門の転職エージェントサイト

どこに登録したらいいのか悩むことも少なくありません。そんな転職をご検討の薬剤師さんに是非見ていただきたい記事を公開しました。

  • 新薬情報オンラインの薬剤師2名が実際に利用・取材!
  • 各サイトの特徴等を一覧表で分かりやすく掲載!
  • 絶対にハズレのない厳選の3サイトを解説!

上手に活用してあなたの希望・条件に沿った【失敗しない転職】を実現していただけると嬉しいです!

薬剤師の転職サイト3選|評判・求人特徴とエージェントの質を比較

続きを見る

 

日々の情報収集に最適

薬剤師の勉強・情報収集に役に立つ無料サイト・ブログ8選
  • この記事を書いた人

木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

プロフィール・運営者詳細
お問い合わせ・仕事の依頼
私の勉強法紹介

-新薬承認・薬価収載
-