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2026年5月29日、厚労省の薬事審議会・医薬品第一部会にて、「月経困難症」を効能・効果とするマルシロン配合錠の承認が了承されました!
オルガノン|ニュースリリース
基本情報
| 製品名 | マルシロン配合錠 |
| 一般名 | デソゲストレル/エチニルエストラジオール |
| 製品名の由来 | |
| 製造販売 | オルガノン(株) |
| 効能・効果 | 月経困難症 |
| 用法・用量 | |
| 収載時の薬価 | |
| 発売日 |
マルシロン配合錠は、新規のエストロゲン・プロゲスチン配合薬です!
有効成分は経口避妊薬のマーベロンと同じですが、マルシロンの方がエチニルエストラジオールの配合量が少ないといった特徴があります。
| マーベロン | マルシロン配合錠 | |
| 適応症 | 避妊 | 月経困難症 |
| エチニルエストラジオール | 0.03mg | 0.02mg |
| デソゲストレル | 0.15mg | 0.15mg |
今回は月経困難症とアリッサ配合錠の作用機序についてご紹介します。
月経困難症と症状
月経とは、いわゆる“生理”のことをいいます。
月経の際には通常、
- 下腹痛
- 腰痛
- 吐き気
- 頭痛
- 下痢
- 食欲不振
- お腹の張り
- うつ状態
- イライラ感
等が症状として現れますが、この症状が日常生活に支障をきたすほど酷くなった状態を「月経困難症」と呼んでいます。
月経困難症は原因によって以下の二種類に分類されています。
- 機能性月経困難症:思春期の若年女性に多く、原因疾患が存在しないにも関わらず症状が出る
- 器質性月経困難症:直接的な原因疾患が存在する(例:子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症など)
国内では約800万人以上の月経困難症患者さんがいらっしゃると推定されていますが、医療機関を受診している割合は約10%程と言われています。
子宮内膜症等が原因で引き起こされている場合もあるため、我慢せずに早めの受診が望ましいと思います。
ホルモンと月経困難症の原因
月経は子宮の内側の膜(子宮内膜)が剥がれ落ちて、それに伴って出血が起こる現象です。
月経は通常1か月の周期で起こり、この周期のことを「月経周期」と呼んでいます。
月経周期は複数のホルモンが複雑に作用することで調節されています。
以下に簡単なホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の体内濃度の変動を掲載しています。

排卵の少し前から受精に備え、プロゲステロン濃度が徐々に上昇し、子宮内膜が厚くなっていきます。
受精しない場合、エストロゲンとプロゲステロン濃度が急激に下がり、これをきっかけに子宮内膜が剥がれ落ちて月経となります。
さらに月経期間中にはプロスタグランジンと呼ばれる炎症物質が生成され、子宮を収縮させています。
月経困難症ではプロスタグランジンの過剰生成によって子宮が過度に収縮し、非常に強い痛みを伴います。

このように月経困難症は、体内ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)のバランス、そしてプロスタグランジンによって引き起こされると考えられています。
月経困難症の治療
治療の基本は以下のような薬物治療です。1)
- 非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)
- 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP:low dose estrogen progestin)
- 漢方薬、鎮痙薬
- LNG-IUS(レボノルゲストレル放出子宮内システム:ミレーナ):LEPのアドヒアランスが不良な場合や血栓症リスクがある場合に使用されることがある
今回ご紹介するマルシロン配合錠はLEPに分類されていますが、より低用量のエストロゲンのため、超低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬といったところでしょう。
マルシロン配合錠の作用機序
マルシロン配合錠は、
- エストロゲン製剤のエチニルエストラジオール(0.02mg)
- 合成黄体ホルモンのデソゲストレル(0.15mg)
を配合した超低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)です。
マルシロンを投与することで、体内の黄体/卵胞ホルモン濃度が一定に保たれます。

また、ホルモン変動が抑制されることで、子宮収縮や痛みの原因物質であったプロスタグランジンの生成が抑制されます。
その結果、子宮収縮の緩和・痛みの緩和作用も得られると考えられます。
用法・用量
正式承認後に更新予定です。
類薬同様、恐らく28日1サイクルだと思われます。
副作用
正式承認後に更新予定です。
収載時の薬価
現時点では未承認かつ薬価未収載です。
あとがき
マルシロン配合錠はこんな薬
- 超低用量のエチニルエストラジオールと、デソゲストレルの配合錠
- エストロゲン関連の副作用の軽減が期待
- 28日1サイクルとして服用する
同様に月経困難症に適応を有する経口ホルモン製剤としては、
- ルナベル配合錠(一般名:ノルエチステロン/エチニルエストラジオール)
- ヤーズ配合錠(一般名:ドロスピレノン/エチニルエストラジオール)
- ヤーズフレックス配合錠(一般名:ドロスピレノン/エチニルエストラジオール)
- ジェミーナ配合錠(一般名:レボノルゲストレル/エチニルエストラジオール)
- アリッサ配合錠(エステトロール/ドロスピレノン)
等があります。
以上、今回は月経困難症とマルシロン配合錠の作用機序についてご紹介しました。
引用論文・資料等
- 日本産婦人科学会|(1)月経困難症
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