新薬承認・薬価収載

【効能効果追加】5製品(2024年2月9日)

2024年2月9日、厚労省は既存薬5製品の適応拡大などを承認しました。

 

木元 貴祥
概要を押さえておきましょう!

 

適応拡大:5製品

●ジャディアンス10mg錠(一般名:エンパグリフロジン)
:「慢性腎臓病。ただし、末期腎不全又は透析中の患者を除く」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品

ジャディアンス(エンパグリフロジン)の作用機序【糖尿病/心不全/CKD】

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慢性腎臓病(CKD)の適応症を有するSGLT2阻害薬は、フォシーガ(ダパグリフロジン)カナグル(カナグリフロジン)がありますが、ジャディアンスも選択肢に追加されました!

 

現在、承認されているSGLT2阻害薬の一覧表については、以下の記事に掲載していますので、併せてご参考にしてみてください♪

【糖尿病】SGLT2阻害薬の作用機序・副作用と一覧まとめ(単剤と配合剤)

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●①エンレスト錠50mg、②同錠100mg、③同錠200mg、④同粒状錠小児用12.5mg、⑤同粒状錠小児用31.25mg(一般名:サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)
:「慢性心不全」を効能・効果とし、小児用量(1歳以上)を追加する、①②③は新効能・新用量医薬品。④⑤は新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。

エンレスト(サクビトリルバルサルタン)の作用機序【心不全】

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今回、慢性心不全に対して1歳以上の小児用量の追加が承認されました!それに伴い、粒状錠の剤形追加も行われていますね。

 

●注射用エンドキサン100mg、同500mg(一般名:シクロホスファミド水和物)
:「造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

 

●デュピクセント皮下注300mgシリンジ、同皮下注300mgペン、同皮下注 200mgシリンジ(一般名:デュピルマブ(遺伝子組換え))
:「既存治療で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

デュピクセント(デュピルマブ)の作用機序【アトピー性皮膚炎/気管支喘息/副鼻腔炎】

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慢性蕁麻疹については、ゾレア(オマリズマブ)に次いで2製品目の生物学的製剤ですね。

 

木元 貴祥
デュピクセントも最近適応拡大がすごいですね~!勢いがあります。

 

●オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg、同点滴静注120mg、同点滴静注240mg(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))
:「根治切除不能な進行・再発の上皮系皮膚悪性腫瘍」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。

オプジーボ(ニボルマブ)の作用機序【胃/尿路上皮がん】

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上皮系皮膚悪性腫瘍には「有棘細胞がん」、「基底細胞がん」、「乳房外パジェット病」、「皮膚付属器がん」などが含まれますが、これまでは治療選択肢が限られていました。

 

木元 貴祥
今後は新たな治療選択肢として期待できますね!

 

あとがき

今回は、ジャディアンスのCKDに対する適応拡大が注目でしょうか。

 

木元 貴祥
現場で目にする機会も多いと思われます。

 

既に承認されているフォシーガとの使い分けが気になるところですね。

 

以上、今回は2024年2月9日に適応拡大された7製品について概要をご紹介しました!

 

 

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木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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