4.消化器系

スインプロイク(ナルデメジン)の作用機序【オピオイド誘発性便秘症】

厚労省は2017年3月30日に「オピオイド誘発性便秘症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品のスインプロイク錠0.2mg(一般名:ナルデメジントシル酸塩)を承認したと発表がありました☆

本薬は日本発で新しい機序を有するオピオイド誘発性便秘治療薬です!

2017年5月24日に薬価収載されています。

 

本日はオピオイド鎮痛薬と便秘、そしてスインプロイク(ナルデメジン)の作用機序についてご紹介いたします^^

 

オピオイド鎮痛薬とは

“オピオイド鎮痛薬”とは、モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルに代表されるような麻薬性の鎮痛薬の総称です。

有名な鎮痛薬にはロキソニンに代表されるNSAIDsがありますが、NSAIDsで抑えられないような痛みに対してオピオイド鎮痛薬が使用されることがあります。

オピオイド鎮痛薬はその鎮痛作用の強さから、主にがんの痛みに対して使用されることが多いです。

オピオイド鎮痛薬の作用機序は、中枢神経の「μ(“ミュー”と読みます)受容体」を刺激することで痛みの軽減効果(鎮痛作用)が得られると考えられています。

 

オピオイド誘発性便秘症(OIC)について

しかしながら、このμ受容体は消化管にも存在しています。

 

オピオイド鎮痛薬が消化管のμ受容体を刺激することで、「消化管の運動抑制」、「消化管神経活動の抑制」等が引き起こされますので、副作用として便秘が高度に発現してしまうといった問題点がありました。

これを“オピオイド誘発性便秘症(OIC)”と呼んでいます。

従来からOICに対する薬物治療としては、酸化マグネシウムなどの浸透圧性下剤、ピコスルファートナトリウムなどの大腸刺激性下剤などが国内ガイドラインで推奨されていました。

しかし、これらの薬剤には電解質異常(高マグネシウム血症など)、腹部膨満感の発現、長期連用による耐性化および習慣化などの問題もありました。

スインプロイク錠(一般名:ナルデメジントシル)の作用機序

今回ご紹介するスインプロイク錠は消化管のμ受容体を選択的に阻害するといった作用機序を有する新薬です!!

 

スインプロイク錠は中枢のμ受容体は阻害しないため、オピオイド鎮痛薬の鎮痛効果を損ねることなく、OICを改善することができる薬剤です☆

ただし、消化管穿孔の危険性が高まる恐れがありますので、消化管閉塞、もしくはその疑いのある患者、既往歴があり再発の恐れの高い患者さんは投与禁忌とされていますので、十分ご注意ください。

 

スインプロイク錠(一般名:ナルデメジントシル)の薬価

収載時(2017年5月24日時点)の薬価は以下の通りです。

  • 0.2mg1錠:272.10円

 

以上、本日はオピオイド誘発性便秘症に対して新規作用機序を有するスインプロイク錠をご紹介いたしました^^

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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