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2019年8月29日、厚労省の薬食審・医薬品第一部会にて新薬8製品の承認可否を審議し、7製品を承認了承することを決めました!
承認了承されずに継続審議となった1製品は「がん悪液質」に用いるエドルミズ(一般名:アナモレリン)です。対象症例の範囲、情報提供のあり方、他の抗がん剤との相互作用等、多くの疑義が出たことから継続審議となっています。
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エドルミズ(アナモレリン)の作用機序【がん悪液質】
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その他、審議なしで承認了承されたフォルテオやネスプのバイオシミラー(BS)もありますので、今回は一覧としてご紹介します。
審議品目:7製品
●エベレンゾ錠20mg、同50㎎、同100mg(一般名:ロキサデュスタット)
:「透析施行中の腎性貧血」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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エベレンゾ(ロキサデュスタット)の作用機序:類薬との比較・違い【腎性貧血】
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国内初の「低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素(HIF-PH)阻害薬」で「HIF活性化薬」とも呼ばれます。
●クリースビータ皮下注10mg、同20mg、同30mg(一般名:ブロスマブ(遺伝子組換え))
:「FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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クリースビータ皮下注(ブロスマブ)の作用機序【くる病/骨軟化症】
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くる病・骨軟化症では初の抗体薬ですね!疾患解説と作用機序については上記記事をご確認ください。
●ブリニューラ脳室内注射液150mg(一般名:セルリポナーゼアルファ(遺伝子組換え))
:「セロイドリポフスチン症2型」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
●トリンテリックス錠10mg、同20mg(一般名:ボルチオキセチン臭化水素酸塩)
:「うつ病、うつ状態」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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トリンテリックス(ボルチオキセチン)の作用機序【うつ病】
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SSRIに似た作用機序ですが、その他の作用も有している特徴がありますね。大うつ病性障害に効果が期待されています。
●アイベータ配合点眼液(一般名:ブリモニジン酒石酸塩・チモロールマレイン酸塩)
:「緑内障、高眼圧症(他の緑内障治療薬が効果不十分な場合)」を効能・効果とする新医療用配合剤。
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アイベータ配合点眼液(ブリモニジン/チモロール)の作用機序【緑内障】
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●エクフィナ錠50mg(一般名:サフィナミドメシル酸塩)
:「レボドパ含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるwearing off現象の改善」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。
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エクフィナ(サフィナミド)の作用機序:アジレクト/エフピーとの違い【パーキンソン病】
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これまでのMAO-B阻害薬(アジレクトやエフピー)は非可逆的阻害でしたが、エクフィナは可逆的な阻害です。
●コララン錠2.5mg、同5mg、同7.5mg(一般名:イバブラジン塩酸塩)
:「洞調律かつ投与開始時の安静時心拍数が75回/分以上の慢性心不全。ただし、β遮断薬を含む慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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コララン(イバブラジン)の作用機序・特徴【心不全】
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ペースメーカー電流を抑制することで心拍数のみを減少することができるようです!
報告品目:4製品
審議なしで報告のみで承認了承されたのは4製品で、いずれもバイオ後続品(バイオシミラー)ですね。
●テリパラチドBS皮下注キット600μg「モチダ」(一般名:テリパラチド(遺伝子組換え)〔テリパラチド後続1〕)
:「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」を効能・効果とするバイオ後続品。
●ダルベポエチンアルファBS注5μgシリンジ「JCR」、同10μg、同15μg、同20μg、同30μg、同40μg、同60μg、同120μg、同180μg(一般名:ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)〔ダルベポエチンアルファ後続1〕)
●ダルベポエチンアルファBS注5μgシリンジ「三和」、同10μg、同15μg、同20μg、同30μg、同40μg、同60μg、同120μg、同180μg(一般名:ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)〔ダルベポエチンアルファ後続2〕)
●ダルベポエチンアルファBS注射液5μgシリンジ「MYL」、同10μg、同15μg、同20μg、同30μg、同40μg、同60μg、同120μg、同180μg(一般名:ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)〔ダルベポエチンアルファ後続3〕)
:いずれも「腎性貧血」を効能・効果とするバイオ後続品。
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ネスプ(ダルベポエチン)の作用機序とバイオセイム・ABS【CKD・腎性貧血】
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先発品はネスプで、バイオシミラーとしては初の登場です。
ただし、既にバイオセイム(バイオ医薬品のオーソライズド・ジェネリック)が承認・販売されていますので、この状況下でバイオシミラーがどのように浸透していくのかは不明瞭です。
あとがき
今回は新規作用機序を有する薬剤が多く承認了承されていますね。
エベレンゾやネスプのバイオシミラー・バイオセイムが登場してきたことから、今後、腎性貧血の市場がどのようになるのか非常に興味深いです。
等々、疑問は尽きません(笑)
継続審議となったがん悪液質治療薬のエドルミズは次回以降の部会で審議されることを期待しています。
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エドルミズ(アナモレリン)の作用機序【がん悪液質】
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以上、今回は2019年8月29日の薬食審医薬品第一部会で承認了承された薬剤を一覧としてご紹介しました!
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