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2025年8月25日、厚労省は新薬(新有効成分含有医薬品)として3製品を承認しました。
その他、既存薬の適応拡大など9製品が承認されていますね。

新有効成分含有医薬品:3製品
●ボルズィ錠2.5mg、同錠5mg、同錠10mg(一般名:ボルノレキサント水和物)
:「不眠症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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ボルズィ(ボルノレキサント)の作用機序:ベルソムラ/デエビゴ/クービビックとの違い【不眠症】
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既に類薬として以下の3製品が承認・販売されていますので、使い分けが気になるところです。
- ベルソムラ(一般名:スボレキサント):2014年承認
- デエビゴ(一般名:レンボレキサント):2020年承認
- クービビック(一般名:ダリドレキサント):2024年承認
●セタネオ点眼液0.002%(一般名:セペタプロスト)
:「緑内障、高眼圧症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
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セタネオ点眼液(セペタプロスト)の作用機序【緑内障】
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FP受容体作動作用に加え、EP3受容体作動作用を有する新規メカニズムのプロスタグランジン系治療薬ですね。
●ヨビパス皮下注168 µgペン、同皮下注294 µgペン、同皮下注420µgペン(一般名:パロペグテリパラチド)
:「副甲状腺機能低下症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。
副甲状腺ホルモン(PTH)の徐放性プロドラッグですね。

適応拡大など:9製品
●ドプテレット錠20mg(一般名:アバトロンボパグマレイン酸塩)
:「持続性及び慢性免疫性血小板減少症」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
これまでの適応症は「待機的な観血的手技を予定している慢性肝疾患患者における血小板減少症の改善」でしたが、免疫性血小板減少症(ITP)にも使用できるように適応拡大されました!
慢性ITPに対しては、チロシンキナーゼ(Syk)選択的阻害薬のタバリス(ホスタマチニブ)なども使用されますね
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タバリス(ホスタマチニブ)の作用機序【ITP】
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●①マグミット錠100mg、②同錠200mg、③同錠250mg、④同錠330mg、⑤同錠500mg、⑥同細粒83%(一般名:酸化マグネシウム)
:「便秘症」を効能・効果とし、小児用量を追加する新用量・剤形追加に係る医薬品。

●コセルゴカプセル10mg、同カプセル25mg(一般名:セルメチニブ硫酸塩)
:「神経線維腫症1型における叢状神経線維腫」を効能・効果とする新用量医薬品。
これまでは小児のみでしたが、今回、成人用量が追加されました!用量は小児と同一とのことです。
●ケサンラ点滴静注液350mg(ドナネマブ(遺伝子組換え))
:「アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制」を効能・効果とする新用量医薬品。
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ケサンラ(ドナネマブ)の作用機序:レケンビとの違い【アルツハイマー型認知症】
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これまでの用法・用量(初回700mg×3 → 維持1400mg)では、副作用のアミロイド関連画像異常(ARIA)の発現が高頻度で認められていました。

今後は、初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1400mgに変更され、それによってARIAの発現リスクが低下するとのことです。
変更前 | 変更後 | |
初回 | 700mg | 350mg |
2回目 | 700mg | 700mg |
3回目 | 700mg | 1050mg |
以降、維持用量 | 1400mg | 1400mg |
※いずれも4週間間隔
●オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg、同点滴静注120mg、同点滴静注240mg(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え):「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
●ヤーボイ点滴静注液20mg、同点滴静注液50mg(一般名:イピリムマブ(遺伝子組換え)):「治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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オプジーボとヤーボイ併用療法の作用機序【悪性黒色腫/腎/大腸/肺/食道がん】
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これまで、MSI-Highの大腸がんの二次治療以降で使用されていましたが、今後は一次治療から使用可能となりました!
●エンハーツ点滴静注用100mg(一般名:トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え))
:「ホルモン受容体陽性かつHER2低発現又は超低発現の手術不能又は再発乳がん」を効能・効果とする新効能医薬品。
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エンハーツ(トラスツズマブ デルクステカン)の作用機序【乳/胃/肺がん】
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これまで、ホルモン受容体陽性の乳がんに対しては、化学療法治療歴のある場合にしかエンハーツは使用できませんでした。今後は、化学療法未治療例に対しても使用可能となります!

●シルガード9水性懸濁筋注シリンジ(一般名:組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来))
:「ヒトパピローマウイルス6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する以下の疾患の予防・肛門がん(扁平上皮がん)及びその前駆病変(肛門上皮内腫瘍(AIN)1、2及び3)」を効能・効果とする新効能医薬品。
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シルガード9の作用機序:ガーダシル/サーバリックスとの違い・比較【HPVワクチン】
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「肛門がん(男女)」や「尖圭コンジローマ(男性)」に対する適応拡大ですね!これで、ガーダシルと同じ適応症となりました。
●カルケンス錠100mg(一般名:アカラブルチニブマレイン酸塩水和物)
:「マントル細胞リンパ腫」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。
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カルケンス(アカラブルチニブ)の作用機序【CLL/MCL】
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これまでは慢性リンパ性白血病(CLL)のみの適応でしたが、今後はマントル細胞リンパ腫(MCL)の一次治療(ベンダムスチン+リツキシマブ併用)および二次治療以降(単剤)で使用可能となりました!

あとがき
今回の注目は、国内4製品目のオレキシン受容体拮抗薬のボルズィ(ボルノレキサント)ですね。
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ボルズィ(ボルノレキサント)の作用機序:ベルソムラ/デエビゴ/クービビックとの違い【不眠症】
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眼科領域では、初のFP受容体作動作用に加え、EP3受容体作動作用を有するセタネオ点眼液(セペタプロスト)も気になるところです。
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セタネオ点眼液(セペタプロスト)の作用機序【緑内障】
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その他、MSI-Highの大腸がんの一次治療に対するオプジーボ+ヤーボイや、シルガード9の男性適応拡大、エンハーツの適応拡大なども期待できますね。
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シルガード9の作用機序:ガーダシル/サーバリックスとの違い・比較【HPVワクチン】
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以上、今回は2025年8月25日に承認された新薬について概要をご紹介しました!
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