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アフィニトール(エベロリムス)の作用機序と副作用【神経内分泌腫瘍】

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2016年8月26日に、「神経内分泌腫瘍」の適応追加としてアフィニトール錠(一般名:エベロリムス)が承認されました^^

アフィニトール錠はすでに「膵神経内分泌腫瘍」に適応を有していた薬剤ですが、膵に限定されていたものが「神経内分泌腫瘍」と範囲が広がりました☆

アフィニトール錠は“mTOR(エムトール)阻害薬”と呼ばれる分子標的治療薬に分類されます。

では、ここでmTORと腫瘍の増殖について簡単に説明したいと思います☆

 

腫瘍とmTOR

正常細胞に増殖因子が作用すると、細胞内では刺激が伝達(“シグナル伝達”と言います)され、途中、「mTOR(“エムトール”と読みます)」を経由して核に伝わります。

刺激が核に伝わると、細胞の増殖が活性化されます。

 

腫瘍細胞では、上記のmTORが常に活性化しているため、腫瘍細胞の増殖が常に活性化されている状態です。

 

アフィニトール(一般名:エベロリムス)の作用機序

アフィニトールは、腫瘍細胞で活性化しているmTORを選択的に阻害することで腫瘍細胞の増殖を抑える薬です。

 

アフィニトール(一般名:エベロリムス)の副作用

主な副作用は口内炎、発疹、疲労、下痢などですが、まれに重篤な間質性肺炎を引き起こすことがおりますので注意が必要です。

 

あとがき

内分泌腫瘍は消化管系にみられる腫瘍で、治療選択肢は限られていました。

アフィニトールは経口剤で簡便に服用できますので、神経内分泌腫瘍の治療の幅が広がったのではないでしょうか。

以上、今回は神経内分泌腫瘍とアフィニトールの作用機序についてご紹介いたしました♪

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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