PASSMED公式LINEの登録者特典|当サイトに掲載している図表の元データ&学習支援AI 薬科GPTをプレゼント♪
厚労省は2016年5月23日、「65歳未満の成人における目尻の表情皺」を効能・効果とするボトックスビスタ注用50単位(一般名:A型ボツリヌス毒素)を承認したと発表がありました!
製薬会社
- 製造販売元:アラガン・ジャパン(株)
「目尻の表情皺(ひょうじょうじわ)」の効能・効果をもつ国内初の医薬品です☆
なお、美容目的に使用するため、保険適用外です(自費負担)。
今回は表情皺とボトックスの作用機序についてご紹介します。
表情皺とアセチルコリン
通常、我々が筋肉を動かそうとする場合、神経筋接合部の運動神経の末端から「アセチルコリン」が放出され、これが筋肉の「アセチルコリン受容体」に結合することで筋肉が収縮します。
笑ったりすると顔の表情筋が収縮し、眉間や目尻などに「表情皺」がつくられますが、通常はすぐに筋肉が弛緩して元に戻ります。
しかし、アセチルコリンが過剰に放出されると、表情筋が収縮(緊張)したままになってしまい、表情皺も残ったままになってしまいます。
ボトックス(一般名:A型ボツリヌス毒素)の作用機序
神経末端に存在しているアセチルコリン小胞内にアセチルコリンが蓄えられています。
アセチルコリン小胞が「SNAP-25」と呼ばれるタンパク質と結合することで、アセチルコリンが神経末端から放出されていきます。
ボトックスはボツリヌス菌が産生するボツリヌス毒素を利用した医薬品です。
ボトックスが目尻の表情筋に投与されると神経細胞内に取り込まれ、SNAP-25を切断していきます。
SNAP-25が切断されることでアセチルコリン小胞からのアセチルコリン放出が抑制され、筋肉の過度な収縮・緊張が和らぐと考えられています。
上記の作用機序によってアセチルコリン放出を抑制することで表情皺の改善効果が期待できます。
ボトックス注の特徴と副作用
ボトックスは目尻に筋肉注射しますが、注射後2~3日で効果が現れ始めます。
その後、個人差もありますが3~4か月間効果が持続します。
主な副作用として、眼瞼浮腫、眼瞼下垂、頭痛などがあります。
稀にアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
ボトックスはボツリヌス菌の毒素を利用していることから、投与・取扱いについては十分に注意する必要があります。
従って、使用施設・医師が限定されています。
また、美容を目的としたボトックス治療は保険適用外のため、全額自費負担ですのでご注意ください!
あとがき
美容目的以外に使用(病気に対して使用)するボトックス注用も承認・販売されています。
目尻の表情皺に対して、厚労省に承認されている薬剤で治療が可能となりました。
自費負担ではありますが、治療選択肢が増えたことは朗報ではないでしょうか。
以上、本日は目尻の表情皺に対する新たな治療選択肢としてボトックスビスタ注用をご紹介いたしました♪
\ 新薬情報オンラインの運営者が執筆! /
薬剤師におススメの記事
失敗しない薬剤師の転職とは?
数多く存在する薬剤師専門の転職エージェントサイト。
どこに登録したらいいのか悩むことも少なくありません。そんな転職をご検討の薬剤師さんに是非見ていただきたい記事を公開しました。
- 新薬情報オンラインの薬剤師2名が実際に利用・取材!
- 各サイトの特徴等を一覧表で分かりやすく掲載!
- 絶対にハズレのない厳選の3サイトを解説!
上手に活用してあなたの希望・条件に沿った【失敗しない転職】を実現していただけると嬉しいです!
-
薬剤師の転職サイト3選|評判・求人特徴とエージェントの質を比較
続きを見る
日々の情報収集に最適
-
薬剤師の勉強・情報収集に役に立つ無料サイト・ブログ8選