7.炎症・免疫・アレルギー

シダキュアスギ花粉舌下錠の作用機序【花粉症】

 

厚労省は2017年9月27日、「スギ花粉症(減感作療法)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品のシダキュアスギ花粉舌下錠2000JAU、同5000JAUを承認したと発表がありました!

 

本日は花粉症とシダキュアスギ花粉舌下錠についてご紹介します☆

 

【花粉症について】

今は花粉症が落ちるいている時期ですが、9月下旬~10月頃になるとスギ花粉が飛散され始めます。

毎年花粉症の時期は辛いので、そろそろ心配な時期になってきました・・・。

さて、そのような花粉症のメカニズムについてご紹介します^^

 

私たちの体は、“花粉”という異物(アレルゲン)が侵入すると排除しようとする機構が働きます。

この排除機構に関わっているのが「肥満細胞(マスト細胞)」です。

生体内に入り込んだ異物(花粉)が肥満細胞に結合すると、肥満細胞から大量のヒスタミンが分泌されます。

このヒスタミンがH1受容体(ヒスタミン受容体)に結合することで、様々なアレルギー関連症状が発現します。

具体的には、花粉をくしゃみで吹き飛ばす、鼻水・涙で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状が出てきます。

 

対処療法としては、ヒスタミンがH1受容体に結合するのを抑えるH1ブロッカー(ザジテン、セルテクト、アゼプチン、アレグラ、アレジオン、等)が代表的です。

※参考:H1ブロッカーの記事はこちら

 

【シダキュアスギ花粉舌下錠の作用機序】

本日ご紹介するシダキュアスギ花粉舌下錠は、スギ花粉を主成分とする薬剤で、花粉症の根治が目指せる「減感作療法」剤です!

上記のように、花粉が体内に侵入すると「排除しようとする機構」が働きますが、スギ花粉(抗原)を少量ずつ体内に投与することで、この機構を徐々に弱めていくのが減感作療法です♪

ようするに、体にスギ花粉を慣らせていき(異物と認識させなくする)、花粉症の発症そのものを抑えるということです。

同様の薬剤としてシダトレン スギ花粉 舌下液がありますが、冷蔵保存が必要でした。

今回ご紹介するシダキュアスギ花粉舌下錠は室温保存が可能です!

 

1日1回1錠を舌下に1分間保持したあと、飲み込んで服用します。その後、5分間は飲食やうがいを控えます。

シダトレン スギ花粉 舌下液と同様に3年程度の継続した投与が必要だそうです。

 

以上、本日はスギ花粉に対する減感作療法剤のシダキュアスギ花粉舌下錠をご紹介しました^^

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

株式会社PASS MED(パスメド)代表

【保有資格】薬剤師、FP、他
【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。

今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。

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