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厚労省は2017年7月3日、「膵・消化管神経内分泌腫瘍」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品ソマチュリン皮下注120mg(一般名:ランレオチド酢酸塩)を承認したと発表がありました!
本日は膵・消化管神経内分泌腫瘍とソマチュリンについてご紹介します☆
【神経内分泌腫瘍について】
神経内分泌腫瘍はまれな腫瘍(全悪性腫瘍の1~2%)ですが、その罹患率は年々増加傾向にあるようです。
神経内分泌腫瘍はホルモン等を産生する「神経内分泌細胞」の異常増殖によって発生する腫瘍です。
ほとんどの場合、インスリン等のホルモンを分泌する「膵臓」や、消化酵素等を分泌する「消化管」に発生します。
また、ホルモンを産生する細胞の腫瘍のため、各種のホルモン(ガストリン、インスリン、グルカゴン 等)が異常分泌されます。
従って、異常分泌されるホルモンによって症状は様々(例 インスリン過剰分泌:低血糖、ガストリン過剰分泌:腹痛・胸やけ)です。
治療の基本や手術ですが、手術で取り切れない場合等は薬物療法が行われることもあります。
【ソマチュリンの作用機序】
通常、体内ではホルモンの分泌量が調整されており、ホルモン分泌を抑制する代表的なホルモンとして「ソマトスタチン」が知られています。
ソマトスタチンは、膵臓や消化管の内分泌細胞に作用することで、様々なホルモンの分泌抑制に関わっている「抑制系のホルモン」です。
本日ご紹介するソマチュリンは、ソマトスタチンのアミノ酸の種類と個数を変化させて体内での安定性をより高め、長時間体内で作用できるように合成された薬剤です☆
神経内分泌腫瘍は、内分泌細胞の異常な増殖によって引き起こされていますので、ソマチュリンによってその増殖を抑制し、かつホルモンの過剰分泌も抑制することができます!
ソマチュリンは既に「先端巨大症・下垂体性巨人症」の適応を有していましたが、今回、膵・消化管神経内分泌腫瘍の適応が追加されました♪
以上、本日は膵・消化管神経内分泌腫瘍とソマチュリンについてご紹介いたしました^^
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