本記事ではiDeCo(イデコ)の給付時(受け取り時)の方法と税金について紹介していくで~。
ん?iDeCoって何や?節税効果どんなもんやっけ?ってキミは下の記事から読んでいってな☆
-
【図解】iDeCoの節税効果やメリット・デメリットについて解説するで!
続きを見る
iDeCoは拠出時と運用時にすさまじい節税効果が得られるのが特徴や!でもお金を受け取る時(給付時)には税金がかかってまう・・・。
給付時にもできるだけ税金なんか取られたくないよな?
本記事ではiDeCoの給付時にできるだけ税金がかからへん(場合によっては税金0円)お得な方法を伝授していくで!!
iDeCoの受け取り方法(2種類)
iDeCoで運用したお金の受け取り(給付)は原則、60歳から可能やったな。(2022年4月からは受け取り開始可能年齢上限が75歳に拡大)
そんで受け取り方法には以下の2種類があって、それぞれ利用できる控除制度が異なってんねん。
受け取り(給付)方法 | 概要 | 利用できる控除制度 |
①年金(分割)で受け取る | 毎年一定額を受け取る | 公的年金控除 |
②一時金(一括)で受け取る | 一括で受け取る | 退職所得控除 |
また、iDeCoの金融機関によっては上記を併用することも可能なんやで!例えば、300万円のiDeCo積立金があった場合、100万円は一括で受け取って、残りの200万円は年金で受け取る、ってことも可能なんや。
年金(分割)として受け取る場合
iDeCoを年金として受け取る場合、金融機関によっては年1回~年6回の受け取りって具合に年間の受け取り回数を指定することも可能なんや!
ただし、受け取りの度に手数料(400円+税)がかかりよる・・・。年1回やと年間手数料は400円+税やけど、年6回になると年間手数料が2,400円+税になってまう・・・だいぶ損するな。。
ほんで、年金で受け取る場合には「公的年金控除」を利用することができんねんな。
年齢によって控除が異なるんやけど、65歳未満の場合やと、公的年金等(国民年金、厚生年金、企業年金、iDeCoを全て合算)の受け取り額が年間60万円までは非課税や!(年金は雑所得に該当する)
下表の緑丸の箇所に該当すれば、年金の所得(雑所得)は0円になるから税金も0円(非課税)になるってわけやな。
※引用元:【国税庁】高齢者と税(年金と税)
通常、国民年金や厚生年金の支給開始は65歳(今後もっと引き上げられるかも・・?)やから、iDeCoの積立金が300万円未満やったら、60歳~64歳の5年間に全て非課税(60万円の控除枠)で受け取ることが可能になるわけや!
一方で65歳以降やと公的年金(国民年金+厚生年金)の支払が開始されるから、iDeCoの支払と合算されよると控除枠(110万円)を超える可能性が非常に高くなってまうねん。
年金受け取りのメリット
- iDeCoの積立額が少額(目安300万円未満)の場合、公的年金控除の枠内で全額控除できる
- 分割で受け取れるため、生活費の足しに最適
年金受け取りのデメリット
- 受け取り毎に手数料(400円+税)がかかる
- iDeCoの積立額が多額の場合や公的年金と受け取り時期が重複する場合、税金がかかる
iDeCoの積立額が少額(目安300万円未満)、かつ公的年金の受け取りと時期が重複しない場合やったら、年金受け取りにすることで税金がかからへんから最適やで!
ただし、その場合、手数料(400円+税/回)のことがあるから、できるだけ年1回の受け取りがええで!
一時金の場合は退職金と同時かズラすかによってちょっと変わってくるんが特徴やで!
一時金(一括)として受け取る場合:退職金と同時(同年)
iDeCoを一時金(一括)で受け取る場合には「退職所得控除」を利用することができるで。(一時金の場合も1度だけ手数料400円+税がかかりよる)
通常、退職所得控除は退職金を貰うときに使用できる控除なんやけど、会社の「勤続年数」に応じて以下の計算式で控除額を算出するんや。
退職所得控除の計算式
- 勤続年数20年まで:40万円×勤続年数
- 勤続年数20年超:(勤続年数-20年)×70万円+800万円
例えば、勤続年数が37年やった場合、勤続年数が20年を超えとるから上記の下の計算式を使って、
「(37年-20年)×70万円+800万円=1,990万円」
が退職所得控除の額やな!
従って、退職金が1,990万円未満の場合やと、一切税金がかからずに退職金をいただくことができるわけや☆
一般的なサラリーマンの退職金は1,000~2,000万円くらいやから、大体はこの控除枠内に収まりそうやな。
そんで、退職金と同年にiDeCoを一時金(一括)で受け取る場合、以下のルールがあるんや。
同年に受け取る時のルール
- 退職金の金額:退職金とiDeCoの額を合算する
- 勤続年数の計算:「勤続年数」か「iDeCoの加入(拠出)期間」のどちらか長い方
まぁ、転職を繰り返していない限り、iDeCoの加入期間よりも勤続年数の方が長いんとちゃうかな。
少額でもいいから20歳頃からiDeCo始めておけば、退職金の控除枠めっちゃ使えるやんけ!!
ほな、例を出して試算してみるで~。
- 勤続年数:37年
- 退職金:1,900万円
- iDeCo加入期間:30年
- iDeCoの積立額:500万円
この人の場合やと、勤続年数が37年、iDeCo加入期間が30年やから、計算に用いるのは「37年(長い方)」やし、
「(37年-20年)×70万円+800万円=1,990万円」
が退職所得控除になるわけやな。
退職金とiDeCoの受け取り額の合算額がこの退職所得控除より少ない場合(下図の左)やと、一切税金がかからずに非課税(0円)で退職金とiDeCoをいただくことができるってわけや!
逆に合算額が退職所得控除を超えてしまう場合(上図の右)やと、超えた分の半分が課税退職所得金額として以下の税金がかかってまいよる・・・。
※引用元:【国税庁】退職金と税
この人の例やと、退職所得控除が1,990万円に対して、退職金1,900万円、iDeCo 500万円を同年に一時金(一括)で受け取るから・・・・
退職金とiDeCoの合算額は2,400万円で、退職所得控除を410万円(2,500万円-1,990万円)超えてしまうんや。そんでこの410万円の半分の205万円が課税退職所得金額やな。
205万円を先ほどの表に当てはめると、
「205万円×10%-97,500円=107,500円」
が税金として持って行かれてしまうんや・・。結構な額やのぉ・・・。
以上より、退職金とiDeCoの合算額が退職所得控除を超えない場合やったら全額非課税で貰うことができるわけやけど、超えてまう場合には税金がかかってしまうんやな。。
超えてしまう場合はおとなしく税金払うしかないんやろか・・・ショック。。
と、思うやん?
実はあまり知られてへんし、ネットで調べてもあまり分かりやすい記事がないんやけど、
「退職金の5年ルール」
をうまく活用することで退職金とiDeCoの一時金を共に非課税とできる方法があるんやで!!
一時金(一括)として受け取る場合:退職金とズラす「退職金の5年ルール」
さっきまでは退職金とiDeCoを同時(同年)に受け取る場合を説明してきたで。
ここからは退職金とiDeCoを別々の年に受け取る場合を説明するよ!
受け取る年をズラす場合、退職所得控除の計算には以下のルールがあるんや。
ズラして受け取る時のルール
以下の場合、退職金とiDeCoはそれぞれの退職所得控除として計算できる
- iDeCoの受け取り ⇒ 5年以上 ⇒ 退職金の受け取り
- 退職金の受け取り ⇒ 20年以上 ⇒ iDeCoの受け取り
※参考:【国税庁】令和4年版 源泉徴収のあらまし>第3 退職所得の源泉徴収事務
上の条件に当てはまる場合、iDeCoはiDeCoの加入期間で退職所得控除を計算できるし、退職金は勤続年数で退職所得控除を計算できるんやで!
なんでか知らんけど、iDeCoを先に受け取った方が期間の制限が5年とめっちゃ短いから、iDeCoを先に受け取るようにしてな!
ちなみにiDeCo⇒退職金を5年以内で受け取ってしまった場合、退職金を受け取る際に、重複期間を除いて退職所得控除が計算されてまうから、控除額が少なくなるんや。要注意やで。
ほな、さっきと同じ例の人で試算してみるで~。
- 勤続年数:37年
- 退職金:1,900万円
- iDeCo加入期間:30年
- iDeCoの積立額:500万円
60歳で退職金は受け取らずにiDeCoのみを一括(一時金)で受け取る場合、退職所得控除の期間の計算は「iDeCo加入期間」で計算することになるで。
加入期間は30年やから、
「(30年-20年)×70万円+800万円=1,500万円」
が退職所得控除や!
っちゅーことで、iDeCoの積立金は500万円なんやし、余裕のよっちゃんで退職所得控除(1,500万円)内に収まってるな!これでiDeCoを全額非課税(0円)で一括で受け取ることができるんや。
その後、5年以上期間を空けて退職金1,900万円を受け取る場合、退職所得控除の期間の計算は「勤続年数」で計算することになるんや。
65歳まで再雇用で働いていたなら勤続年数は42年になっとるな。
「(42年-20年)×70万円+800万円=2,340万円」
が退職所得控除や!
退職金は1,900万円やし、退職所得控除(2,340万円)内に収まっとる!これで退職金の受け取りも全額非課税(0円)になるわけや。
同じ人の例やのに、退職金(1,900万円)とiDeCo(500万円)を同年に一括で受け取ったら税金が10万円程取られるのに、5年以上ズラして(順番はiDeCo⇒退職金)受け取ることで非課税(0円)になるんや!!
一時金(一括)受け取りのメリット
- 退職所得控除によって優遇されている
- 退職所得控除以内に収まるのであれば退職金とiDeCoを同時に非課税で受け取れる
一時金(一括)受け取りのデメリット
- 退職金やiDeCoの額が多額の場合、同時に受け取ると退職所得控除内に収まらずに税金がかかる⇒受け取り年をズラすことで対応可能。
- 転職等でiDeCo受け取りの20年以内に退職金を受け取っている場合、ズラすことは対応できなくなる。
転職している場合は?
転職して一旦前職で退職金を貰ってる場合やと、
- 退職金⇒iDeCo
の順番になってしまうから、別々に退職所得控除を利用しようとすると20年以上期間を空けなアカンねんな。
そんでその後にまた退職金を受け取る場合は5年空ければ大丈夫やで~。(退職金 ⇒ 20年 ⇒ iDeCo ⇒ 5年 ⇒ 退職金)
まぁ多くの人は30代で転職するし40代からの転職は珍しいかもやけど。
雇われ薬剤師・看護師に最適な受け取り方は?
退職金も会社によっては「一時金」受け取りと「年金」受け取りを併用できるケースもあるから、どれが一番よい受け取り方かは正直会社によって様々や。
現制度の場合、今回紹介した退職金とiDeCoの受け取り方法で最適なのがコレかな!
結論:会社・病院の年金制度や退職金額に応じて考えよう!
今回紹介した退職金とiDeCoの受け取り方法はごく一部なんや。
他にも色々な受け取り方(例:退職金の控除枠内だけ一時金受け取りで、それ以外は年金受け取り)が存在しとる。
キミが60歳や65歳以降になった時、お金の必要性や生活環境がまた今と違うかもしれん。もしかしたら年金に上乗せする形でiDeCoを受け取った方が生活がうまくいくかもしれん。
是非キミ自身の会社・病院の年金制度(企業型確定拠出年金、企業年金)や退職金制度(どれくらい貰えそうか?)をよく調べた上でiDeCoの受け取り方法を検討してな!
その上で今回の記事が少しでもキミの参考になればワイは嬉しいで~!!
あわせて読みたい
iDeCoの始め方について、金融機関・運用商品選びを解説してるで!
-
【iDeCo始め方】節税・貯蓄におすすめの金融機関と運用商品はコレや!
続きを見る
節税・保険に関して悩みがあれば無料でFPに相談!
貯蓄もできて節税もできる保険を調べたいけど・・・
なんとなく面倒。勧誘が嫌。あまり空いている時間が無い。
というあなたにぴったりな保険代理店があります!
【保険見直しラボ】という無料の訪問型保険相談サービスで、経験豊富なFPがあなたの自宅や指定場所にまで来てくれて個別相談ができます。(オンライン可)
保険と関係ないiDeCoやNISAや、相続対策のことも詳しいので、もし節税・投資や保険について色々勉強したいことがあれば何でも気軽に無料で相談可能ですよ。
保険見直しラボ【訪問型の保険代理店】
保険見直しラボの特徴!
- 訪問型保険代理店では日本トップクラス(全国70拠点以上)
- 保険商品の比較表が単純明快で分かりやすい
- WEBオンライン面談・相談も可能
- 利用者の満足度・おすすめしたい度が高い
- 強引な勧誘が全く無く、何度相談しても無料
-
保険見直しラボの口コミ・評判は?実体験に基づくメリット・デメリットを解説