ようやく、メディカルタックスの税理士ブログ一発目の執筆をさせていただきました。
記念すべき一発目はkey氏も注目している確定拠出年金についてです。
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【図解】iDeCoの節税効果やメリット・デメリットについて解説するで!
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2019年6月に法人向けの決算対策の一つの手段として横行していた法人保険(いわゆる節税保険)の販売が停止されました。
そこで次に来る節税のブームは確定拠出年金じゃないかと私は予測しています。
節税保険の販売停止
2019年6月、いわゆる節税保険に該当する生命保険が、国税庁の通達によって一斉に販売停止になりました。
節税保険とは、積立型であるにも関わらず、保険料の半分または全額が法人税法上の損金に算入され、後でお金が返ってくるけど、払ったときは税金を抑えられますという類のものです。
しかし、目先の節税効果だけを謳い、本来の保険の使い方を逸脱した契約が横行したため、販売停止に追い込まれたというのが顛末です。
今後のルール(案)は?
今後は、返戻金の割合に応じて、損金にできる部分とできない部分が決まるルールに統一されていくであろうというのが、現在の見通しです。(新ルール案)
国税庁|定期保険及び第三分野保険に係る保険料の取扱いに関するFAQ
また解約返戻金のピーク時の返戻率によって4パターンの取扱いが定められています。
- ピーク時返戻率50%以下の場合
- ピーク時返戻率50%超~70%の場合
- ピーク時返戻率70%超~85%の場合
- ピーク時返戻率85%超の場合
詳細については割愛しますが、例えば、ピーク時返戻率50%以下の場合、資産計上不要(全額損金算入)とされていますね。
次の節税のブームは?
さて、そんなわけで、保険による節税というのは兼ねてから注目がされているわけですが、冒頭にも記載した通り、節税保険が淘汰され、次にブームが来るのは確定拠出年金じゃないかと考えています。
個人の生命保険でも、生命保険料控除による所得控除を受けることができますが、これについては、支払額の全額を所得控除できるわけではありません。
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生命保険料控除(一般・介護・個人年金)の節税効果はどんなもんや?
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一方で、確定拠出年金は、個人型(iDeCo)であれ企業型(企業型DC)であれ、支払った金額(拠出額)のほとんど全額が控除されます。
- iDeCo:年額最大27万6千円が所得控除される
- 企業型DC:年額最大66万円(月額55,000円が最大拠出額のため)が全額損金に算入
個人型・企業型、共に運用によって生じた運用益は課税されませんし、受取時(給付時)には税制優遇も用意されています。
個人型のiDeCoの給付時の税制優遇については以下のページで分かりやすく解説していますので是非ご覧ください。
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iDeCo受取り時(出口)の税金を0円にする方法!一括か分割どっちがお得?
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そして支払った分については所得の少なくなる将来の貯蓄としてとっておけるわけですから、言わば、課税の先送りというわけです。
ただし、銀行貯金と違って、すぐに引き出すことはできない資産になります。
逆を言えば、すぐに引き出さなくても構わない程度の金額であれば、銀行に貯金しておくのでなく、その金額を確定拠出年金に回せば、その分については節税ができるという図式になります。
最後に
今回は簡単にでしたが法人保険(いわゆる節税保険)の販売停止と、次に来ると予想される確定拠出年金についてブログ記事を書いてみました。
大事なのは、世の中に溢れる金融商品の特性を理解し、自分に合った資産運用をすることです。
税や金融の知識は、深めれば深めるほどに、自分に有利な資産運用ができるようになるのだと思うと、少し興味が湧いてきませんか?
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