「介護職に興味があるけど、私は人見知りだから向いてない」
と考えていませんか?
あるいは「人見知りの人は介護職で活躍できない」と考えていたとしたら、それは正しくないかもしれません。
今回の記事で最も皆さんにお伝えしたいことは、「人見知りでも介護職で活躍できる」ということ。
実際に介護現場では、「人見知りで自分から話すのが苦手」「口下手だけど相手の話を聞く方が好き」という人が多く活躍しています!
実際に人見知りで悩んでいた介護職が、現場で無理なく働けるようになった事例も交えて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください♪
(私も昔は人見知りだったり、人見知りじゃなかったり・・・?)
そもそも人見知りとは?
人見知りとはどういう人を指すのでしょうか?
人見知り~「子供などが知らない人を見ておじけついたり嫌ったりすること。」
引用元:明鏡国語辞典 携帯版
人見知りとは、本来、子供に対して使う言葉です。
しかし、徐々に「人見知り」という言葉は大人にも使われるようになりました。現在は「人前に出るのが苦手」「他者とうまくコミュニケーションが取れない」という人が人見知りと考えられています。
しかし、「人見知り=人が嫌い」ではありませんよね。
人嫌いとは、以下のような人を指します。
他人との関わり合いを嫌うこと。また、そのような性格の人。人間嫌い。
引用元:明鏡国語辞典 携帯版
つまり、人と関わることが好きな人あるいは嫌いではない人は、他者とのコミュニケーションが苦手なだけで人嫌いではないと考えられるのですね。
人見知りを「コミュ障」と捉えている人がいるかもしれませんので、ここで少し解説します。
「コミュ障」とは「コミュニケーション障害」を略した名称です。
「私ってコミュ障だからさー」と軽い感じで使う場合は、以下のような意味合いが多いようです。
- 性格や価値観が合わない人に合わせるのが苦手
- その場の空気を読んで話題を選ぶのが苦手
- 相手に合わせて「キャラクター」を使い分けられない
人見知りもコミュ障も似たような意味で使われるケースが多いのですが、どちらも「人嫌いではない」という共通事項があります。
そのため「私ってコミュ障かも…」と自信を失っている人も介護職が適職である可能性があります。ぜひこの後も読み進めてくださいね。
人見知りでも介護職になれる!
人見知りでも人嫌いでなければ、介護職になれます!
なぜなら、たとえコミュニケーションが苦手でも、介助のために必要な会話さえできれば十分に介護職が務まるからです。
介護職とは、要介護状態にある高齢者の日常生活を支援する仕事。
相手が望む介助を提供するために相手とのコミュニケーションが不可欠ですが、話し上手でなければいけない理由はありません。
介護職は、「段差があるので気をつけてください」と注意を促したり、利用者さんがバランスを取れるように手や腕を支えたりします。利用者さんを介助しながら、「いつもと違う点はないか」と観察したり「いつもと様子が違うなら何が原因か」と考えたりするのも介護職の大切な仕事です。
このように利用者さんが安全に生活できるよう支援する場面では、会話の上手下手を気にする必要はありません。
もちろん、利用者さんから「今日はよい天気だね~」と話しかけられたら、「そうですね、久しぶりに晴れましたね」などと言葉を返してくださいね。
人見知りには長所がある
人見知りには、注目すべき長所があります。
- 相手の話をよく聞ける
- 相手の気持ちを深いところまで考えられる
- じっくり考えるのが得意
- 気配りができる
- 1つのことに集中して取り組める
人見知りには、相手の立場に立ったり1つのことに集中できたりする長所があります。これは才能と言い換えてもよいでしょう!
人見知りでも介護職で活躍できる理由
人見知りでも介護職で活躍できます。その理由がこちらです。
- 介護職は人見知りの長所を生かせる仕事だから
- 介護の仕事を通じてコミュニケーション能力は育つから
介護職は人見知りの長所を生かせる仕事です。
人見知りの長所である「相手の話をよく聞ける」、「相手の気持ちの深いところまで想像できる」、「気配りができる」といった性質は、対人サービスである介護職にそのまま長所として生かせます。
人見知りの人は、初対面で相手の心をつかむような会話はできないかもしれません。しかし、その分持ち前の思いやりや観察力を生かして、じっくりと利用者と信頼関係を育めることができるのです。
また、介護の仕事を通じてコミュニケーション能力は育ちます。
人見知りは、話し上手な人に比べてコミュニケーション能力が育っていない場合があります。しかし、コミュニケーション能力は介護の仕事を通じて必ず育っていくので大丈夫です!
介護の仕事では、利用者さんと日常的に会話を交わします。はじめは慣れない環境で苦労するかもしれませんが、何度も利用者さんと接していけば、それが訓練となり必ずコミュニケーション能力は育っていきます。
コミュニケーション能力が育つと、相手の意図を汲み取れるようになったり、こちらから伝えたい内容を上手に届けられるようになったりするので、仕事が楽しくなりますよ!
エピソード紹介
私は極度の人見知りで苦労していましたが、このままではダメだと思い、介護職の道に転職しました。
高校大学とほとんど友人はできなかったのですが、介護職になり働くうちに「〇〇さんと話せるのが嬉しい」と利用者さんに声をかけてもらえるようになり、次第に自信を持てるようになりました!
今では介護職の仕事に誇りを感じています。
人見知りでも介護現場で無理なく成長していく4つの方法
それではここから、人見知りが介護現場で無理なく成長していく方法を4つ解説していきまーす!
名前と顔を一致させることからはじめる
利用者さんの名前と顔を一致させましょう。どんなベテラン介護士でも新しい職場では必ず取り組む仕事です。
誰でも自分の名前を憶えてもらうと嬉しいですよね。それは利用者さんも同じ。
まずは利用者さんの顔と名前を憶えて、「〇〇さん、こんにちは」と相手に挨拶してみましょう。
簡単な挨拶でも、「あなたの名前と顔をきちんと憶えていますよ」という気持ちが相手に伝わるため、好感を持ってもらいやすくなりますよ!
会話の中で一度は相手と目を合わせるようにする
会話の最中に相手の目を見るのが苦手な人はいませんか?
相手の目をじーっと見つめると疲れてしまいますが、実は見られる方も一緒です。「そんなに見られると落ち着かない」という利用者さんも多いのです。
それでも、会話の最中に一度も相手と目を合わせないのは不自然ですよね。「目を見ない相手は信用できない」という頑固な利用者さんもときどき存在します。
相手との会話の中で、最低でも1回は相手と目を合わせるようにしましょう。
相手がこちらに質問してきたタイミングで相手の方を見たり、会話が終わったときに「お話してくれてありがとうございます」と言いながら目を合わせたりするのがおすすめです。
相手の目を2秒から3秒ほど見ると、相手に失礼のない動作になりますよ!
もし、どうしても相手と目を合わせなくてはいけない時、
- 相手の目ではなく鼻の付け根あたりを見る
- 相手の目よりも会話の内容に意識を向ける
- 2~3回深呼吸する
などの対処法もあります。
利用者との距離を少しだけ長めに設定するのもおすすめです。物理的に距離を取ることで、緊張がほぐれてリラックスできるかもしれません。
あまり距離を取りすぎると、相手の気を悪くするかもしれませんので、適度な距離を設定してくださいね。
話しやすい人からコミュニケーションを取っていく
デイサービスやデイケアといった利用者さんがフロアに大勢いる場面では、話しやすい人からコミュニケーションを図ってみましょう。
私たちも、友人をつくるときに「何となく波長が合いそうだな…」と直感的に感じる人を選んでいますよね。上司や先輩から特に指示がなければ、介護現場でも話しかけやすい人を探してコミュニケーションをはじめてよいのです。
ただし、苦手な人をあからさまに避けていると、いつか同僚や利用者さんに気づかれてしまいます。自分に余裕があるタイミングで、苦手な方に対しても自分から話しかけてくださいね。
自分が担当する利用者さんの中に、「うまく打ち解けられないな」と感じる方がいれば、その方のフェイスシートを確認してみましょう。生活歴や現在の状況、家族構成などを確認すると「こういうふうに生きてきたんだな」「こんな考えの持ち主なのかもしれない」と相手への理解が深まります。
理解が深まると、何も知らなかった頃より相手の存在が身近に感じられるようになりますよ。結果的に、リラックスしてコミュニケーションできるようになるでしょう。
誰でも相手の性格や考え方がわからないと不安になりますよね。焦らずできることから取り組んでも決して遅くはありません。
会話の内容よりも声のトーンや話すスピードに気をつける
会話の内容よりも、以下の点に気をつけてみましょう!
- 声のトーンが低すぎないか
- 声のトーンが高すぎないか
- 早口でしゃべっていないか
- 小さい声で話していないか
特に気をつけたいのは話すスピードです。
仕事ではない日常生活でも、つい早口になってしまうことってありませんか?緊張したりすると、人ってつい早口になってしまいますよね。
ですが高齢者の中には、老化や疾病によって音を聞きとりにくくなっている方も多くいらっしゃいます。そのため、少し大げさなくらいゆっくりしゃべると、ちょうどいいスピードになりますよ。
人見知りが介護職でつぶれないための注意点
以上の対策を行ったとしても、すぐに改善することは稀でしょう。
時間をかけ、ゆっくりとコミュニケーション能力を養っていく必要があります。
コミュニケーション能力は短期間で伸びることもありますが、中長期的な視野で捉えてのんびり構えることも大切です。「早く話し上手にならなくては」と焦ると、自分本位なコミュニケーションになってしまうかもしれません。
また、利用者さんとの信頼関係ができるまでには一定の期間がかかります。継続すれば必ず成長しますので、焦らず一歩一歩取り組んでいきましょう。
もし、それでもうまく行かない場合、上司や先輩・同僚に「利用者さんとのコミュニケーションがうまくいかなくて困っている」と相談するのも、介護職がつぶれないために効果的な方法です。
どんなベテラン介護士にもコミュニケーションで苦労した時期は必ず存在します。あなたが現在感じている悩みも、先輩介護職にとって、過去に通ってきた道なのかもしれないのです。
周りに自分の悩みを相談してみると、意外に適切なアドバイスがもらえるかもしれません。
普段から周りの職員を観察して、「この人のコミュニケーションのやり方が好きだ」と思える人を探してアプローチするのもいいですね!
どうしても辛い時には転職もあり
人見知りで、どうしてもつらい状況が続くときは、職場の環境に問題があるのかもしれません。
転職は、職場環境が変えられるため、非常に有効な手段で、場合によっては年収をUPさせることも可能です。
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デイサービスやデイケアのように、介護職員がレクリエーションを担当する環境が合わなければ、特別養護老人ホームや有料老人ホームといった入居施設に転職するのも効果的です。
利用者の自宅を訪問してサービスを提供する訪問介護や訪問入浴には、集団体操やレクリエーションなどの「みんなの前で司会進行する業務」はありません。
レクリエーション業務がない | 訪問入浴サービス
訪問介護サービス |
レクリエーション業務が少ない | 特別養護老人ホーム
介護老人保健施設 住宅型有料老人ホーム サービス付き高齢者住宅 |
運営する企業によってレクや行事が多い可能性あり | 介護付き有料老人ホーム
グループホーム |
レクリエーション業務が多い | デイサービス
デイケア |
「一人ひとりの利用者さんとじっくりコミュニケーションする方が自分に合っている」と感じる人は、働き方の1つとして検討してみましょう!
ただし、人見知りの人が転職を選択する際は、転職先の職場環境が非常に大切です。企業の理念や待遇もちろん重要ですが、安心して働き続けるためには職場の環境に気をつけてくださいね。
以下のような職場なら、人見知りの人が安心して働けるでしょう。
- 先輩介護職が後輩を育てる体制が整っている
- 「セクハラ」「パワハラ」などのハラスメントがない
- 超過勤務手当がきちんと支給されている
さらに以下の項目にあてはまる職場なら、やりがいを感じながら楽しく働けるでしょう。
- 会社側が職員の待遇アップに努めている
- 利用者の個性だけでなく職員の個性も尊重している
- 介護職の離職率が低い
求人票から読み取れない内部事情を知れば、就職活動や転職活動に安心して取り組めます。
転職エージェントサイトを利用すると、そういった介護現場の内部事情を調査してくれます。
そして転職エージェントサイトに登録すると、自分が働いている間も「希望する求人がないか」と専任のエージェントが代行調査。さらに求人を出している企業に対して、電話や訪問などで内部事情を聞きとりしているので、転職する前に現場の事情がわかるのです!
そんな転職エージェントサイトの中でもおすすめなのが「介護ワーカー」。
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介護ワーカーは、介護士の転職に特化した支援サイトです。北海道から沖縄まで日本全国の転職者をサポートしており、2023年7月時点で90,000件以上の公開求人があります。
「未経験歓迎」「夜勤なし」といった条件から自分に合った求人も探してもらえるため、自分にあった介護施設を見つけやすいですよ。
専属エージェントのサポート付きで利用料は無料。安心して自分に合った求人を探せます。
少子高齢化の真っただ中にある今の日本において、介護職は必要不可欠な存在です。そして介護職は、人見知りでも務まり成長もできる魅力のある仕事。
ぜひあなたも本記事を参考に介護職の仕事を目指してください。
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