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問1 次の細菌の種類のうち、大腸菌や乳酸菌はどれに分類されるか。
①球菌
②桿菌
③らせん菌
正解は②でした!
【解説】
①誤。球菌にはレンサ球菌やブドウ球菌、淋菌などがあります。
②正。他にはコレラ菌、緑膿菌、ボツリヌス菌、炭疽菌などがあります。
③誤。らせん菌にはヘリコバクター、カンピロバクター、スピロヘータなどがあります。
問2 細菌の細胞壁を構成しているのはどれか。
①ペプチドグリカン
②β-グルガン
③セルロース
正解は①でした!
【解説】
細菌の細胞壁はペプチドグリカンという、N-アセチルグルコサミンとN-アセチルムラミン酸がグリコシド結合で結ばれた網目構造で形成されています。
β-グルカンは真菌の細胞壁、セルロースは植物の細胞壁を構成しています。
問3 グラム陽性菌についての説明として正しいのはどれか。
①薄いペプチドグリカン層と外膜で構成される。
②グラム染色において、青色に染色された後、アルコールで脱色され、その後の処理で赤色に染まる。
③厚いペプチドグリカン層が30〜70%を占め、その他に糖質、タンパク質、脂質などを含んでいる。
正解は③でした!
【解説】
①誤。グラム陰性菌の説明です。外膜はリポ多糖(リピドAに多糖が結合したもの)、リン脂質などで構成され、物質透過の障壁となります。
②誤。グラム陰性菌の説明です。グラム陽性菌は青色に染色されるが、アルコールで脱色されず、その後の処理で青紫色に染まります。
③正。グラム陽性菌の説明です。ちなみにグラム陽性菌の結核菌細胞壁にはミコール酸といわれる超高級脂肪酸があります。
問4 細菌の内毒素(エンドトキシン)に関する記述のうち正しいのはどれか。
①主成分はタンパク質である。
②グラム陰性菌外膜の成分である。
③易熱性で、多くは60℃30分の加熱で失活する。
正解は②でした!
【解説】
①誤。外毒素(エキソトキシン)の説明です。
②正。内毒素(エンドトキシン)はグラム陰性菌外膜の構成成分で、菌体の破壊や融解によって菌体外に放出されます。
③誤。外毒素(エキソトキシン)の説明です。ただし、耐熱性の腸管毒(ブドウ球菌、大腸菌など)や溶血毒(腸炎ビブリオ)もあります。
問5 マイコプラズマについて正しいのはどれか。
①細胞壁をもつ。
②第一選択はβラクタム系抗菌薬である。
③原発性異型(非定型)肺炎の原因となる。
正解は③でした!
【解説】
①誤。マイコプラズマは細胞壁をもたない、原核細胞生物である。
②誤。細胞壁をもたないため、細胞壁合成阻害薬のβラクタム系抗菌薬は無効です。第一選択薬はマクロライド系抗菌薬(エリスロマイシンなど)です。
③正。マイコプラズマはマイコプラズマ肺炎の原因菌です。
問6 致死性の高い神経毒を産生する細菌はどれか。
①ボツリヌス菌
②結核菌
③大腸菌
正解は①でした!
【解説】
ボツリヌス菌はクロストリジウム属に属し、ボツリヌス菌が産生する毒素は強く、ボツリヌス中毒の致死率は非常に高いです。
問7 嫌気性菌の記述として正しいのはどれか。
①酸素が存在する時は呼吸により、無酸素の状態では発酵によりエネルギーを獲得する。
②代表的な細菌として大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属菌などがある。
③発酵によってエネルギーを獲得し、多くはスーパーオキシドや過酸化水素を分解する酵素をもたず、これらの毒性により死滅する。
正解は③でした!
【解説】
①誤。通性嫌気性菌についての説明。
②誤。通性嫌気性菌についての説明。嫌気性菌にはボツリヌス菌、破傷風菌、ウェルシュ菌などがある。
③正。嫌気性菌は嫌気的な代謝、つまり発酵によりエネルギーを獲得する。
問8 クラミジアに関する説明として正しいのはどれか。
①人口培地で増殖可能である。
②オウム病、トラコーマ、鼠径リンパ肉芽腫症の病原体である。
③リザーバーやベクターが存在する。
正解は②でした!
【解説】
①誤。クラミジアは偏性細胞壁寄生性で、人口培地で増殖しません。
②正。どれもクラミジアが病原体です。
③誤。リケッチア(発疹チフスらツツガムシ病などの病原体)とは違い、クラミジアは保有する動物(リザーバー)や媒介動物(ベクター)は存在しません。
問9 好気性菌はどれか。
①破傷風菌
②緑膿菌
③ウェルシュ菌
正解は②でした!
【解説】
破傷風菌、ウェルシュ菌はどちらも嫌気性菌のクロストリジウム属に分類されます。
緑膿菌は院内感染が問題となる好気性菌です。
問10 プラスミドについての記述として正しいのはどれか。
①プラスミドは染色体にあるDNAです。
②多くは環状2本鎖DNAでベクターとして利用されている。
③Rプラスミドは薬剤耐性遺伝子をもたないプラスミドである。
正解は②でした!
【解説】
①誤。プラスミドは染色体とは物理的に独立して存在するDNAです。
②正。プラスミドはベクターとして遺伝子工学で利用されています。
③誤。Rプラスミドは薬剤耐性遺伝子をもつプラスミドです。
問11 細菌が有するのはどれか。
①70Sリボソーム
②ミトコンドリア
③核膜
正解は①でした!
【解説】
細菌は原核生物です。細菌は核膜で覆われた核を持たず、細胞質に環状DNAを核様体としてもっている。
また、細菌は70Sリボソームをもつが、他の真核生物がもつ細胞小器官をもたない。
問12 細菌の毒素に関する記述のうち、正しいのはどれか。
①グラム陰性菌の内毒素(エンドトキシン)は、外膜に存在するリポ多糖である。
②コレラ毒素は、宿主の神経筋接合部でのアセチルコリンの遊離を抑制し、筋肉の麻痺を引き起こす。
③ボツリヌス毒素は、宿主細胞内でアデニル酸シクラーゼを活性化し、サイクリックAMP濃度の上昇をもたらす。
正解は①でした!
【解説】
①正。リポ多糖はリピドAに多糖が結合したもので、内毒素である。
②誤。ボツリヌス毒素の説明です。
③誤。コレラ毒素の説明です。
問13 鶏の生肉を調理した後のまな板が原因と考えられる食中毒はどれか。
①ボツリヌス菌
②腸炎ビブリオ
③カンピロバクター
正解は③でした!
【解説】
①誤。ボツリヌス菌は魚発酵食品、果物の缶詰、動物の糞便などにおいて毒素が発生します。予防は加熱処理が有効です。
②誤。腸炎ビブリオは海水中の魚介類が保有しています。予防法は真水による調理器具の洗浄です。
③正。カンピロバクターは鶏、牛、豚肉が主に保菌しています。予防は生肉を避け、十分に加熱処理をするのが有効です。
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