薬理

薬理学:消化器①-胃・十二指腸潰瘍(11問)

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問1 ヒスタミンH受容体遮断作用を示すのはどれか。

①モサプリド

②スルピリド

③シメチジン

正解は③でした!

【解説】

①誤。モサプリドはセロトニン5-HT受容体を刺激して、アセチルコリンを遊離させて消化管運動を亢進させる。

②誤。スルピリドはドパミンD受容体を遮断して、アセチルコリンを遊離させて消化管運動を亢進させる。

③正。シメチジンはヒスタミンH受容体を遮断して、胃酸分泌を抑制する。

 

問2 ミソプロストールの消化管粘膜保護作用に関わる受容体はどれか。

①アセチルコリンM

②ドパミンD

③プロスタノイドEP

正解は③でした!

【解説】

ミソプロストールはPGE誘導体製剤であり、プロスタノイドEP受容体に作用し、胃酸分泌の抑制、胃粘液分泌促進作用を示す。

 

問3 ランソプラゾールの作用機序はどれか。

①M受容体遮断

②H,K-ATPase阻害

③H受容体遮断

正解は②でした!

【解説】

①誤。ピレンゼピンの作用機序である。ピレンゼピンは、M受容体を遮断して胃酸分泌抑制作用を示す。

②正。ランソプラゾールは、H,K-ATPaseのSH基に結合して、非可逆的な胃酸分泌阻害作用を示す。詳しい作用機序は以下の記事をご参照。

③誤。ファモチジンなどの作用機序である。ファモチジンはH受容体を遮断して胃酸分泌を抑制する。

 

問4 胃粘膜防御因子を増強させる薬物はどれか。

①テプレノン

②酸化マグネシウム

③ラニチジン

正解は①でした!

【解説】

①正。テプレノンは、胃粘膜でのプロスタグランジン合成を促進して、胃粘液分泌を促進させることで、防御因子を増強する。

②誤。酸化マグネシウムは、胃酸を中和して攻撃因子を抑制する。

③誤。ラニチジンは、H受容体を遮断して胃酸分泌を抑制することで、攻撃因子を抑制する。

 

問5 Kに競合してプロトンポンプを阻害するのはどれか。

①オメプラゾール

②ボノプラザン

③オキセサゼイン

正解は②でした!

【解説】

①誤。オメプラゾールはH,K-ATPaseのSH基に結合して、プロトンポンプを阻害する。

②正。ボノプラザンはKに競合してプロトンポンプ阻害作用を示す。オメプラゾールのような既存のPPIと異なり、酸による活性化を必要とせずに薬効を示す。

③誤。オキセサゼインはガストリンの遊離を抑制して胃酸分泌を抑制する。酸性条件でも安定な局所麻酔薬でもある。

 




問6 プロトンポンプ阻害薬はどれか。

①ラベプラゾールナトリウム

②ニザチジン

③エカベト

正解は①でした!

【解説】

①正。ラベプラゾールは、プロトンポンプ(H,K-ATPase)のSH基に結合して、非可逆的に胃酸分泌阻害する。

②誤。ニザチジンはH受容体遮断薬であり、胃酸分泌を抑制する。

③誤。エカベトは胃粘膜のプロスタグランジンの合成を促進し、胃血流量の増加、海洋治癒促進により胃保護作用を示す。

 

問7 ヘリコバクターピロリ除菌治療に使用される制酸薬はどれか。

①クラリスロマイシン

②メトロニダゾール

③ボノプラザン

正解は③でした!

【解説】

ヘリコバクターピロリの除菌には、ボノプラザンとクラリスロマイシン、アモキシシリンを併用する3剤併用療法が適用される。

ボノプラザンは抗生物質が胃酸で分解されるのを防ぐために、併用する必要がある。

1回目の除菌に失敗した場合は、クラリスロマイシンをメトロニダゾールに変更して再度、3剤併用療法を行う。

 

問8 ガストリン受容体を遮断する薬物はどれか。

①スルピリド

②プログルミド

③レバミピド

正解は②でした!

【解説】

①誤。スルピリドはドパミンD受容体を遮断して、胃運動を亢進させる。

②正。プログルミドはガストリン受容体を遮断して胃酸分泌を抑制する。

③誤。レバミピドは胃粘膜のプロスタグランジン合成を促進して、胃粘膜保護作用を示す。活性酸素消去作用も有する。

 

問9 次の薬物のうち、全身に吸収されアルカローシスを起こす制酸剤はどれか。

①炭酸水素ナトリウム

②合成ケイ酸アルミニウム

③水酸化マグネシウム

正解は①でした!

【解説】

①正。炭酸水素ナトリウムは、即効性のある中和作用を示す。全身に吸収され代謝性アルカローシスを起こすことがある。

②誤。合成ケイ酸アルミニウムは、胃酸を中和してケイ酸と塩化アルミニウムを生じる。生成したケイ酸は胃粘膜を被覆して粘膜保護作用を、塩化アルミニウムは胃壁に収斂的に作用して胃運動を調節する。

③誤。水酸化マグネシウムは、胃酸を中和して制酸作用を示す。

 

問10 アルミニウムを含む胃粘膜防御因子増強薬はどれか。

①エカベト

②メチルメチオニンスルホニウム

③スクラルファート

正解は③でした!

【解説】

選択肢の中でアルミニウムを含むのはスクラルファートである。

スクラルファートはショ糖硫酸アルミニウム塩として、胃の潰瘍部のタンパク質に結合して保護作用を示す他、ペプシンの活性を減弱する。

アルミニウムを含むため、透析中の患者には禁忌となる。

 

問11 ピレンゼピンの作用機序はどれか。

①ベンゾジアゼピン受容体刺激

②ムスカリンM受容体遮断

③ドパミンD受容体遮断

正解は②でした!

【解説】

①誤。ジアゼパムなどの作用機序である。GABAによるClの透過を増加させ鎮静作用を示す。ベンゾジアゼピン受容体刺激薬の作用機序はこちらの記事をご参照。

②正。ピレンゼピンはムスカリンM受容体を遮断して、胃酸分泌を抑制する。

③誤。ドンペリドンなどの作用機序である。ドパミンはアセチルコリンの遊離を負に制御しているため、拮抗作用によりアセチルコリンの遊離を促進し、消化管運動を亢進させる。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他 【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。 今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。 お問い合わせ・家庭教師の依頼

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