★成績優秀者限定の就活|薬学生プレミア
問1 酸素欠乏症の副作用を起こしやすいものはどれか。
①亜酸化窒素
②ハロタン
③チオペンタール
正解は①でした!
【解説】
亜「酸」化窒素は、「酸」素欠乏症を起こしやすい。酸、つながりで覚えよう。亜酸化窒素使用時には、20%程、酸素を混入させて使用し酸素欠乏の副作用を防ぎます。
問2 心機能亢進の副作用を起こしやすいものはどれか。
①亜酸化窒素
②ハロタン
③チオペンタール
正解は②でした!
【解説】
ハロタンは、心臓でのβ1受容体の反応性をアップさせ、頻脈を招くことがあります。頻脈が起きにくいように、ハロタンの構造に改良を加えた薬剤が「~フルラン」です。
問3 全身麻酔薬による、延髄の抑制で見られる反応はどれか。
①意識の消失
②筋弛緩
③呼吸麻痺
正解は③でした!
【解説】
全身麻酔薬においては、
- 脊髄の抑制=筋弛緩
- 延髄の抑制=呼吸麻痺(中毒)
の関係が出題されることを押さえておこう!
問4 以下のうち、最小肺胞内濃度(MAC)が最も大きいものはどれか。
①亜酸化窒素
②ハロタン
③チオペンタール
正解は①でした!
【解説】
MACとは、麻酔薬の「効果が現れる濃度」の指標であり、その値が低ければ低いほど、「強力な麻酔薬」であることが分かります(MAC低い=少ない量で、良く効くということ)。
他の薬剤と比較して、亜酸化窒素は圧倒的にMACの値が高いため出題されやすいですよ!
問5 以下のうち、血液/ガス分配係数が最も大きいものはどれか。
①亜酸化窒素
②ハロタン
③チオペンタール
正解は②でした!
【解説】
血液/ガス分配係数は、「薬の体内での広がり」を表しており、その値が低ければ低いほど、「早く効く麻酔薬」であることが分かります(血液/ガス分配係数低い=短時間で効果が現れるということ)。
他の薬剤と比較して、ハロタンは血液/ガス分配係数の値が高いため出題されやすいですよ!(ちなみに、ハロタンの構造に改良を加えた薬剤「~フルラン」の血液/ガス分配係数の値は、ハロタンよりも低いです!)
問6 トリアゾラムの説明として正しいものはどれか。
①超短時間型の催眠薬である
②バルビツレート結合部位に作用する
③眼内圧の降下作用を示す
正解は①でした!
【解説】
トリアゾラムは超短時間型の催眠薬です。また、抗コリン作用を有するために、眼内圧を上昇させることがあり、急性狭隅角緑内障には禁忌に指定されています。
問7 ゾルピデムの作用機序はどれか。
①セロトニン5-HT1A受容体刺激
②ベンゾジアゼピンω1受容体刺激
③グルタミン酸NMDA受容体遮断
正解は②でした!
【解説】
非ベンゾジアゼピン系の薬剤には、ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロンがありますが、中でも「ベンゾジアゼピンω1受容体」に選択性が高く、筋弛緩による副作用が出現しにくい薬剤はゾルピデムです(ベンゾジアゼピンω2受容体の刺激が筋弛緩を招く)。
問8 以下のうち、前行性健忘を最も起こしやすいものどれか。
①トリアゾラム
②ニトラゼパム
③フルラゼパム
正解は①でした!
【解説】
前行性健忘(薬を飲んだ後のことを覚えていない)や反跳性不眠(急な服薬中止で、不眠症状がひどくなる)の副作用を起こしやすいのは、「(超)短時間型」の催眠薬です。超短時間もしくは短時間型の催眠薬には、トリアゾラム、ブロチゾラム、ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロンなどがありますね。
問9 以下のうち、持ち越し効果を最も起こしやすいものどれか。
①トリアゾラム
②ニトラゼパム
③フルラゼパム
正解は③でした!
【解説】
持ち越し効果(目覚めた後も身体がだるい、しんどい、ふらつく)の副作用を起こしやすいのは「長時間型」の催眠薬であり、選択肢の中ではフルラゼパムが該当します。
問10 ベンゾジアゼピン系薬による呼吸抑制への解毒薬はどれか。
①フルマゼニル
②ナロキソン
③炭酸水素ナトリウム
正解は①でした!
【解説】
ベンゾジアゼピン系の薬剤の解毒には、ベンゾジアゼピン受容体遮断薬(拮抗薬)である、フルマゼニルが用いられます。ベンゾジアゼピン受容体遮断薬はフルマゼニルのみです。頻出ですので、必ず暗記しておきましょう!!
問11 REM睡眠の抑制作用が最も強いものはどれか。
①エチゾラム
②ゾピクロン
③フェノバルビタール
正解は③でした!
【解説】
REM睡眠は夢を見ている時間帯の睡眠であり、良質な睡眠には「REM睡眠」も「ノンREM睡眠」も共に必要な睡眠です。バルビツール酸系の薬剤は、一方のREM睡眠を強制的に抑えつけてしまいます。選択肢の中で、バルビツール酸系に該当するのは③。
問12 ブロモバレリル尿素の説明として正しいものはどれか。
①安全域が広い
②構造中に塩素を含む
③せん妄などの副作用を起こしやすい
正解は③でした!
【解説】
特に、しばらく継続した後の、急な服用中止で現れます。ブロモバレリル尿素は、大変使い勝手の悪い催眠薬です!!!
問13 メラトニン受容体を刺激する催眠薬はどれか。
①ラメルテオン
②ジフェンヒドラミン
③ヒドロキシジン
正解は①でした!
【解説】
メラトニン受容体の刺激は、体内時計の正常化を行っていると言われています。メラトニン刺激薬がラメルテオンなので…なんとなく、「メラメラ」と覚えておきましょう。
ちなみにヒドロキシジンは、抗ヒスタミン作用、眠気などの中枢抑制作用が強く、抗不安薬として使用されます。
問14 オレキシン受容体を遮断する催眠薬はどれか。
①レボメプロマジン
②スボレキサント
③ロルメタゼパム
正解は②でした!
【解説】
オレキシン受容体は、覚醒状態に関与している受容体です。オレキシン…なので、オキル(起きる)受容体と覚えておくと良いでしょう。
で、そんなオキル受容体をシャット(遮断)することにより眠気を現すの催眠薬がスボレキサントです。スボレキシャット(遮断)と覚えておくと、解きやすいかも?
スボレキサントはCYP3A4で大部分が代謝を受けるため、CYP3A4の阻害作用の強い「アゾール系抗真菌薬」や「マクロライド系抗菌薬(~スロマイシン)」などとは併用禁忌に指定されています!
また、③ロルメタゼパムも大切な薬剤で…、催眠薬にしては珍しく、代謝過程で「CYP」が関与していないんです!なので、CYP阻害や誘導作用のある薬剤とも併用しやすいので、ぜひこの特徴を覚えておいてください♪
問15 モルヒネの鎮痛作用における作用機序はどれか。
①シクロオキシゲナーゼ阻害
②オピオイドμ受容体刺激
③Na+チャネル遮断
正解は②でした!
【解説】
①誤。NSAIDsの作用機序です。
②正。オピオイドμ受容体の刺激により、下行性抑制系神経が活性化し、強力な鎮痛作用が現れます。
③誤。局所麻酔薬の作用機序です。
問16 ペチジンについての説明として正しいものはどれか。
①モルヒネよりも強力な鎮痛作用をもつ
②非麻薬である
③鎮痛作用に加え、鎮痙作用を示す
正解は③でした!
【解説】
合成麻薬なのに、モルヒネよりも鎮痛作用が弱いのは「ペチジン」くらいです!(ペチって、なんだか弱そうですよね)
ペチジンは鎮痙作用を持つため、無痛分娩に使い易いというメリットがあります。
問17 オピオイドκ受容体を刺激し、オピオイドμ受容体に拮抗する非麻薬性の鎮痛薬はどれか。
①コデイン
②ブプレノルフィン
③ペンタゾシン
正解は③でした!
【解説】
ペンタゾシンにみられる特徴的な作用機序です。
また、ブプレノルフィンは、オピオイドμ受容体に対しての部分刺激薬であり、μ受容体に対して刺激作用及び遮断作用を示します。
(ブプレノルフィンは、μ受容体を刺激作用は持つのだけれど、モルヒネと併用した際はμ受容体への拮抗作用により、モルヒネの作用を邪魔する…といった記述が国家試験で過去に出題されています。)
問18 プレガバリンの作用機序はどれか。
①シクロオキシゲナーゼ阻害
②Na+チャネル遮断
③Ca2+チャネル遮断
正解は③でした!
【解説】
プレガバリンは、知覚神経上のCa2+チャネルを遮断することで、サブスタンスPやグルタミン酸などの痛みに関わる伝達物質の放出を抑制します。
主な副作用は眠気、嘔気など。多くが未変化体で排泄されるため、腎機能によって投与量が細かく設定されています。
強力な鎮痛作用を示すことで、医療現場でも処方量が多い薬剤です!
問19 トラマドールの作用機序として誤っているものどれか。
①オピオイドμ受容体刺激
②NAd 、5-HTの再取り込み阻害
③シクロオキシゲナーゼ阻害
正解は③でした!
【解説】
トラマドールは、非麻薬ではあるものの「オピオイドμ受容体」という、モルヒネと同じ作用点に働く薬剤です。
また、痛みを抑える「下行性抑制系神経」は、ノルアドレナリン(NAd)・セロトニン(5-HT)を放出していることから「NAd 、5-HTの再取り込み阻害」によっても、下行性抑制系神経は活性化されます。③はNSAIDsの作用機序です。
問20 フェニトイン、フェノバルビタール、プリミドン、カルバマゼピン。これらを用いることができない、てんかんの発作型はどれか。
①強直・間代発作
②欠神発作
③部分発作
正解は②でした!
【解説】
頭文字が「フ(プ含む)」もしくは「カ」の抗てんかん薬は、欠神発作には使用不可と覚えておきましょう。
問21 T型Ca2+チャネル遮断作用を持つ抗てんかん薬はどれか。
①ジアゼパム
②エトスクシミド
③フェノバルビタール
正解は②でした!
【解説】
エトスクシミドやトリメタジオンは、T型Ca2+チャネル遮断(T電流抑制)作用を持ち、欠神発作のみに使用されます。
問22 バルプロ酸の作用機序はどれか。
①バルビツール酸結合部位への刺激
②ベンゾジアゼピン受容体への刺激
③GABAトランスアミナーゼの阻害
正解は③でした!
【解説】
バルプロ酸は、GABAトランスアミナーゼを阻害することでGABAの分解を抑制し、中枢内でのGABAの働きを促します。
問23 炭酸脱水酵素を阻害し、抗てんかん薬として用いられるものはどれか。
①スルチアム
②アゾセミド
③ケトチフェン
正解は①でした!
【解説】
①正。スルチアムやアセタゾラミドは、抗てんかん薬として使用できる、炭酸脱水酵素阻害薬です。
②誤。アゾセミドは、ループ利尿薬の一つです。アセタゾラミドと名前が似ているので、ひっかけ問題を作ってみました!
③誤。ケトチフェンは抗ヒスタミン作用&ケミカルメディエーター遊離抑制作用を持つ薬剤ですね。そして、意外に知られていませんが、ケトチフェンはてんかん治療中の患者には使用禁忌の薬剤です。また、その他の抗ヒスタミン薬は、禁忌には指定されていないものの、てんかん発作を招きやすくすると言われています。
問24 動物実験において、電撃痙攣による反応を抑制し、また薬物性の痙攣(ペンテトラゾール誘発性痙攣)に対しても弱い抑制作用を示す抗てんかん薬はどれか。
①カルバマゼピン
②プリミドン
③フェニトイン
正解は①でした!
【解説】
- 電撃痙攣 = 強直・間代発作様の反応
- ペンテトラゾール誘発痙攣 = 欠神発作様の反応
と、考えることができ、
薬剤開発途中、動物実験の段階で電撃痙攣を抑制できれば「この薬は人間の強直・間代発作を抑えられるぞ!」ということがおおよそ分かりますし、
ペンテトラゾール誘発痙攣を抑制できれば「この薬は人間の欠神発作を抑えられるぞ!」ということがおおよそ分かります。
ここで、カルバマゼピンの話になるのですが、この薬は動物実験でのペンテトラゾール誘発痙攣は抑制「できる」のですが、人間の欠神発作は抑制することが「できない」、動物実験とヒトへの作用で食い違いがある薬剤なのです!!!!
(「カ」ルバマゼピンだけに、他とはちょっと「カ」わった特徴のある薬、と覚えておこう。)
問25 ラモトリギンの作用機序はどれか。
①ベンゾジアゼピン受容体刺激
②Na+チャネル遮断
③K+チャネル開口
正解は②でした!
【解説】
ラモトリギンは、Na+チャネル遮断作用により、抗てんかん作用を示します。
覚え方は、頭文字をとって、「Na」「ラ」、奈良とかどうでしょう?
中毒性表皮壊死症(TEN)や、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)での警告がある薬剤です。
成績優秀者ではなくとも就活は有利にできる!