薬理

薬理学:代謝②-高尿酸血症・骨代謝(8問)

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問1 尿酸合成酵素を阻害するのはどれか。

①プロベネシド

②ブコローム

③アロプリノール

正解は③でした!

【解説】

①誤。プロベネシドは尿酸再吸収と分泌の両方を抑制するが、再吸収抑制作用の方が強いため、尿酸排泄促進薬として使用される。ペニシリンや酸性NSAID、経口糖尿病薬の尿細管分泌を阻害するため作用を増強する。

②誤。ブコロームは尿酸再吸収抑制作用の他、抗炎症用、抗リウマチ作用があるため関節リウマチにも使用される。

③正。アロプリノールはキサンチンオキシダーゼを阻害して尿酸合成を抑制する。メルカプトプリンやアザチオプリンの代謝を抑制し、作用を増強する。

 

問2 尿酸の排泄を促進するのはどれか。

①フェブキソスタット

②クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム

③ベンズブロマロン

正解は③でした!

【解説】

①誤。フェブキソスタットは非プリン型のキサンチンオキシダーゼ阻害薬であり、アロプリノールと比較して腎機能障害患者への投与量調節が緩く使いやすい。

②誤。クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウムは尿をアルカリ化する事で、尿酸の析出を抑制する。

③正。ベンズブロマロンは尿酸排泄促進薬であり、重大な副作用には劇症肝炎がある。

 

問3 尿酸の分解をするのはどれか。

①アロプリノール

②ラスブリカーゼ

③トロピキソスタット

正解は②でした!

【解説】

①誤。アロプリノールはキサンチンオキシダーゼを阻害して尿酸の合成を抑制する。

②正。ラスブリカーゼは尿酸分解酵素であり、がん化学療法に伴う高尿酸血症を改善する。

③誤。トロピキソスタットは非プリン型のキサンチンオキダーゼ阻害薬であり、尿酸の合成を阻害する。

 

問4 痛風発作極期に無効のものはどれか。

①コルヒチン

②アセトアミノフェン

③インドメタシン

正解は①でした!

【解説】

①正。コルヒチンはチュブリンと結合し、微小管形成を阻害して炎症部位への好中球の遊走を抑制する。また、好中球による尿酸結晶の貪食、リソソーム酵素の分泌を抑制する。痛風発作極期には無効であり、前兆時に服用する。

②誤。アセトアミノフェンは痛風発作の疼痛時に使用される。

③誤。インドメタシンは痛風発作の疼痛時に使用される。

 




問5 活性型ビタミンD3製剤はどれか。

①アルファカルシドール

②イプリフラボン

③エルカトニン

正解は①でした!

【解説】

①正。アルファカルシドールは活性型ビタミンD3製剤であり、肝臓で25位が水酸化されるプロドラッグである。小腸からのカルシウムイオンの吸収を促進して、血中のカルシウムイオン濃度を上昇させる事でパラトルモンの分泌を抑制し、骨吸収を抑制する。骨芽細胞のビタミンD受容体に作用して、骨形成を促進する。

②誤。イプリフラボンはエストロゲンによるカルシトニン分泌を促進して骨吸収を抑制するほか、直接骨吸収の抑制と骨形成の促進作用を持つ。

③誤。エルカトニンはカルシトニン製剤であり、破骨細胞のカルシトニン受容体に作用して骨吸収を抑制する。作用部位が骨芽細胞ではないことに注意。

 

問6 骨基質に結合して、破骨細胞のアポトーシスを誘導するのはどれか。

①エルデカルシトール

②バゼドキシフェン

③アレンドロン酸

正解は③でした!

【解説】

①誤。エルデカルシトールは活性型ビタミンD3製剤の誘導体であり、腸管からのカルシウムイオン吸収を促進する。

②誤。バゼドキシフェンは骨のエストロゲン受容体にアゴニストとして作用して、骨吸収抑制作用を示す。乳腺や子宮ではアンタゴニストとして作用するので、乳がん、子宮内膜がんの発症リスクが低下する

③正。アレンドロン酸は骨のヒドロキシアパタイトに親和性を示し、破骨細胞に取り込まれる事でアポトーシスを誘導し、骨吸収を抑制する。

 

問7 骨形成を促進するのはどれか。

①ミノドロン酸

②テリパラチド

③サケカルシトニン

正解は②でした!

【解説】

①誤。ミノドロン酸はビスホスホネート製剤であり、破骨細胞に取り込まれアポトーシスを誘導し骨吸収を抑制する。

②正。テリパラチドは遺伝子組み換えヒト副甲状腺ホルモン製剤であり、1ヶ月に1回の間欠的投与により、骨芽細胞への分化誘導、アポトーシスを抑制して骨形成を促進させる。骨折の危険性の高い骨粗鬆症に使用する。

③誤。サケカルシトニンは破骨細胞のカルシトニン受容体に作用して、破骨細胞による骨吸収を抑制する。

 

問8 薬物と作用機序の組み合わせで正しいのはどれか。

①エチドロン酸-カルシトニン分泌促進作用

②ラロキシフェン-骨のアンドロゲン受容体刺激

③メナテトレノン-オステオカルシンのγ-カルボキシグルタミン酸残基の生成

正解は③でした!

【解説】

①誤。エチドロン酸は、骨のヒドロキシアパタイトに結合して、骨吸収の際、骨破細胞に取り込まれ、アポトーシスを誘導して骨吸収を抑制する。

②誤。ラロキシフェンは、骨のエストロゲン受容体を刺激して骨吸収抑制作用を示す。

③正。​メナテトレノンは、ビタミンK製剤であり、グルタミン酸残基のカルボキシル化を促進を介して、骨基質タンパク質のオステオカルシンの産生とカルシウム沈着による骨形成作用を示す。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他 【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。 今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。 お問い合わせ・家庭教師の依頼

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