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問1 次の中でかかる費用が安く、エビデンスレベルの低い研究手法はどれか。
①記述疫学
②コホート研究
③症例対照研究
正解は①でした!
【解説】
研究手法による分類では、大きく観察研究と介入研究に分けられ、その中で観察研究はさらに記述疫学と分析疫学に分けられる。
記述疫学は分析疫学よりもかかる費用も安くエビデンスレベルが低い。
コホート研究や症例対照研究は分析疫学の一種である。
問2 一時点のみで行う研究であり、有病率調査が該当する研究分類はどれか。
①前向き研究
②横断研究
③縦断研究
正解は②でした!
【解説】
横断研究とはある一時点における暴露と疾病発生率の関連について有病率を求める研究手法である。
調査時点での観察であり、過去や未来との比較ができないので因果関係については言及できないことが特徴である。
問3 ある疾病の症候群を設定し、過去にさかのぼってリスク要因の暴露を両群間で比較する後ろ向き研究に相当するものはどれか。
①横断研究
②症例対照研究
③要因対照研究
正解は②でした!
【解説】
症例対照研究は疾病の有無で群分けし、過去の要因の有無を比較する研究である。
同義語としてケースコントロール研究や患者対照研究ともいわれる。
問4 ある一時点において病気にかかっている者の単位人口に対する割合を示す用語はどれか。
①有病率
②罹患率
③累積罹患率
正解は①でした!
【解説】
有病率はある一時点において病気にかかっている人の割合を見る。
罹患率はある一定期間内に新たに病気にかかる危険の大きさを示す指標である。
累積罹患率は一定期間内にその集団で罹患する者の割合を表す。
問5 ある要因の暴露により疾病発生率が何倍になったかを示すもので、疾病に対する要因の関連の強さを表す指標はどれか。
①相対危険度
②寄与危険度
③絶対危険度
正解は①でした!
【解説】
相対危険度は暴露群の発生率と非暴露群の発生率の比から算出することができる。
相対危険度が1以上でればその要因のより疾病が起きやすいことを意味し、1未満であれば逆に疾病が起きにくいことを意味する。
問6 ある要因の暴露により発生率がどれだけ増えたかを示すもので、疾病に対する要因の関連の大きさを表す指標はどれか。
①相対危険度
②寄与危険度
③完全危険度
正解は②でした!
【解説】
寄与危険度は暴露群の発生率と非暴露群の発生率の差から算出され、その要因の除去によって何人の者が疾病にかからないで済むかを示す。
問7 相対危険度を表す式として正しいものはどれか。
①暴露群の発生率÷非暴露群の発生率
②暴露群の発生率―非暴露群の発生率
③暴露群の発生率×非暴露群の発生率
正解は①でした!
【解説】
相対危険度はある要因の暴露により疾病発生率が何倍になったかを示すもので、疾病に対する要因の関連の大きさを表す指標である。
相対という言葉があるので相手に対してどれくらいの割合なのか?ということを表していることを知っておこう。
問8 寄与危険度を表す式として正しいものはどれか。
①暴露群の発生率÷非暴露群の発生率
②暴露群の発生率―非暴露群の発生率
③暴露群の発生率×非暴露群の発生率
正解は②でした!
【解説】
寄与危険度とはある要因の暴露により発生率がどれだけ増えたかを示すもので、疾病に対する要因の関連の大きさを表す指標である。
暴露群の発生率と非暴露群の発生率の差からもとめることができる。
問9 症例対照研究において相対危険度の近似値として求められるものはどれか。
①リスク比
②ハザード比
③オッズ比
正解は③でした!
【解説】
症例対照研究では要因対照研究のように疾病の発生率がわからないので、相対危険度や寄与危険度をもとめることができない。
そのため相対危険度の近似値としてオッズ比求める。
問10 要因対照研究、症例対照研究に関する記述のうち正しいものはどれか。
①症例対照研究では相対危険度を求めることができる。
②症例対照研究では罹患率を求めることができる。
③要因対照研究では罹患率を求めることができる。
正解は③でした!
【解説】
①誤。症例対照研究では相対危険度を求めることができないので、近似値としてオッズ比を使う。
②誤。症例対照研究では罹患率を求めることができない。
③正。罹患率を求めることができるので相対危険度や寄与危険度を求めることができる。
問11 市販後調査の略称として正しいものはどれか。
①GLP
②PMS
③HUS
正解は②でした!
【解説】
GLPはGood Laboratory Practiceの略で医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施基準である。
PMSはPost Marketing Surveillanceで市販後調査のこと。
HUSはHemolytic Uremic Syndromeの略で溶血性尿毒素症症候群のことある。
問12 次の疫学研究手法の中で最もエビデンスレベルの高いものはどれか。
①無作為化比較試験
②症例対照研究
③コホート研究
正解は①でした!
【解説】
無作為化比較試験は介入試験の1つで、患者を無作為な方法で医薬品投与群(介入群)と非投与群(非介入群)にわけ、医薬品の効果を調べるものである。
コホート研究との違いは調査者自身が対象者に対して要因暴露を割り付ける点である。
問13 交絡因子として正しくないものはどれか。
①年齢
②性別
③時間
正解は③でした!
【解説】
交絡バイアスとは疾病と要因の両方に関連する因子(交絡因子)の介在によって生じる偏りである。
代表的なものに年齢や性別があるので覚えておこう。
問14 要因暴露に起因する疾病発生頻度が得られる疫学研究手法は次のうちどれか。
①無作為化比較試験
②記述疫学
③コホート研究
正解は③でした!
【解説】
コホート研究は将来に向かってリスク要因のある群とない群の疾病発生頻度を比較する手法である。
無作為化比較試験や記述疫学では疾病発生率を求めることができない。
問15 疫学に関する記述のうち前向きコホート研究に該当するものはどれか。
①実験動物にビタミンEを投与し、その発がん抑制効果を判定する。
②喫煙者と非喫煙者について追跡し、肺がんの累積罹患率を比較する。
③肺がん患者と健常者について過去の喫煙の有無を調査する。
正解は②でした!
【解説】
前向きコホート研究は過去ではなく未来の出来事について追跡しながら調査をしていく。
①は介入研究と思われるが、動物を使用している実験なのでコホート研究ではなく実験疫学という。
③は過去の喫煙歴について調べているので症例対照研究のことである。
問16 研究手法に関する以下の問のうち正しいものはどれか。
①要因暴露者の罹患率から要因非暴露者の罹患率を差し引いた値が相対危険度である。
②前向き研究では、あるリスク要因について過去にわたって追跡する。
③症例対照研究は、まれに発症する疾病の調査に適している。
正解は③でした!
【解説】
①誤。相対危険度ではなく寄与危険度の説明である。
②誤。前向き研究では過去ではなく将来にわたって追跡調査する。
③正。まれな疾病の調査は症例対照研究ならば可能であり、前向きコホート研究では困難である。
問17 研究手法に関する記述のうち正しいものはどれか。
①症例対照研究は要因の暴露情報のバイアスが小さく信頼度は高い。
②病因、環境要因、宿主要因を疫学の三要因という。
③病原体が不明な場合には、疫学調査の結果をもとに予防対策を立てることはできない。
正解は②でした!
【解説】
①誤。症例対照研究は、要因の暴露情報の偏りが大きく、信頼度は低い。
②正。
③誤。病原体が不明な場合でも、疫学調査の結果をもとに予防対策を立てることはできる。
問18 以下の患者から求められる肝細胞がん発症におけるHCV感染歴のオッズ比として、正しいものはどれか。
C型肝炎ウイルス(HCV)感染歴と肝細胞がん発症の関係を調べるため、ある病院において、肝細胞がんの患者100人、及び対照軍として性、年齢、喫煙歴・アルコール摂取歴をマッチングされた別の病気の患者200人を選び出し、抗HCV抗体の有無を調べた。
その結果、肝細胞がん患者の80人、対照群の20人が抗体陽性者であった。
①4.0
②8.0
③36
正解は③でした!
【解説】
与えられたデータをまとめると
肝がん あり | 肝がん なし | |
抗体陽性 | 80 | 20 |
抗体陰性 | 20 | 100 |
となるので、オッズ比=80×180/20×20=4×9=36となる。
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