★成績優秀者限定の就活|薬学生プレミア
問1 コデインに関する記述のうち誤っているものはどれか。
①コデインはCYP3A4によってN-脱メチル化を受けモルヒネに代謝される。
②コデイン又はコデインの塩類を1.0%以下含有するものは非麻薬である。
③コデインは鎮咳薬としてよく使用されている。
正解は①でした!
【解説】
①誤。N-脱メチル化を受けるとノルコデインとなる。O-脱メチル化を受けるとモルヒネになる。
②正。
③正。
問2 あへん特有のものであへんの証明に使用されるものはどれか。
①アスコルビン酸
②メコン酸
③吉草酸
正解は②でした!
【解説】
メコン酸はあへん特有のものであり、メコン酸を証明することがあへんの証明になる。
このメコン酸は麻薬ではない。
定性試験ではFeCl3反応で血赤色を示す。
問3 テトラヒドロカンナビノール(THC)に関する記述のうち正しいものはどれか。
①麻薬には指定されていない。
②極めて酸化されやすいため尿中から未変化体はほとんど見つからない。
③窒素を含むアルカロイドである。
正解は②でした!
【解説】
①誤。幻覚作用をもち、麻薬に指定されている。
②正。
③誤。窒素を含んでいないのでアルカロイドではない。
問4 LSD(リゼルギン酸ジエチルアミド)に関する記述のうち正しいものはどれか。
①イソキノリン骨格を持つ。
②酸化を受けにくいため尿中からは未変化体として検出される。
③トリプタミン構造を含む。
正解は③でした!
【解説】
①誤。イソキノリン骨格ではなくトリプタミン構造を含む。
②誤。酸化されやすいため尿中から未変化体はほとんど見つからない。
③正。
問5 シモン反応で陽性を示す物質はどれか。
①MDMA(3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン)
②LSD(リゼルギン酸ジエチルアミド)
③テトラヒドロカンナビノール
正解は①でした!
【解説】
シモン反応は二級アミンを対象とした試験である。
LSDは三級アミンであり、定性試験にはエールリッヒ反応やヨウ化白金酸カリウム試薬、ドラーゲンドルフ試薬などを用いる。
テトラヒドロカンナビノールはアルカロイドではないのでシモン反応とは無関係である。
問6 覚せい剤はどれか。
①アンフェタミン
②サイロシン
③テトラヒドロカンナビノール
正解は①でした!
【解説】
覚せい剤はアンフェタミンとメタンフェタミンの二種類である。
日本では主にメタンフェタミンが乱用されている。
覚せい剤は塩基性物なので有機溶媒で抽出する際にはアルカリ性にして分子型にする。
メタンフェタミンはシモン反応陽性だが、アンフェタミンは陰性なので注意が必要である。
問7 覚せい剤に関する記述のうち正しいものはどれか。
①メタンフェタミンは約70-80%が未変化体として排泄される。
②シトクロムP450によって一部はエフェドリンに代謝される。
③エフェドリンは覚せい剤原料である。
正解は③でした!
【解説】
①誤。メタンフェタミンは約30%が未変化体で排泄される。
②誤。エフェドリンに代謝されることはない。
③正。エフェドリンは塩基性の覚せい剤原料である。
問8 メタンフェタミン中毒の対処方法として尿は何性にするべきか。
①酸性
②中性
③塩基性
正解は①でした!
【解説】
メタンフェタミンは塩基性物質なので塩化アンモニウム(NH4Cl)による尿の酸性化により、メタンフェタミンのイオン存在率を増加させることがある。
イオン型にすることで尿細管からの再吸収を抑制し、排泄を促進する。
問9 中枢に対して抑制作用をもたらす依存性薬物はどれか。
①メタンフェタミン
②アルコール
③コカイン
正解は②でした!
【解説】
アルコールは最も身近な依存性薬物であり、中枢に対して抑制的な作用をもたらす。
その他に身体依存や精神依存もかなり強く耐性も生じやすい。
メタンフェタミンやコカインは中枢に対して興奮作用をもたらす。
問10 依存性薬物に関する記述のうち正しいものはどれか。
①ジアセチルモルヒネは、ケシに含まれている主要なアルカロイドである。
②コカインは体内で代謝されにくいので尿中の未変化体を検出する。
③LSD-25とサイロシンはいずれもトリプタミン構造を含む。
正解は③でした!
【解説】
①誤。ジアセチルモルヒネは合成品であり、アルカロイドではない。
②誤。コカインは体内において加水分解を受けるので尿中に未変化体はほとんどでない。
③正。
問11 シアン中毒の解毒剤として用いられる薬物はどれか。
①チオ硫酸ナトリウム
②ナロキソン
③デフェロキサミン
正解は①でした!
【解説】
チオ硫酸ナトリウムはシアン化物イオンを低毒性のチオシアン酸イオンに変換する。
ナロキソンはオピオイドμ受容体を遮断することで麻薬中毒の解毒に用いられる。
デフェロキサミンメシル酸塩はEDTAに比べて3価の鉄とより安定性の高いキレートを形成し、鉄中毒の解毒に用いられる。
問12 急性中毒の原因物質とその解毒法の組み合わせのうち正しいものはどれか。
①タリウム・・・メチレンブルーの静注
②アニリン・・・エタノールの静注
③鉛・・・・・・エデト酸カルシウム二ナトリウムの静注
正解は③でした!
【解説】
①誤。タリウムの解毒にはプルシアンブルーを用いる。
②誤。アニリンの解毒にはメチレンブルーを用いる。
③正。ジメルカプロールによる処置を開始したのち、エデト酸二ナトリウムの投与が行われる。
問13 メタノール中毒患者に対する知慮法として誤っているものはどれか。
①活性炭投与
②エタノール投与
③葉酸投与
正解は①でした!
【解説】
メタノールは活性炭にほとんど吸着されないため、活性炭投与はほとんど効果がない。
メタノールは代謝されるとギ酸を生じ、これが失明や代謝性アシドーシスの主な原因となる。
エタノールはアルコール脱水素酵素に対する親和性がメタノールより高いため、メタノールの代謝を阻害する。
葉酸はメタノールの代謝で生じるギ酸の分解を促進する。
ギ酸は葉酸依存性反応により二酸化炭素と水へと代謝される。
問14 次の農薬とその急性中毒に対する処置・解毒法の組み合わせのうち間違っているものはどれか。
①パラコート・・・酸素吸入
②ジクロルボス・・アトロピンの投与
③硫酸タリウム・・プルシアンブルー
正解は①でした!
【解説】
パラコートはジピリジリウム系除草剤であり、特異的な解毒薬や治療法がない。
生体内でラジカルを介して活性酸素を生じ肺線維症を引き起こす。
酸素吸入はこのラジカル生成を促進する恐れがあるため適切な処置ではない。
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