薬理

薬理学:血液系②-造血薬(9問)

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問1 巨赤芽球性貧血に使用されるのはどれか。

①シアノコバラミン

②ピリドキサールリン酸

③パントテン酸

正解は①でした!

【解説】

①正。シアノコバラミンはビタミンB12製剤であり、赤芽球のDNA合成を促進して、核の成熟を促し、巨赤芽球性貧血を改善する。

②誤。ピリドキサールリン酸は鉄芽球性貧血の治療に、へモグロビンのヘム合成に必要なビタミンB­を補充する。

③誤。パントテン酸は糖質、脂質、タンパク質の代謝に関わるビタミンである。貧血の治療には使用されない。

 

問2 鉄欠乏性貧血に使用される鉄剤の役割として誤っているものはどれか。

①へモブロビンの合成促進

②貯蔵鉄の補充

③トランスフェリンとして鉄を体内に輸送する

正解は③でした!

【解説】

①正。鉄はヘモグロビン合成を促進する。

②正。結成鉄が十分に補充されると、フェリチンとして貯蔵鉄が補充される。

③誤。トランスフェリンは鉄輸送タンパク質であり、鉄と結合して鉄を輸送する役割をもつ。

鉄欠乏性貧血と使用される薬剤についてはこちらの記事をご参照。

 

問3 再生不良性貧血に使用される免疫抑制剤はどれか。

①メテノロン

②メコバラミン

③シクロスポリン

正解は③でした!

【解説】

①誤。メテノロンは再生不良性貧血に使用されるタンパク質同化ステロイドである。造血幹細胞に作用して、摂家級の産生を促進する。

②誤。メコバラミンはビタミンB12製剤であり、巨赤芽性貧血の治療に用いられる。

③正。シクロスポリンは免疫抑制剤であり、再生不良性貧血に使用される。シクロフィリンに結合して、カルシニューリンを阻害し、ヘルパーT細胞の活性化によるIL-2放出を抑制し免疫反応を抑制する。

 

問4 消化管吸収において胃壁から分泌される内因子が必要な貧血治療薬はどれか。

①2価鉄

②ビタミンB12

③テトラヒドロ葉酸

正解は②でした!

【解説】

①誤。鉄の吸収には内因子は必要ない。ビタミンCとの併用で吸収が増大する。

②正。ビタミンB12は、胃壁細胞から分泌される内因子というタンパク質と結合して、小腸で吸収される。抗内因子抗体や胃を摘出している場合はビタミンB12が欠乏しやすくなる。

③誤。葉酸の吸収に内因子は必要ない。

 

問5 エリスロポエチン受容体を刺激して、腎性貧血に使用されるのはどれか。

①ダルベポエチンアルファ

②フィルグラスチム

③エルトロンボパグ

正解は①でした!

【解説】

①正。ダルベポエチンアルファは赤芽球前駆細胞のエリスロポエチン受容体を刺激して、赤血球の文化・増殖を誘導する。

②誤。フィルグラスチムは顆粒球コロニー増殖因子(G-CSF)製剤であり、主に好中球を増加させる。骨髄移植、抗悪性主要治療、放射線治療、再生不良性貧血に伴う白血球減少に伴う白血球治療に使用される。

③誤。エルトロンボパグはトロンボポエチン受容体に結合して、骨髄前駆細胞から巨核球への文化を誘導し、血小板数を増加させる。

 




問6 白血球減少症の治療に使用され、主に好中球を増加させるのはどれか。

①ミリモスチム

②エポエチンベータ

③レノグラスチム

正解は③でした!

【解説】

①誤。ミリモスチムはマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)製剤であり、主にマクロファージを増加させる。

②誤。エポエチンベータはエリスロポエチン受容体に作用して、赤血球の文化を促進させる。

③正。レノグラスチムはG-CSF製剤であり、白血球の中で主に好中球を増加させる。

 

問7 貧血治療薬について正しい記述はどれか。

①鉄欠乏性貧血では、症状が改善されれば鉄剤の投与は中止する

②鉄剤の経口投与では第一鉄のほうが第二鉄より吸収が良い

③ビタミンB12は、ヘモグロビン合成を促進し鉄欠乏性貧血に使用する

正解は②でした!

【解説】

①誤。鉄欠乏性貧血における鉄剤の投与は症状が改善しても、貯蔵鉄が十分に補充されるまで鉄剤を投与する必要がある。

②正。鉄剤の経口投与では第一鉄(2価鉄)のほうが第二鉄(3価鉄)より吸収が良い。

③誤。鉄剤に関する記述である。ビタミンB12はDNA合成を促進することで巨赤芽性貧血の治療に使用される。

 

問8 貧血の分類、治療薬及び副作用の組み合わせで誤っているものはどれか。

①再生不良性貧血 - ナンドロロン - 嗄声

②鉄欠乏性貧血 - クエン酸第一鉄ナトリウム - 末梢神経障害

③腎性貧血 - エポエチンアルファ - 脳梗塞

正解は②でした!

【解説】

①正。ナンドロロンは再生不良性貧血に使用され、副作用には嗄声がある。

②誤。クエン酸第一鉄ナトリウムは鉄欠乏性貧血に使用される。副作用には下痢・便秘がある。また便が黒く着色することがあるが鉄によるものである。

③正。エポエチンアルファは腎性貧血に使用される。副作用には、赤血球増加により血液粘度が増加することに起因する脳梗塞がある。

 

問9 エポエチンアルファに関する記述のうち正しいものはどれか。

①トロンボポエチン受容体を刺激する

②鉄と結合して造血組織に移行して鉄を供給する

③赤血球への分化・増殖を促進させる

正解は③でした!

【解説】

①誤。エポエチンアルファはエリスロポエチン受容体を刺激して造血作用を示す。

②誤。エポエチンアルファには鉄供給機能はない。鉄と結合して輸送機能を示すのはトランスフェリンである。

③正。エポエチンアルファは赤芽球前駆細胞に直接作用して、赤血球への分化・増殖を促進させる。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他 【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。 今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。 お問い合わせ・家庭教師の依頼

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