化学系薬学

有機化学:アルコール・フェノール・エーテル(14問)

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問1 次の塩基のうち、最も強い塩基を選べ。

①C2H5ONa

②(CH3)3CONa

③NaOH

正解は②でした!

【解説】

アルコールは水より弱い酸であるため、共役塩基であるアルコキシドは水酸化物イオンよりも強い塩基になる。

また、同じアルコキシドの場合、溶媒和による安定化を受けにくい嵩高いアルコキシドの方が、塩基性が強くなる。

 

問2 次の反応が起こらない塩基を選べ。

NaNH2

②CH3COONa

③NaCCH

④NaH

正解は②でした!

【解説】

生成物であるナトリウムエトキシドよりも弱い塩基は、酢酸ナトウリムのみ。

他は全てナトリウムエトキシドよりも強い塩基であり、塩基性の強さは次の通り。

NaNH2 > NaH > NaCCH > C2H5ONa > NaOH > CH3COONa

 

問3 次の反応における主な生成物として、最も適切なものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

第3級アルコールとハロゲン化水素の場合、SN1反応が進行し、対応するハロゲン化アルキルを与える。

この場合、ハロゲン化物イオンが高濃度で存在し、またハロゲン化物の求核性が高いため、脱離よりも置換反応が起こる。

 

問4 次の反応が起こらない試薬を選べ。

①SOCl2

②conc. HCl

③CH3SO2Cl

正解は③でした!

【解説】

塩化チオニルと第1級もしくは第2級アルコールの反応では、塩化アルキルが得られる。

濃塩酸とアルコールの反応でも、ヒドロキシ基が酸でプロトン化されることで脱離能が向上し、塩化物イオンの置換反応が進行することで塩化アルキルが得られる。

塩化メタンスルホニルは、アルコールと反応してメシレートになる。

 

問5 次の反応が起こらない試薬を選べ。

①PBr3

②conc. HBr

③NaBr

正解は③でした!

【解説】

NaBrだけではヒドロキシ基の脱離能が悪く、反応は進行しない。

NaBrを用いる場合、濃硫酸を加えることで系中にHBrが生成し、反応を進めることができる。

 

問6 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

塩化メタンスルホニルとの反応で、まずメシレートを生成する。

この反応は立体保持で進行する。

次の塩基存在下、エタノールとの反応ではSN2反応が進行し、立体反転を伴い生成物に至る。したがって、生成物は②となる。

 




問7 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は①でした!

【解説】

塩基性条件下、エポキシドの開環はSN2反応で進行する。

したがって、より立体障害の少ない炭素とエトキシドイオンが反応し、生成物①を与える。

 

問8 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は①でした!

【解説】

ジクロロメタン中のPCCを用いた第1級アルコールの酸化では、アルデヒドが得られる。

この反応では、生成物のアルデヒドが酸化されやすい水和物にならないため、更なる酸化を受けにくい。

 

問9 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

第1級アルコールは過マンガン酸カリウムと反応し、カルボン酸を与える。

 

問10 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

この反応はJones酸化と呼ばれ、第1級もしくは第2級アルコールをカルボン酸もしくはケトンへと酸化する反応である。

この酸化反応では、過マンガン酸カリウムを用いた酸化とは異なり、炭素−炭素二重結合が酸化されることはほとんどない。

 

問11 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

フェノールを塩基と反応させて得られるフェノキシドを、高温・高圧条件下、二酸化炭素と反応させるとサリチル酸ナトリウムが得られる。

この反応は、Kolbe反応と呼ばれている。

反応はortho, para選択的に進行する可能性があるが、主にpara置換体が得られる。

これはナトリウムによるキレート効果で、遷移状態が安定化されるためと考えられている。

 

問12 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

アリルフェニルエーテルを加熱すると、分子内で転移反応が起こり、o-アリルフェノールが得られる。

この反応はClaisen転移と呼ばれている。

反応は6員環遷移状態をとり、不安定な中間体から、ケトーエノール互変異性を経て生成物に至る。

 

問13 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

この反応では過酸による反応でまずエポキシドが生成する。

続く反応では硫酸が触媒として働くことで、水による開環反応が進行する。

水による開環反応はSN2反応であるため、生成物はヒドロキシ基がトランスに置換した②となる。

 




問14 次の反応の生成物Aとして、正しいものを1つ選べ。

正解は②でした!

【解説】

エポキシドの開環反応は、酸触媒を用いた場合、より多く置換した炭素原子を求核剤が攻撃する。

これは、酸によるプロトン化で生じた正電荷が、より置換基が多い炭素が側にくるからである。

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他 【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。 今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。 お問い合わせ・家庭教師の依頼

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