★成績優秀者限定の就活|薬学生プレミア
問1 糖質に関する以下の問のうち正しいものはどれか。
①スクロースはグルコースとガラクトースからなる。
②ラクトースはラクターゼによって分解されフルクトースとなる。
③マルトースにマルターゼを作用させるとグルコースが生じる。
正解は③でした!
【解説】
①誤。スクロースはグルコースとフルクトースからなる。
②誤。ラクトースはラクターゼによってグルコースとガラクトースに分解される。
③正。グルコースは単糖。マルトースは二糖類である。
問2 以下の単糖のうち促進拡散によって吸収されるものはどれか。
①グルコース
②ガラクトース
③フルクトース
正解は③でした!
【解説】
グルコースやガラクトースは小腸粘膜上皮細胞に存在するナトリウム依存性グルコース輸送体(SGLT)1による能動吸収で行われる。
フルクトースはグルコース輸送体(GLUT5)によって促進拡散で吸収される。
意外と重要な違いなのでしっかり覚えておこう。
問3 糖質の代謝に関する以下の記述のうち正しいものはどれか。
①グルコースは細胞質ゾルに存在する解答系によりピルビン酸や乳酸になる。
②解答系の嫌気的条件下の最終産物はピルビン酸である。
③ピルビン酸はミトコンドリアで還元的脱炭酸反応によりアセチルCoAとなる。
正解は①でした!
【解説】
①正。
②誤。解糖系の嫌気的条件下の最終産物は乳酸である。
③誤。還元的脱炭酸反応ではなく酸化的脱炭酸反応を受ける。
問4 糖質のAtwater係数はどれか。
①2kcal/g
②4kcal/g
③9kcal/g
正解は②でした!
【解説】
糖質のアトウォーター係数は4kcal/gである。
例えば、人体における糖質の貯蔵形態としてグリコーゲンがあるが、このグリコーゲンは肝臓と筋肉に最大で約300gまで貯蔵されており、この係数をかけると人体における糖質の貯蔵カロリーは約1200kcalに相当する。
問5 グリコーゲンを加リン酸分解する酵素はどれか。
①グリコーゲンホスホリラーゼ
②グリコーゲンホスホリラーゼキナーゼ
③グルコース-6-ホスファターゼ
正解は①でした!
【解説】
グリコーゲンはグリコーゲンホスホリラーゼによって加リン酸分解をうけたのち、グルコース-1-リン酸を経てグルコース-6-リン酸(6GP)に変換される。
さらに肝臓でグルコース-6-ホスファターゼの作用をうけてグルコースになり、糖新生によって生じた糖とともに血中に放出され血糖値を上昇させる。
問6 膵臓から分泌され、脂質を分解する酵素はどれか。
①アミラーゼ
②ペプシン
③リパーゼ
正解は③でした!
【解説】
アミラーゼは唾液などに含まれる糖質の分解酵素である。
ペプシンは胃から分泌されるタンパク質分解酵素である。
脂肪は英語でLipid(リピッド)といい、リピッドを分解するからリパーゼということを覚えておこう。ちなみに名前に○○(a)ーゼとつくものは酵素である。
問7 リパーゼはトリアシルグリセロールを分解するが生成されるものはどれか。
①脂肪酸と1-モノアシルグリセロール
②脂肪酸と2-モノアシルグリセロール
③脂肪酸と3-モノアシルグリセロール
正解は②でした!
【解説】
膵リパーゼは、グリセロールと脂肪酸の1位及び3位のエステル結合を切断し、脂肪酸と2-モノアシルグリセロールを生じる。
長鎖脂肪酸と2-モノアシルグリセロールは、胆汁酸とミセルを形成して、単純拡散で小腸粘膜上皮細胞で取り込まれ、再びエステル結合してTG(トリアシルグリセロール)となり、キロミクロンに取り込まれる。
問8 トリアシルグリセロールの分解によって生じた短鎖、中鎖脂肪酸は直接吸収されるがそのとき直接吸収される目安となる炭素数はいくつか。
①20から30
②10から20
③10以下
正解は③でした!
【解説】
炭素数10以下の短鎖、中鎖脂肪酸は直接吸収され、門脈血中へ移行する。
キロミクロンと異なりリンパ管に移行するわけではないことに注意しよう。
問9 ケトン体と呼ばれるものはどれか。
①アセチルCoA
②アセト酢酸
③HMG-CoA
正解は②でした!
【解説】
ケトン体とはアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸、アセトンの総称であり肝臓で脂肪酸のβ酸化により生じたアセチルCoAが過剰となりケトン体を生成する。
ケトン体が増加するとケトアシドーシスになり、糖尿病時の脱水、中枢神経障害、昏睡などの原因となる。
問10 ペプシンが最大活性を示すpHはどれか。
①pH2
②pH7
③pH10
正解は①でした!
【解説】
タンパク質のアミノ末端やカルボシキ末端から1つずつアミノ酸を切り出す酵素はエキソペプチダーゼといわれ、ペプチド鎖の内部にあるペプチド結合を切断する酵素はエンドペプチダーゼと呼ばれる。
ペプシンはエンドペプチダーゼであり、胃酸の存在下、pH2で最大活性を示す特異的な酵素である。
問11 酵素の不活性前駆体を指す用語はどれか。
①トリプシノーゲン
②チモーゲン
③コラーゲン
正解は②でした!
【解説】
多くのタンパク質分解酵素は、まず不活性なチモーゲンとして分泌され、活性化を受けたのちに酵素活性を持つようになる。
なぜこのような仕組みになっているのかというと、酵素が常に活性化状態だと体のいろんなところで分解反応が起こってしまうからである。
必要な時に必要な場所で活性化するように人体の仕組みは上手くできている。○○ノーゲンやプロ○○などの言葉が入ったものは前駆体である場合が多いので知っておこう。
問12 以下の食品のうち正味タンパク質利用率が一番高いものはどれか。
①精白米
②トウモロコシ
③牛乳
正解は③でした!
【解説】
正味タンパク質利用率=(体内保留窒素量/摂取窒素量)×100=生物価×消化吸収率で表され、一般に植物由来食品より動物由来食品のほうが高い。
このような問題がでたときは食品同士の違いに着目(動物性or植物性)して考えるとわかりやすいのでそれぞれの値を暗記するようなことはやめよう。
問13 精白米の制限アミノ酸はどれか。
①トレオニン
②メチオニン
③リジン
正解は③でした!
【解説】
必須アミノ酸がすべて必要量をふくんでいれば栄養価が優れているといえるが、1つでも必要量を満たしていないと、不足しているアミノ酸により栄養価が制限される。
このとき不足しているアミノ酸を制限アミノ酸という。
一般的に動物性食品のアミノ酸価はほぼ100であり制限アミノ酸はないが、精白米や小麦グルテンなどではリジンが制限アミノ酸となる。
問14 D-グルコースのβ1→4結合重合体であり、植物の細胞壁成分であるものはどれか。
①マルトース
②アミロース
③セルロース
正解は③でした!
【解説】
マルトースはD-グルコースのα1→4結合による二糖類である。アミロースはD-グルコースのα1→4結合重合体である。
草食動物はこのセルロースを分解できるがヒトはセルロースを分解できないため植物を栄養源とすることはできない。
問15 D-マンヌロン酸、L-グルロン酸からなるウロン酸重合体はどれか。
①アルギン酸
②キチン
③グルコマンナン
正解は①でした!
【解説】
アルギン酸はコンブ、ワカメなどの細胞質の成分で、ナトリウム塩は水溶性である。
キチンはエビ、カニなどの甲殻類の殻やキノコや酵母に存在するN-アセチル-Dグルコサミンの重合体である。
グルコマンナンはコンニャクの主成分であり、コンニャクマンナンとも呼ばれる。
マンノースとグルコースの共重合体である。
あの有名な「マンナンラ○フのこ○にゃく畑♪」というフレーズで覚えておこう(笑)。
問16 食物繊維の働きとして誤っているものはどれか。
①血糖値の上昇抑制
②血清コレステロール上昇
③便通促進
正解は②でした!
【解説】
水溶性食物繊維の高粘度のゲルは腸管内でコレステロールを吸着することにより糞便中への排泄を促進し、血清コレステロール値の上昇を抑える働きがある。
またこのゲルは食物成分の拡散を抑制することで食物の消化、吸収を遅らせ、血糖値の上昇を抑制する働きがある。
その他にも食物繊維は便のかさを増すことで便通を促進したり、肥満の予防や大腸細菌叢のバランスを改善させる働きもある。
問17 ほうれん草やケールに含まれるカロテノイドは次のうちどれか。
①ルテイン
②リコピン
③β-カロテン
正解は①でした!
【解説】
食品に含まれる代表的な抗酸化物質は大きくポリフェノール類(水溶性)とカロテノイド類(脂溶性)に分けられる。
リコピンはカロテノイドのカロテン類に分類され、トマトやスイカに多く含まれる。
β-カロテンもカロテン類であり、にんじんやかぼちゃなどに含まれる。
ルテインはカロテノイドのうちキサントフィル類に分類されほうれん草やケールなどに多く含まれる。
問18 アンジオテンシン変換酵素阻害により血圧上昇を抑制する機能性ペプチドはどれか。
①ラクトトリペプチド
②グロビン分解タンパク質
③CPP-ACP
正解は①でした!
【解説】
ラクトトリペプチド(VPP、IPP)はアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害により血圧上昇を抑制する働きがあることが知られている。
グロビン分解タンパク質は膵リパーゼを阻害してトリアシルグリセロールの消化管吸収を抑制し、中性脂肪を低下させる。
CPP-ACP(乳タンパク質分解物)はカゼインホスホペプチド・非結晶リン酸カルシウム複合体であり再石灰化を促進し、う歯を予防する。
問19 糖質の呼吸商として正しい値はどれか。
①1.0
②0.8
③0.7
正解は①でした!
【解説】
呼吸商とは、二酸化炭素排出量を酸素消費量で除した容積比である。
- 呼吸商=CO2排出量/O2消費量
糖質の呼吸商は1.0であり、タンパク質は0.8、脂質は0.7なのでおさえておこう。
成績優秀者ではなくとも就活は有利にできる!