薬剤

薬剤:代表的な製剤②(20問)

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問1 外用剤の基材に関する記述のうち、正しいものはどれか。

①マクロゴールは水溶性の基材である

②ワセリンは水中油型の基材である

③親水クリームはw/o型の基材である

正解は①でした!

【解説】

①正。マクロゴールは水溶性の基材であり、皮膚分泌物の吸収に優れる。

②誤。ワセリンは油脂性基材であり、べたつきが強く洗浄しにくいが、皮膚刺激感が弱く、保湿作用も優れる。

③誤。親水クリーㇺは水中油型(w/o型)の乳剤性基材である。

 

問2 皮膚への刺激感の強い基材はどれか。

①白色軟膏

②マクロゴール軟膏

③バニシングクリーム

正解は③でした!

【解説】

皮膚への刺激感が強い基材はクリーム剤の基材となる乳剤性基材である。

クリーム剤は伸びがよく、幹部へ塗りやすいが基材による刺激感がある。

 

問3 坐剤の油脂性基材はどれか。

①カカオ油

②グリセオゼラチン

③マクロゴール

正解は①でした!

【解説】

①正。カカオ油は天然の油脂性基材であり、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸の混合トリグリセリドである。

②誤。グリセオゼラチンは水溶性の基材である。

③誤。マクロゴールは水溶性基材であり、直腸分泌液によって溶解し薬物を放出する。

 

問4 ウイテプゾールは何性の基材であるか。

①水溶性

②脂溶性

③乳剤性

正解は②でした!

【解説】

ウイテプゾール飽和脂肪酸のモノ、ジ、トリグリセリドの混合物であり、坐剤の油脂性基材として使用される。

 

問5 賦形剤の目的はどれか。

①製剤の増量

②製剤の流動性の向上

③製剤の崩壊性の向上

正解は①でした!

【解説】

①正。賦形剤は製剤の増量や希釈を目的として加える。

②誤。滑沢剤の記述である。

③誤。崩壊剤の記述である。

 




問6 注射薬に加えることのできない添加剤はどれか。

①ホウ酸

②塩化ナトリウム

③エチレンジアミン

正解は①でした!

【解説】

①正。ホウ酸は等張化剤として用いられるが、注射剤には使用できない。

②誤。塩化ナトリウムは等張化剤として用いられる。

③誤。エチレンジアミンはアミノフィリンの安定剤として用いられる。

 

問7 胃溶性のコーティング剤はどれか。

①結晶セルロース

②クロスカルメロースナトリウム

③ヒドロキシプロピルセルロース

正解は③でした!

【解説】

①誤。結晶セルロースは結合剤として用いる。

②誤。クロスカルメロースナトリウムは崩壊剤として用いられる。

③正。ヒドロキシプロピルセルロースは胃溶性のコーティング剤として用いられる。

 

問8 次のうち結合剤はどれか。

①ショ糖

②カルメロースナトリウム

③ステアリン酸マグネシウム

正解は②でした!

【解説】

①誤。ショ糖は賦形剤として使用される。

②正。カルメロースナトリウムは結合剤に用いられる。結合剤の添加により結合性を向上させることができるが、過剰に添加すると崩壊性が低下する。

③誤。ステアリン酸マグネシウムは滑沢剤として使用される。

 

問9 湿式顆粒打錠法の結合剤として使用されるのはどれか。

①ポピドン

②結晶セルロース

③メタクリル酸コポリマー

正解は①でした!

【解説】

①正。ポピドンは吸湿性が高く、湿式顆粒打錠法の結合剤として使用される。

②誤。結晶セルロースは直接打錠法の結合剤として使用される。

③誤。メタクリル酸コポリマーは腸溶性のコーティング剤として使用される。

 

問10 次のうち崩壊剤はどれか。

①カルメロースナトリウム

②カルメロースカルシウム

③マンニトール

正解は②でした!

【解説】

①誤。カルメロースナトリウムは結合剤として用いられる。

②正。カルメロースカルシウムは崩壊剤として用いられる。

③誤。マンニトールは糖類の賦形剤として使用される。

 




問11 徐放性のコーティング剤はどれか。

①エチルセルロース

②低置換度ヒドロキシプロピルセルロース

③セラセフェート

正解は①でした!

【解説】

①正。エチルセルロースは徐放性のコーティング剤として使用される。

​②誤。低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは崩壊剤として使用される。

③誤。セラセフェートは一般名を酢酸フタル酸セルロースいい、pH6.0以上で溶解する腸溶性のコーティング剤である。

 

問12 クロスカルメロースナトリウムは何を目的して添加されるか。

①結合性の向上

②崩壊性の向上

③流動性の向上

正解は②でした!

【解説】

クロスカルメロースカルシウムは崩壊剤であり、消化管液による崩壊・分散を向上させる目的で添加される。

 

問13 タルクはどのような目的で添加されるか。

①粘着性の向上

②製剤のpHを一定に保つ

③臼壁への付着防止

正解は③でした!

【解説】

①誤。粘着性の向上を目的としているのは粘着剤である。

②誤。緩衝剤の目的である。

③正。タルクは滑沢剤であり、流動性を向上させるほか、打錠の際に臼壁に錠剤が付着するのを防ぐ。

 

問14 医薬品の酸化を防ぐ目的で使用されるのはどれか。

①アスコルビン酸

②アルギン酸

③フェノール

正解は①でした!

【解説】

①正。アスコルビン酸は抗酸化作用をもち、医薬品の酸化を防ぐ目的で使用される。

②誤。アルギン酸は点眼剤などに配合され、点眼剤の滞留性を向上させる。

③誤。フェノールは保存剤として、微生物の発育防止に使用される。

 

問15 錠剤のコーティングに関する記述のうち正しいものはどれか。

①シュガーコーティングはフィルムコーティングよりも工程数が少ない

②顆粒剤やカプセル剤にも錠剤のようなコーティングを施すこができる

③シュガーコーティングは製剤の甘味をマスクするために行う

正解は②でした!

【解説】

①誤。一般にシュガーコーティングのほうが、フィルムコーティングよりも工程数が多く、要する時間も長くなる。

②正。顆粒剤やカプセル剤でもコーティングを施すことは可能である。

③誤。シュガーコーティングは製剤の苦みをマスクするために行う。

 




問16 【  】に当てはまる選択肢はどれか。

最終滅菌法における無菌性保証水準とは、汚染菌の最大生存率が【  】以下となる条件である。

①10-3

②10-6

③10-9

正解は②でした!

【解説】

最終滅菌法における無菌性保証水準とは汚染菌の最大生存率を10-6以下となる条件下で滅菌を行う。

 

問17 エンドトキシンを除去できる滅菌法はどれか。

①高周波法

②メンブレンフィルター法

③超ろ過法

正解は③でした!

【解説】

超ろ過法は全種類の微生物および、エンドトキシンを除去できる滅菌法であり、逆浸透膜や限外ろ過膜によって行う。

 

問18 ガス法による滅菌に使用されないものはどれか。

①酸化エチレン

②硫黄ガス

③ホルムアルデヒド

正解は②でした!

【解説】

酸化エチレンやホルムアルデヒドはガス法の滅菌に使用される。

 

問19 滅菌や消毒に関する記述のうち正しいものはどれか。

①滅菌は人畜に対して有害な微生物をだけを殺菌又は除去することである

②加熱による滅菌は高温度で長時間行うほうが効率が良い

③乾熱滅菌法では250℃、30分以上でエンドトキシンを不活化できる

正解は③でした!

【解説】

①誤。消毒に関する記述である。滅菌は物質中の全ての微生物を殺滅、除去することである。

②誤。加熱による滅菌は高温度、短時間で行うほうが効率がいい。

③正。正しい記述である。

 

問20 消毒に関する記述のうち正しいものはどれか。

①エンドトキシンを不活化できる

②紫外線による消毒は化学的消毒法である

③消毒薬の効果は温度の影響を受ける

正解は③でした!

【解説】

①誤。消毒法ではエンドトキシンは不活化できないため、乾熱滅菌法や趙ろ過法を用いる。

​②誤。紫外線による消毒は物理的消毒法である。化学的消毒法は薬品などを用いる方法である。

③正。消毒薬の効果は温度の影響を受ける。一般的に温度が低い状態だと消毒効果は低くなるので、20℃以上を保つのが望ましい。

 

 

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  • この記事を書いた人

木元 貴祥

【保有資格】薬剤師、FP、他 【経歴】大阪薬科大学卒業後、外資系製薬会社「日本イーライリリー」のMR職、薬剤師国家試験対策予備校「薬学ゼミナール」の講師、保険調剤薬局の薬剤師を経て現在に至る。 今でも現場で働く現役バリバリの薬剤師で、薬のことを「分かりやすく」伝えることを専門にしています。 お問い合わせ・家庭教師の依頼

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